鳥肌は祖先の名残りだった!
でも正直、鳥肌だけで冬の寒さを乗り越えられるとは思えませんよね。本当に鳥肌が立つことで身体を保温できるのでしょうか?
実は昔の人は現代人よりも毛深かったため、鳥肌による保温効果も高かったと考えられているんですよ。時代とともに、寒さをしのぐ技術が発達したことによって、人の体毛は退化してきました。今となっては、鳥肌が立つのは祖先の身体の名残りでしかないんですね。
恐怖で鳥肌が立つのはなぜ?
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怖いテレビを見たり、薄気味悪い体験をしたときに、身体中がゾクゾクっとした経験がある人もいるでしょう。寒さを感じたときに鳥肌が立つのは冷え対策の一種でしたが、恐怖で鳥肌が立つのは一体なぜなのでしょうか?
毛を逆立てて相手を威嚇するため
実は、恐怖で鳥肌が立つ理由は明らかになっていません。しかし一説では、恐怖や恐れによっておこる鳥肌は、相手に威嚇するための行為だと考えられているんですよ。
猫も警戒しているときには、毛を上に逆立て、身体を大きく見せようとしますよね。人も同じように毛を逆立てることで、体を大きく見せ、相手に威嚇するための行為の名残りだと考えられています。
感動して鳥肌が立つのはなぜ?
恐怖で鳥肌が立つのは相手に威嚇するためということがわかりましたね。それでは、感動したときはどうでしょうか。
素敵な舞台を観たとき、お気に入りの音楽を聴いたとき、花火を観たときなど、「感動して鳥肌が立っちゃったよ~」という会話をしたこともあるでしょう。感動と鳥肌にはどのような関係性があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
脳の構造が関係している!
ここでは音楽を聴いて鳥肌が立つ場合についてみていきましょう。音楽を聴いてゾクゾクっと鳥肌が立った経験はありませんか?世の中には音楽を聴いて鳥肌が立ちやすい人と、そうではない人がいるそうです。
南カリフォルニア大学の研究によると、音楽を聴くと鳥肌が立ちやすい人は、脳の中の「聴覚」を司る部位と「感情」を司る部位をつなぐ神経が太いことがわかりました。つまり音楽を聴いて鳥肌が立ちやすい人は「聴く」と「感動する」の部位の結びつきが強固な人なんですね。
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さらに興味深いのは、感動で鳥肌が立ちやすい人は、脳の前頭前皮質(ぜんとうぜんひしつ)がより発達しているといいます。前頭前皮質は、思考・創造・思いやりの気持ちなど“ヒトをヒトたらしめる”脳の中枢と言われており、この領域が大きい人ほどストレスから身を守る楽観的な考え方ができるそうですよ。
また、歌詞を深く読み取ったり、メロディーを聴いて涙を流したりするなど感受性が豊かな人でもあります。
この前頭前皮質は、老化すると最も機能が低下しやすい部位であるとも言われているんです。心身健康でいるために、鳥肌が立つくらいの感動体験をするのはいいことなんですね。
ただし、感動によって鳥肌が立つ理由に関してはまだまだ研究中です。感動による鳥肌のメカニズムがわかれば、人が感動する仕組みまでもがわかるようになるかもしれません。今後の発見や解明に期待が膨らみますね。
鳥肌は薄毛予防に効果的?!
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ここまでで、鳥肌が立つメカニズムやその効果について解説してきました。鳥肌は当たり前のように起こる生理現象ですが、恐怖や感動によって鳥肌が立つことに関しては、まだまだ分かっていないこともあったんですね。
そしてさらに、驚いたことに鳥肌は髪の毛の成長を促す働きがあることがわかったんですよ!
国立台湾大学の研究チームによれば、「立毛を引き起こす交感神経の反応が、発毛や育毛を司る毛包幹細胞の活性化につながる」といいます。
同じように、共同研究を行ったハーバード大学の教授も、「交感神経は、短期的に鳥肌を立たせ、長期的には毛髪の成長を促す働きがある」と示唆しているんですよ。
鳥肌が立つことが薄毛問題の解消につながるなんて驚きですね。近い将来、頭皮用に鳥肌を立たせるような器具が発売されるような世の中になったら、なんだか面白いですね。
鳥肌の正体は毛穴が閉じたものだった!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今回は鳥肌が立つ謎について解説してきましたね。鳥肌は立毛筋という小さな筋肉がきゅっと収縮することによって生じる生理現象です。寒いときに鳥肌が立つのは、私たちの祖先が毛深かった頃に冷えから身を守る習性の名残りだったんですね。恐怖や感動によって鳥肌が起こるのは未だに研究中です。恐怖や感動などの内面的要素と、鳥肌の関係性が明らかになれば、人の心を動かす仕組みがわかるようになるかもしれませんね。今後の研究成果に期待が寄せられます。
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