今回は、地域によってお天気雲や伊藤太郎雲の呼び名もある入道雲について話していきます。入道雲の形や大雨の原因となる現象を不思議に思った人も多いんじゃないか?入道雲は夏の景色を魅力的にする雲ですが、それだけでなく発達の仕組みは化学者にとっては魅力的なんです。化学に詳しいライターsarasaと一緒に解説していきます。

ライター/sarasa

国立大学生物学科卒業。新卒で就職するも、学問の探求したさに大学心理学部に再入学。生粋の勉強バカな現役理系大学生が「入道雲のでき方」についておもしろ、わかりやすく解説していく。

入道雲とは?

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夏の風物詩である入道雲。詩の季語になったり、ブルーの空に入道雲の風景は魅力的で有名ですよね!でもお天気雲など俗名があるだけあり、入道雲は夕立の原因になるなど雨をもたらす雲で注意が必要です。

今回は、入道雲は何でできていて、どのようにできているかについて詳しく解説していきますよ。また、ゲリラ豪雨のような災害と入道雲に関しての研究についても紹介しています。この記事を読んで、入道雲マスターになりましょう!

入道雲の正式名称とは?

入道雲の正式名称は積乱雲(セキランウン)です。積乱雲という名前は、雲が積み重なったような形で天気が荒れる原因になる雲という意味が由来になります。

また地域によっては、入道雲の俗称として坂東太郎や岩雲、坊主頭とも呼ばれていることをご存じでしたか?

大きさや発生場所は?

入道雲の大きさは数km~数十kmに広がり、高さは10kmを超える大きな雲です。10kmを歩くとすると、大体2時間半ほどかかります。徒歩2時間半の距離を想像すると入道雲の巨大さがわかりやすいかもしれませんね。

入道雲が発生する場所は、暖かい空気があり、大気が不安定という条件が重なる場所です。夏になると、太平洋側では特に入道雲が発生しやすい条件が整いやすくなります。

入道雲は何でできている?

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入道雲は全て水でできています。一概に水と言っても固体、液体、気体と水は状態変化することはみなさんご存知ですよね。そして、「雲は水の気体だ」と思われている方も多いのではないでしょうか?空中にふわふわと浮いているので「入道雲は気体」と結論づけるのはまだ早いですよ。

では一体入道雲は何からできているのでしょうか?詳しく説明していきます。

\次のページで「入道雲の成分」を解説!/

入道雲の成分

入道雲の成分は水と既にお伝えしましたが、実は液体の状態で空気中に浮いています。つい雲は気体だと言いたくなってしまいますが、入道雲は水の液体からできているというのが正解です。

条件によっては、入道雲は液体と固体、つまり水と氷からできることがあります。しかしいずれも気体ではありません。

水の状態変化について

入道雲は液体の水からできていると言いましたが想像がつかない方もいるのではないでしょうか?

入道雲の成分である水の状態は見分けることができます。氷と水に関してはみなさん区別するのに問題ないですよね。問題は気体と水の状態の見分け方。やかんのでお湯を沸騰させた時、白い湯気が出ますよね。これはまだ液体の状態です。この湯気のような状態の水の集まりが入道雲(雲)といえます。

・固体=氷(目に見える)
・液体=水、湯気(目に見える)
・気体=目に見えない

入道雲のでき方と形の秘密

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入道雲が発生する場所は、暖かい空気があり、大気が不安定という条件が重なった場所です。ぜひこの二つの条件を覚えておいてください。

一体入道雲は、どのような地球の作用でできるのでしょうか?そして、入道雲以外の雲とはなぜ形が異なるのかについて、図を使いながら分かりやすく説明します。

\次のページで「雲の種類」を解説!/

雲の種類

雲といえばどんな形を思い浮かべますか?魚のうろこのような形の雲、羊のように見える雲などたくさんの雲の形を今まで見た経験があるのではないでしょうか?

入道雲のでき方について詳しく説明する前に、まずは雲の種類を知っておきましょう。私たちがよく目にする3種類の雲をご紹介します。

・巻積雲(ケンセキウン):うろこ雲とも言われ、小さな雲片がうろこのように集まっている雲。
・乱層雲(ランソウウン):雨雲と呼ばれるもので、日差しをさえぎる灰色の雲。怖い雰囲気と感じる。
・積雲(セキウン):綿雲とも呼ばれ、一つ一つの雲が比較的大きく、さまざまな形をしてまばらに空に浮かぶ雲。

入道雲の発生条件

入道雲の発生条件は暖かい空気があり、大気が不安定であること。

「暖かい空気がある」とは、地中や海の水を空気中に含みやすくなっている状態ということです。そして、「大気が不安定」とは上空に寒気(カンキ)があり、地上に暖気(ダンキ)があり上空と地上の気温差が大きいことを意味します。

上昇気流とは?

