ライター/みんち
学生時代、獣医学部で動物の知識を学んだ。趣味は動物園巡り。ライターとして、初心者にもわかりやすく、質のある情報を提供できるよう、日々奮闘中。
鳥肌が立つ仕組みとは?
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夏の暑い季節にエアコンのきいた部屋にはいったとき、寒い時期にお風呂に入る前など、ゾワゾワっと鳥肌が立ったという経験がある方も多いでしょう。
寒いとどうして鳥肌が立ってしまうのでしょうか?その仕組みを解説していきましょう。
立毛筋が働くことでおこる
寒いと鳥肌が立ってしまうのは、皮膚表面で立毛という現象が起こっているから。この現象には自律神経が大きく関係しています。
自律神経とは、交感神経と副交感神経の2種類から構成されており、内臓を動かしたり、体温を調節したり、血液を循環させたりなど、私たちが生きるために必要な体のはたらきをコントロールしているんですよ。
起きているときや緊張しているときには交感神経が優位になり、寝ているときやリラックスしているときには副交感神経が優位になるんですよ。
2つのうち、鳥肌に関係があるのは交感神経。普通は、人の皮膚の毛は横向きの状態になっています。しかし寒さを感じると、毛穴のそばにある立毛筋(りつもうきん)と呼ばれる小さな筋肉が収縮することで、毛穴が閉じ、毛がぴんと立ちあがるんですよ。この現象を立毛といいます。
立毛筋が収縮すると毛穴の周辺がやや盛り上がり、鳥肌が立った状態になるんです。実際に鳥肌がたった状態の皮膚を触ってみると、なんだか肌がブツブツ、ザラザラした感触がありますよね。この正体は、毛穴が盛り上がったものだったんですね。
鳥肌が立つのは何のため?
鳥肌は、立毛現象によって毛穴がキュッと閉じることによっておこることがわかりましたね。しかし、鳥肌は何のために起こるのでしょうか?鳥肌が立つことの効果について詳しく見ていきましょう。
身体の冷えを防ぐため
現代のように暖房器具などがなかった時代、私たち人間の祖先は、毛を逆立てることで寒さから身を守っていたと考えられています。動物なども、寒さを感じると毛を逆立てることで身体を保温しているんですよ。
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