
3. リンゴ:子房下位

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リンゴの花は子房下位で、成長すると断面は上記の図の通りです。子房下位の花が成長した果実は、他の2種類と大きく異なる点があります。子房上位と子房中位の果実は子房壁が発達した果皮が可食部分でした。しかし、子房下位の果実の場合、可食部分は果皮ではなく、花床などの子房壁以外の部分が発達したものになるのです。リンゴの場合、外果皮、中果皮、内果皮はリンゴの芯に当てはまります。そして、私たちが普段食べるところは子房を包んでいた花床になるのです。このように、子房壁以外が発達してできた果実のことを「偽果」と呼びます。
偽果と真果の違い
花と果実の構造を学んだので、この記事のテーマである「偽果」について学習しましょう。「果実の構造」でも少し登場しましたが、偽果とは何なのか、真果との違いは何なのかについて、最後にまとめましょう。
偽果:子房壁以外が発達した果実

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「偽果」とは子房壁以外の花床といった部分が発達した果実のことです。偽果は子房下位の花から発達します。果皮の部分は食べられず、花床が発達した箇所は食べられるのです。例として、リンゴやイチゴ、ナシ、イチジクなどがあります。
真果:子房壁が発達した果実

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「真果」とは子房壁が発達した果実のことです。真果は子房上位もしくは子房中位の花から発達します。子房壁はやがて外果皮、中果皮、内果皮になるのでしたね。そして、その果実の可食部分は外果皮や中果皮に相当するのでした。例として、カキやモモ、ウメ、サクランボ、カンキツ類などがあります。
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