
第2位 イランのイトスギ(針葉樹)
アバルクという町にあるイトスギの推定樹齢は4000~4500年、高さは25mほどです。この木は、イランの国家自然遺産に選ばれています。
第3位 チリのパタゴニアヒバ(針葉樹)
アンデス山中で発見されたパタゴニアヒバの推定樹齢はおよそ3620年、高さは45mほどです。非常に高い木であるのに対し、幹の周りは1年で1mmしか成長しないという特徴があります。
【番外編1】根っこだけを見ると長生きのオウシュウトウヒ(針葉樹)│通称『Old Tjikko』
スウェーデンのフルフジェーレット山脈で発見されたオウシュウトウヒの中でも、『Old Tjikko』と名付けられた木の根っこ部分の推定年齢はおよそ9550年。一方、地上で見える部分の推定樹齢はというと数十年から数百年で、高さはわずか5mほどです。
【番外編2】群生全体で見ると世界最古の森│通称『パンド』

image by iStockphoto
アメリカユタ州のフィッシュレイク国立公園にある通称『パンド』と呼ばれるアメリカヤマナラシ(広葉樹)は、同じ根でつながるクローンの木を作り出します。よって、このクローンすべてを含めて1つの生物とした場合、『パンド』の推定年齢はおよそ8万年。高さは10~20mほどですが、総重量は6615トンにもなるので地球上で最も重い生物になります。
木の寿命には「テロメア」が関係してる?長寿となる2つの理由
上記のことから、木の寿命は動物と比べ物にならないくらい長いということが分かったのではないでしょうか?ここでは、生物の寿命に関与しているとされるテロメアについて理解した後、木の寿命が長くなる2つの要因について学習しましょう。
テロメアとはー生物の寿命に関与しているとされる

image by iStockphoto
生物を構成している細胞自体にも寿命があります。そしてその細胞の寿命が尽きれば、生物自体も死んでしまうということはイメージしやすいかもしれません。よって、生物が細胞分裂を行い新しい細胞を作る一つの理由として、「生命維持」があげられます。
まだ解明されていないことも多いのですが、多くの研究から細胞分裂を行える回数に制限をつけているのがテロメアだと考えられました。テロメアとは、染色体の端にあり染色体を保護する役割があるものです。通常、テロメアは細胞分裂に伴って短くなり、ある一定の長さにまで短くなった細胞では細胞分裂をすることができません。そうすると、細胞が老化し、病気になるなど生物の体の機能が低下することで死に至ると推測されます。
こちらの記事もおすすめ

3分で簡単「テロメア」動物の寿命は何で決まる?元塾講師がわかりやすく解説
木の寿命を長くする要因その1:テロメラーゼ
上記で説明したテロメアは動物にも植物に存在するのに、なぜ植物である木の寿命は動物である人よりも長いのでしょうか?それは、テロメアの修復(複製)を行うテロメラーゼという酵素が、木ではすべての細胞にあるのに対して、動物では生殖細胞などの一部の細胞にしかない(または活性化していない)から。これによって、木のすべての細胞は老化せず、それによって木自体の寿命が長くなると考えられるのです。
こちらの記事もおすすめ

細胞の寿命を延ばす!?酵素「テロメラーゼ」について現役講師がわかりやすく解説します!
\次のページで「木の寿命を長くする要因その2:二次成長」を解説!/