今回は「ハラミ サガリ」の違いについて解説していきます。焼肉店に行くとたくさんの種類のお肉の部位を目にすると思うが、みんなはどの部位を好んで食べるか?中にはハラミやサガリのように肉質・味わいが似たような種類も存在する。この記事ではそんなハラミとサガリの違いに加え、両者の語源やカルビやミスジなどのその他の肉の部位との違いを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずはハラミとサガリの定義を確認しよう!

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みなさんは焼肉店に行くといつもどんな部位をいただくでしょうか。肉にはさまざまな部位が存在し、カルビやタンなどがその代表例。中でもハラミやサガリは混同しやすい部位として知られているのでまずは両者の定義をみていきましょう。

1.ハラミとは:豚・牛などの横隔膜

ハラミとは以下のように定義されており、豚や牛などの横隔膜の筋肉部のこと。辞書では「さがり」ともされており、両者は同じ食べ物として位置付けられています。

1 牛・豚などの横隔膜。焼き肉・もつ焼きに使う。さがり。
2 サケなどの腹の肉。ハラス。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「はら‐み【腹身】」)

2.サガリとは:横隔膜の部分から肋骨側にぶら下がっている部位

一方サガリは以下のように定義されています。ハラミと同様、牛肉の横隔膜のことで、中でも肋骨側にぶら下がっている部位のことを指すそうです。

牛肉の横隔膜(ハラミ)の部分から肋骨側にぶら下がっている、厚い部分を意味する語。英語では「ハンギングテンダー」とよばれている。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「サガリ」)

\次のページで「ハラミとサガリは同じ!?ともに横隔膜についている筋肉!」を解説!/

ハラミとサガリは同じ!?ともに横隔膜についている筋肉!

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以上のように定義されるハラミとサガリですが、両者は共通して横隔膜の筋肉部位のことを指しました。では両者の相違点はなんなのか以下より詳しく解説していきます。

ハラミは腰椎側の筋肉部

まずハラミについてですが、ハラミは横隔膜の中でも腰椎側の筋肉部のこと。この部位は牛1頭から2本取れます。またハラミは赤身肉でありながら程よく脂がのっているので、歯ごたえがありながら柔らかく旨みや甘みが感じられる部位であるため女性に人気です。

サガリは肋骨側の筋肉部

対してサガリは、横隔膜の中でも肋骨側の筋肉部のことを言います。この部位はハラミと異なり、牛1頭から1本しか取れないそう。肉質はハラミと変わりありませんが、ハラミよりも少々あっさりしています。

値段はどっちが高い?それとも変わらない?

結論、値段の違いはそこまで変わりません。というのも後半でも解説しますが、日本国内ではハラミとサガリの区別をしない地域もあるため、値段に大きな違いはないと言えます。とはいえ、豚肉と牛肉では値段が異なるので注意が必要です。

\次のページで「呼び名は海外や国内で異なる!?呼称の違いとは?」を解説!/

呼び名は海外や国内で異なる!?呼称の違いとは?

上で軽く触れましたが、ハラミとサガリは似たような部位であるため国内では区別をしない地域もあります。また海外ではその呼称が大部異なるので以下より詳しくみていきましょう。

海外では筋肉の厚みや筋肉の付き方で呼び名が変わる

日本におけるハラミやサガリは、海外ではまたさまざまな呼称がされています。まとめると以下のとおりで、オーストラリアでは筋肉の厚み、アメリカでは筋肉が付いている様子でその名が名付けられているそうです。軽く解説すると、オーストラリアではサガリの方が分厚い肉をしているので、厚いを表す英語「Thich(シック)」から「シックスカート」。対してハラミは薄いを表す英語「Thin(シン)」から「シンスカート」と呼ばれています。

海外では呼び名が異なる

<ハラミ>
・オーストラリア→シンスカート
・アメリカ→アウトサイドスカート
・日本→ハラミ

<サガリ>
・オーストラリア→シックスカート
・アメリカ→ハンギングテンダー 
・日本→サガリ

日本ではハラミとサガリの区別をしない地域もある

一方日本国内ではハラミとサガリの区別が地域によって異なります。九州地方ではハラミとサガリの区別がしっかりなされていますが、関東ではそうではありません。関東地方では、横隔膜全体をハラミと呼び、逆に北海道では横隔膜全体のことをサガリと呼ぶそうです。

「カルビ」や「ミスジ」との違いは?

