3分でわかる生かすと活かすの違い！意味や使い方・類義語の違いなどを雑学好きライターが詳しくわかりやすく解説

ライター／熊家

現在ライターとして、さまざまな分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし文学や歴史、雑学などの知識を分かりやすく解説していく。

ざっくり生かすと活かすの違いは？

image by iStockphoto

文章を作成するときに、一度は「生かす」と「活かす」のどちらを使うか、迷ったことがあるのではないでしょうか。今回の記事では、「生かす」と「活かす」の違いを紹介します。違いを知ることで、今後どちらを使うか迷うことは少なくなるでしょう。はじめにざっくり違いを見ていきます。

生かす：生存させる

「生かす」とは「生存させる」という意味で、命に関連する場面で使われます。その他の意味は、「命を生きながらえさせる」や「死なないようにする」です。「生かす」は常用漢字なので、新聞のような公的文章で使われます。

活かす：発揮させる

「活」という文字は活躍という意味がありますが、その繋がりから「活かす」は「活躍させる」や「発揮させる」という意味を持ちます。さらに、「利用する」や「活用する」と言い換えることが可能です。また、常用漢字ではないので、公的文書では使われません。

特徴1：意味の違いは？

image by iStockphoto

ざっくり違いが分かりましたので、ここからは深く掘り下げていきましょう。同じ読み方をしますが、意味はどのような違いがあるのでしょうか。この章では、「生かす」と「活かす」の意味の違いを紹介します。決定的な違いが分かりますよ。

生かす：生命活動を続けさせる

「生かす」は、生命活動を続けさせるという意味です。この「生」の文字は、生命という意味を強く持っています。「死」に近い状態から「生」に変わる場合に、よく使われる言葉です。また、「生かす」は「殺す」の対義語になります。

活かす：才能を発揮させる

「活かす」は才能を発揮させるという意味です。経験や能力を役立たせる場面で使われます。状況を言葉で表すと、対象物を有効活用することで、いきいきとしている様です。日常の中で使われる現実的な言葉になります。

特徴2：使い方の違いは？

意味が分かりましたので、続いては使い方の違いを見ていきましょう。「生かす」と「活かす」は、どのような場面で使うのでしょうか。この章では、双方の使い方の違いを紹介します。使う場面だけではなく、使ってはいけない場面も分かりますよ。

生かす：動植物に使う

「生かす」は動植物に使います。先述のとおり、生命に関する場面で使用するため、対象は動植物です。死に近い状態から回復させる場合や、死なないように努力する場合に使います。また、公的文書で使う言葉は「生かす」です。

活かす：性質に使う

「活かす」は何かの性質に対して使います。対象が物や事であることが多く、普段の生活の中で使われることが多いでしょう。ただし、公的な文書では使用できないので、注意が必要です。迷ったときは「生かす」か「いかす」を使えば、間違いありません。

特徴3：類義語の違いは？

意味と使い方が分かりましたので、続いては類義語を見ていきましょう。「生かす」と「活かす」には、類義語はあるのでしょうか。この章では、双方の類義語について紹介します。類義語を知っていると、言い換えて使用したいときに役立ちますよ。

生かす：存命させる

「生かす」の類義語に「存命させる」があります。「生きた状態を継続させる」という意味を持つので、「生かす」の類義語です。他にも、「存生させる」「存世させる」という類義語があります。全て命に関わる言葉です。

活かす：役立てる

「活かす」の類義語に「役立てる」があります。目的を果たすために、有効に使用するという意味です。他にも、「応用する」「運用する」という類義語があります。どの類義語も、日常の中で使われる実用的な言葉です。

「生かす」と「活かす」を英訳すると？

image by iStockphoto

ここまでで、「生かす」と「活かす」について理解が深まったかと思いますが、より理解を深めるために最後は英訳について紹介します。英訳を知ることで、さらに言葉の意味が分かったり、英会話の際に役立ったりしますよ。

生かす「revive」・活かす「utilize」

英訳すると「生かす」が「revive」で、「活かす」が「utilize」です。reviveは蘇生させるという意味があり、utilizeは有効に使うという意味があります。「活かす」はほとんどが「use」を使いますが、「生かす」は「resuscitate（生き返らせる）」という言葉も使用可能です。