
2. 子房中位・子房周位

image by Study-Z編集部
「子房中位」とは子房が花床筒(かしょうとう)に収まっており、その上端に雄しべや花びらが付いているものを指します。また、「子房周位」は、子房の中程度までに花床筒が合着しており、花びらや雄しべは子房の真ん中あたりから発生していることが特徴です。
子房中位も子房周位もどちらも、がくが子房の真ん中あたりに位置しています。
果実の構造
花の構造について学んだので、次は花が成長した後の果実の構造について勉強しましょう。花のつくりは3種類に分けることができたので、それぞれの具体的な果実を使って解説しますね。
1. カキ:子房上位

image by Study-Z編集部
カキの花は子房上位で、カキにまで成長すると上記の図のような断面になります。種子は「花の構造」で説明したように、子房の中の胚珠が成長したものです。この種子を包み込むように、果皮が存在しており、外側から外果皮、中果皮、内果皮と呼ばれます。実はこの3種類の果皮は子房の壁(子房壁)が変化してできたものなのです。私たちはカキを食べるとき、外果皮と中果皮を食べますよね。これは、花の雌しべの子房壁が発達した部分に当てはまることになるのです。このように、子房壁が発達してできた果実を「真果」と言います。
2. モモ:子房中位
モモの花は子房中位で、成長したモモの断面は上記の図のようになります。モモの種子もカキと同じように子房の中の胚珠が成長したものです。そして子房壁が発達して外果皮、中果皮、内果皮ができます。内果皮は核にあたるので食べられません。私たちはモモを食べる時は、外果皮に当たる皮を剥がしてから、中果皮の部分を食べますよね。これも子房上位のカキと同じように、花の雌しべの子房壁が発達した部分を食べていることになるのです。このため、子房中位の果実も子房壁が発達した果実なので、「真果」であると言えますね。
\次のページで「3. リンゴ:子房下位」を解説!/