大気が不安定な状態の時、上昇気流が起こります。この上昇気流が強い時、入道雲のように縦に長く巨大な雲の形になりますよ。

下図で上昇気流が発生する仕組みと入道雲の発生について詳しく説明します。

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大気が不安定な時、上昇気流のパワーが大きくなり、縦に長く巨大な雲が発達します。大気が不安定でない場合は、上昇気流のパワーが弱く、入道雲ほど大きく成長せしません。

入道雲の利用方法2選

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入道雲は夏の風物詩というだけでなく利用方法も数多く研究されています。

今回は私たちの生活に役立てられている入道雲の利用方法を2つご紹介していきますね。ニュースで見た情報も実は入道雲を利用したものだったりする興味深い利用方法を厳選しました。

1.飛行機の安全を守る

1つ目の入道雲の利用方法は上空の旅での私たちの安全を守るための指標

入道雲は正式名称を積乱雲と言い、入道雲の中は大気が不安定で大荒れ。飛行機が入道雲の中に入るのは大変危険です。そのため、パイロットは入道雲を見つけると迂回したり、シートベルトサインを出したりして安全確保をします。

美しさに誘惑されても、絶対に近付くな。

 

引用サイト:日本航空機内誌・JALカード会員誌「Agora」連載 「コックピット日記」2003年7月号

2.ゲリラ豪雨発生の予測

ゲリラ豪雨は現在「局所集中豪雨」と呼ばれていますが、その発生場所の予測に入道雲が利用されていますよ。

入道雲は水(液体)でできていると既にご紹介しましたが、この粒が大きくなりレーダーに探知されるとゲリラ豪雨が降る可能性が高まったと予測が立てられます。

入道雲|きれいなものには毒があるが利用もできる

夏の風物詩となる青い空に入道雲。毎日上空で綺麗な景色を見ているパイロットでさえ、「美しい」とおもう雲ですが、ゲリラ豪雨の原因になったり、航空機事故の原因になる怖い雲です。

ニュースなどで気象情報をチェックすることも大切ですが、科学も100%地球の未来を予測できるわけではありません。自分で必要な知識を身につけ、自分の身は自分で守ることも大切です。今回の記事であなたはもう、入道雲の危険さを理解したと思います。今夏はぜひその知識を日常的に活用してみてはいかがでしょうか。

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化学地球大気・海洋暮らし物質の状態・構成・変化理科

入道雲のでき方のメカニズムとは?夏にできる理由や雲の種類についてを理系大学生がわかりやすく解説!

今回は、地域によってお天気雲や伊藤太郎雲の呼び名もある入道雲について話していきます。入道雲の形や大雨の原因となる現象を不思議に思った人も多いんじゃないか?入道雲は夏の景色を魅力的にする雲ですが、それだけでなく発達の仕組みは化学者にとっては魅力的なんです。化学に詳しいライターsarasaと一緒に解説していきます。

ライター/sarasa

国立大学生物学科卒業。新卒で就職するも、学問の探求したさに大学心理学部に再入学。生粋の勉強バカな現役理系大学生が「入道雲のでき方」についておもしろ、わかりやすく解説していく。

入道雲とは?

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夏の風物詩である入道雲。詩の季語になったり、ブルーの空に入道雲の風景は魅力的で有名ですよね!でもお天気雲など俗名があるだけあり、入道雲は夕立の原因になるなど雨をもたらす雲で注意が必要です。

今回は、入道雲は何でできていて、どのようにできているかについて詳しく解説していきますよ。また、ゲリラ豪雨のような災害と入道雲に関しての研究についても紹介しています。この記事を読んで、入道雲マスターになりましょう!

入道雲の正式名称とは?

入道雲の正式名称は積乱雲(セキランウン)です。積乱雲という名前は、雲が積み重なったような形で天気が荒れる原因になる雲という意味が由来になります。

また地域によっては、入道雲の俗称として坂東太郎や岩雲、坊主頭とも呼ばれていることをご存じでしたか?

大きさや発生場所は?

入道雲の大きさは数km~数十kmに広がり、高さは10kmを超える大きな雲です。10kmを歩くとすると、大体2時間半ほどかかります。徒歩2時間半の距離を想像すると入道雲の巨大さがわかりやすいかもしれませんね。

入道雲が発生する場所は、暖かい空気があり、大気が不安定という条件が重なる場所です。夏になると、太平洋側では特に入道雲が発生しやすい条件が整いやすくなります。

入道雲は何でできている?

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入道雲は全て水でできています。一概に水と言っても固体、液体、気体と水は状態変化することはみなさんご存知ですよね。そして、「雲は水の気体だ」と思われている方も多いのではないでしょうか?空中にふわふわと浮いているので「入道雲は気体」と結論づけるのはまだ早いですよ。

では一体入道雲は何からできているのでしょうか?詳しく説明していきます。

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