4つのたんぱく質検出方法
ここからは、アミノ酸とたんぱく質の検出方法をご紹介していきます。実際に有機合成の研究で使われている方法なので、ぜひチェックしてみてください!
・ニンヒドリン反応
・キサントプロテイン反応
・ビュウレット反応
・硫黄反応
ニンヒドリン反応はアミノ基が含まれているかの検出が目的です。キサントプロテイン反応はベンゼン環を含むアミノ酸が含まれているかの検出ができます。キサントプロテイン反応で検出できるアミノ酸はチロシンやフェニルアラニンなどベンゼン環を含むアミノ酸ですね。
ビュウレット反応はトリペプチドかどうかの検出が目的です。硫黄反応はタンパク質・アミノ酸の中に硫黄原子が含まれているかどうか検出できます。検出できるアミノ酸はシステインとメチオニンですね。
この4つの反応が、よく使われるアミノ酸・たんぱく質の検出方法です。高校化学では、アミノ酸と検出方法の組み合わせがよく出題されます。それぞれの反応で検出できるアミノ酸が変わるんで、ぜひ覚えておいてください!
ニンヒドリン反応とは
ここからは、アミノ酸、たんぱく質の検出方法の一つ「ニンヒドリン反応」を詳しく紹介していきますね。
ニンヒドリン反応はアミノ酸のアミノ基を検出できるので、アミノ酸同士を反応させてぺプチドを作るとき反応追跡に有用なんです。私もアミノ酸を使って合成をするときはニンヒドリン反応で反応追跡していました。高校化学でニンヒドリン反応の反応式まで扱うことはないと思いますが、興味があったらぜひチェックしてみてください!
操作手順は簡単で、アミノ酸やたんぱく質とニンヒドリンを混ぜた水溶液を加熱して反応が進むと、水溶液が赤紫色になります。
ニンヒドリン反応をチェック
image by Study-Z編集部
ここからはニンヒドリン反応を少し詳しく見ていきましょう。ニンヒドリン反応はアミノ酸のアミノ基1つとニンヒドリン2分子が反応します。反応はなかなか複雑で、大学化学のレベルなので、今回は省略させていただきますね。
ニンヒドリン反応で、生成するのは二酸化炭素、水、アルデヒド、ルーエマン紫です。ルーエマン紫は色素分子の1つで赤紫色に発色します。このため、ニンヒドリン反応が進むと試料が赤紫色になるんですね。
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