・ ふき取り、洗浄
・ 防錆塗料、スプレーでコーティング
・ 乾燥、除湿
・ メッキ加工
・ 耐食性のある金属との合金
テストでも頻出?トタンとブリキとは
鉄を錆から防ぐ方法の一つに「メッキ加工」と呼ばれる手法があります。メッキ加工は金属を別を金属で覆う方法です。メッキ加工には、鉄を亜鉛でコーティングした「トタン」と鉄をスズでコーティングした「ブリキ」が一般的に知られています。
トタンとブリキはテストでもよく出題されるので、ぜひチェックしておいてください。
鉄を亜鉛で覆うメッキ加工「トタン」とは
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トタンは鉄の表面を亜鉛でコーティングすることで、鉄を錆から守る手法です。ココでもポイントになるのはイオン化傾向。亜鉛と鉄を比べるとイオン化傾向が高いのは亜鉛でした。つまり亜鉛の方が鉄よりもイオンになりやすいんです。
鉄を亜鉛でコーティングしたトタンに傷が入ったとき、亜鉛と鉄の2つの金属が表面に出てきます。そこに水が入ると、イオン化傾向の大きい亜鉛が優先的にイオン化して水滴中に溶け出していくんです。そのため、亜鉛が酸化還元反応の反応物になり、鉄はイオン化しないで、酸化還元反応には加わりません。つまり鉄は錆ないということです。
鉄の代わりに亜鉛が酸化され鉄を守る。それがトタンです。トタンは傷がつく前提で使われるため、主に屋外で使われます。
鉄をスズで覆うメッキ加工「ブリキ」とは
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ブリキは鉄の表面をスズでコーティングして、鉄を錆から守る手法です。スズと鉄のイオン化傾向は、鉄の方が大きいので、スズに比べて鉄の方がイオン化しやすいんですね。
ブリキはトタンと異なり、傷が入ることを前提にしたメッキ加工ではありません。スズは錆びにくい金属の一つなので、スズで鉄を完全にコーティングすることで鉄を錆から守っているんです。そのため、ブリキ表面に傷が入ってしまい鉄が表面に出てきてしまうと鉄の部分から錆が進行します。
ブリキは傷には弱いですが、傷つかなければいつまでもスズの金属光沢を維持できるんです。そのため屋外では使われず、おもちゃなどの屋内用途に使われます。
「錆の発生」や「防錆」にも実は、複雑な化学反応が隠れていた
今回は錆がどのようにしてできるか、化学反応を交えて解説しました。錆は金属が酸化する現象ですが、その化学反応には、実は水も大きな役割を果たしていたんです。
錆は、金属が酸化するだけの反応に見えますが、実は、複雑な反応が起きています。錆びる反応には金属のイオン化傾向も関わっているので、ぜひチェックしておいてください!
そして、錆びから金属を守る方法も紹介しました。特に鉄を錆から守る手法の「メッキ加工」はテストでも出題されるポイントなので、ぜひチェックしておいてください!