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お肉の部位といえばカルビやミスジ、タン、ホルモンなど今回挙げてきたハラミやサガリ以外にもさまざま。では一体カルビやミスジは、ハラミやサガリとどういった違いがあるのか以下より解説していきます。

1.カルビとは:アバラ周りのお肉、バラ肉

カルビとは、アバラ周りの肉で通称バラ肉と呼ばれる部位です。ですが、バラ肉といえどその種類はさまざまで「肩バラ」や「トモバラ」が存在し、わたしたちが一般的にカルビとして食べることの多いのは「トモバラ」に当たります。カルビは脂身が多くお肉のコクや深みを味わえるのが大きな特徴です。

\次のページで「2.ミスジとは:肩甲骨の裏に位置するウデ肉」を解説!/

2.ミスジとは:肩甲骨の裏に位置するウデ肉

一方ミスジは肩甲骨の裏に位置するウデ肉にこと。肉の真ん中とその上下に筋が入っているのが特徴で、ミスジの名前は「三筋」に由来します。肉質は一般的に動かしている部位は硬く、動かさない部位ほど柔らかい傾向で、ミスジは肩甲骨部位の中でも裏に位置する部位なのでサシが多く柔らかい肉質なのが大きな特徴です。

焼肉店またはご家庭でハラミ・ミスジの食べ比べを!

この記事ではハラミとミスジの違いについて解説してきましたが、おさらいすると両者はともに横隔膜に位置する部位で、その中でも腰椎側に位置するのがハラミ、肋骨側に位置するのがミスジでした。近しい部位であるため似たような味わいであるものの、少々脂の量が異なるためあっさり感という点で異なります。ぜひこの機会にハラミ・ミスジを食べ比べてその違いを堪能してみるのはいかがでしょう。

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3分でわかるハラミとサガリの違い!カルビやミスジは?語源も合わせて雑学大好き現役大学生がわかりやすく解説

今回は「ハラミ サガリ」の違いについて解説していきます。焼肉店に行くとたくさんの種類のお肉の部位を目にすると思うが、みんなはどの部位を好んで食べるか?中にはハラミやサガリのように肉質・味わいが似たような種類も存在する。この記事ではそんなハラミとサガリの違いに加え、両者の語源やカルビやミスジなどのその他の肉の部位との違いを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずはハラミとサガリの定義を確認しよう!

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みなさんは焼肉店に行くといつもどんな部位をいただくでしょうか。肉にはさまざまな部位が存在し、カルビやタンなどがその代表例。中でもハラミやサガリは混同しやすい部位として知られているのでまずは両者の定義をみていきましょう。

1.ハラミとは:豚・牛などの横隔膜

ハラミとは以下のように定義されており、豚や牛などの横隔膜の筋肉部のこと。辞書では「さがり」ともされており、両者は同じ食べ物として位置付けられています。

1 牛・豚などの横隔膜。焼き肉・もつ焼きに使う。さがり。
2 サケなどの腹の肉。ハラス。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「はら‐み【腹身】」)

2.サガリとは:横隔膜の部分から肋骨側にぶら下がっている部位

一方サガリは以下のように定義されています。ハラミと同様、牛肉の横隔膜のことで、中でも肋骨側にぶら下がっている部位のことを指すそうです。

牛肉の横隔膜(ハラミ)の部分から肋骨側にぶら下がっている、厚い部分を意味する語。英語では「ハンギングテンダー」とよばれている。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「サガリ」)

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