【慣用句】「面皮を欠く」の意味や使い方は？例文や類語を元校閲者がわかりやすく解説！

ライター／Maicodori

建設系広報誌の企画・校閲などに6年以上携わり、言葉の意味や使い方を調べることが得意なWEBライター。年間100冊を超える豊富な読書量も活かし、「面皮を欠く」の意味をわかりやすく伝える。

「面皮を欠く」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「面皮を欠く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「面皮を欠く」の意味は？

「面皮を欠く」には、次のような意味があります。

面目を失う。面皮を失う。

出典：デジタル大辞泉（小学館）「面皮を欠く」

自分の名誉に傷をつける。体面をそこなう。

出典：デジタル大辞泉（小学館）「面目を失う」

「面皮を欠く」は「めんぴをかく」と読み、自分のプライドや名誉が傷ついた・傷つけられた際に使用する言葉です。上述したように「面皮を失う」でも同じ意味で使用することができます。また「面目を失う」や「体面をそこなう」と全く同じ意味を有している慣用句ですね。

「面皮を欠く」の語源は？

次に「面皮を欠く」の語源を確認しておきましょう。「面皮を欠く」の語源は明確ではありませんが、2つの単語がくっついた慣用句ですから、それぞれの意味を確認してみます。

まず「面皮」は「世間に対する面目。体面。」という意味ですね。次に「欠く」は「かたい物の一部分を壊す。損ずる。」がここでは近いでしょう。「面皮」は「鉄面皮」などといった言葉でも用いられますから、硬いニュアンスがあるからこそ「欠く」が使われたのかもしれません。

さて、上述したそれぞれの単語の意味を組み合わせて「面皮を欠く」を丁寧に言い回すと「世間に対する面目が損ずる」となることがわかりますね。

「面皮を欠く」の使い方・例文

「面皮を欠く」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1. 彼は日本の国語教育界の重鎮だったのだけれど、あの1件が原因で面皮を欠いてしまってね。

2. こんなことでまたミスをしてしまった、面皮を欠く気分だ。疲れているのかな、明日は申し訳ないけれど仕事を少し休もう。

3. 上司の作戦にまんまとハマってしまい、出世街道から脱落だよ。面皮を欠く気持ちでいっぱいだ。

どの例文においても何らかの物事の失敗やミスに起因して、世間や社会、又は近しい同僚・友だちからの体面が損なわれている際に「面皮を欠く」が使用されていることがわかりますね。このように「世間」といった抽象的な存在に対しても使用できますし、「同僚・友だち」といった具体的な対象に対しても使用可能です。