
プラスチックができるまで
プラスチックの製造は原油から始まります。プラスチックができるまでの過程をみていきましょう。
プラスチックの主原料「ナフサ」
まず、原油は石油精製工場へ運ばれます。ここで原油を熱すると、常圧蒸留によって沸点の差を利用してガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油、アスファルトと石油製品を分けることができるのです。プラスチックは、この中の「ナフサ」から精製されています。
ちなみに、日本では原油はほぼ採取できません。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などの国から輸入しているので、これからも友好関係を築いていかなければなりませんね。
プラスチックの製造方法

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まず、ナフサを熱してエチレン、プロピレンやベンゼンなどの基礎化学製品を作ります。これらを「モノマー」と呼び、水素と炭素から成る分子です。これらを繋いでいくと、「ポリマー」と呼ばれるポリエチレンやポリ塩化ビニルなどのプラスチックが出来上がります。
プラスチックを製品化するには、目的に合った性質や外観にしなければいけません。そこで強化剤や着色剤などをブレンドし、「ペレット」という成形材料を作ります。このペレットからいろいろな形のプラスチック製品が作られていくのです。
プラスチックのリサイクル法は3つ!

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世界では、プラスチックごみ削減のための活動が積極的に行われています。そのために重要なのはリサイクル。プラスチックの主なリサイクル法は3つです。
マテリアルリサイクルでそのまま再利用!

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「マテリアル」とは、原料・材料という意味があります。その名の通り、マテリアルリサイクルとはプラスチックの廃棄物を、プラスチックの原料として再利用する方法です。
例えば、家庭でゴミとなったペットボトルは、リサイクル工場へ運ばれて粉砕、加工されてペレットなどの再生原料となります。ペレットとはプラスチックを加工しやすいように3~5mmほどの粒子状にしたものです。これらが、衣類や文房具、電化製品の部品などに加工されていくのですね。
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