この記事では「向かう所敵なし」について解説する。

端的に言えば向かう所敵なしの意味は「どんな相手にも負けない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「向かう所敵なし」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「向かう所敵なし」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「向かう所敵なし」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「向かう所敵なし」の意味は?

「向かう所敵なし」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービスサイト「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載が掲載されています。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.非常に強くて、どんな相手にも負けない。「連戦連勝、向かう所敵なしだ」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「向かう所敵なし」

「向かう所敵なし」は非常に強く、どんな相手にも負けないという意味をもつ慣用句です。戦・試合などにおいて、相手になる敵がいないほど強いということを表現する言葉となっています。その人物・チームの強さを表現する言葉のため、実際に使用する際はこのニュアンスに注目しましょう。

書籍・新聞等の文章中のほか、口語においても稀に使用されることがあります。古い表現のため、古風なニュアンスが含まれている点にも注意が必要です。この機会に意味・用法を覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「向かう所敵なし」の語源は?

つづいて語源について確認しましょう。残念ながら「向かう所敵なし」の語源は現在はっきりとはしていません。語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「向かう所敵なし」は、向かっていくところ対抗できる敵がいない、という言葉を短縮した形です。

誰も太刀打ちできないほど強いということを表現したい際に使われていますね。古くから使われている表現のため、古風なニュアンスを含んでいる点にも注意していきましょう。実際に使用する際は、こうしたニュアンスについても十分に注意した上で使用していくことが大切です。

\次のページで「「向かう所敵なし」の使い方・例文」を解説!/

「向かう所敵なし」の使い方・例文

「向かう所敵なし」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.あいつは向かう所敵なしの逸材だ。
2.戦えば白星を上げる、向かう所敵なしだ。
3.チームは今のところ無敗、まさに向かう所敵なしだ。

「向かう所敵なし」は例文のように、誰か人物やチームを指して、どんな相手にも負けない強さを持っているということを表現して使われています。全国大会で連戦連勝を重ねる人物。負け知らずでトーナメントを駆け上がっていく圧倒的な強さのチーム。「向かう所敵なし」は一般にこうした場合に使われます。

書籍・新聞等を中心に使われており、口語ではあまり使われていません。実際に使用する際は、こちらの点にも注意していきましょう。例文から実際に使用される場面をイメージし、「向かう所敵なし」という言葉を自身でも使用することができるようにしていきましょう。

「向かう所敵なし」の類義語は?違いは?

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続いて「向かう所敵なし」の類義語・違いについて確認していきましょう。「向かう所敵なし」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「向かう所敵なし」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「天下無双(てんかむそう)」

「天下無双」は天下一で並ぶものがないことを表す言葉です。こちらもどんな相手にも負けない強さを表す言葉となっており、「向かう所敵なし」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは四字熟語である点など、細かい点に違いがあるため注意して使い分けていきましょう。

\次のページで「その2「無敵」」を解説!/

その2「無敵」

「無敵」は相手になる敵がいないほど強いということを意味する言葉です。こちらも敵がいないほど強いことを示す言葉となっており、「向かう所敵なし」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。こちらも細かい意味・用法が異なるため、注意していきましょう。

その3「勇猛無比(ゆうもうむひ)」

「勇猛無比」は比較できるものがいないほど勇敢で強いことを表す言葉です。こちらも他と比べて非常に強いことを表す言葉となっており、「向かう所敵なし」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは勇敢であることも示すなど、違いがあるため注意して使い分けていきましょう。

その4「驍勇無双(ぎょうゆうむそう)」

「驍勇無双」は天下に並ぶものがいないほど、強く勇ましいことを示す言葉です。こちらも他を圧倒する強さを表す言葉となっており、「向かう所敵なし」と似た意味をもった類義語となっています。こちらも勇ましさも表す点など、違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

「向かう所敵なし」の対義語は?

つづいて「向かう所敵なし」の対義語についても確認していきましょう。「向かう所敵なし」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「虚弱(きょじゃく)」

「虚弱」は力・勢いが弱いこと、体が弱いことを表す言葉です。「向かう所敵なし」が対抗できる敵がいないほど強いことを表す言葉であるのに対し、こちらはそうした強さがなく力が弱いことを表す言葉となっています。対義語として、こちらもあわせて覚えておきましょう。

「向かう所敵なし」の英訳は?

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つづいて「向かう所敵なし」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「there is no match for」」を解説!/

「there is no match for」

「there is no match for」は向かう所敵なしという意味を表す英フレーズです。日本語の「向かう所敵なし」と同様に、人物・チームが対抗できる敵がいないほど強いことを表現することができます。「向かう所敵なし」の英語での表現として、こちらもあわせて覚えておきましょう。

「向かう所敵なし」を使いこなそう

この記事では「向かう所敵なし」の意味・使い方・類語などを説明しました。「向かう所敵なし」は非常に強く、どんな相手にも負けないという意味をもつ慣用句でした。世界大会等で連戦連勝を重ねる人物・チームを指して、対抗できる敵はいないことを表すことが多いですね。

また類義語には「天下無双」、「無敵」、「勇猛無比」、「驍勇無双」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「向かう所敵なし」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「向かう所敵なし」について解説する。

端的に言えば向かう所敵なしの意味は「どんな相手にも負けない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「向かう所敵なし」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「向かう所敵なし」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「向かう所敵なし」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「向かう所敵なし」の意味は?

「向かう所敵なし」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービスサイト「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載が掲載されています。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.非常に強くて、どんな相手にも負けない。「連戦連勝、向かう所敵なしだ」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「向かう所敵なし」

「向かう所敵なし」は非常に強く、どんな相手にも負けないという意味をもつ慣用句です。戦・試合などにおいて、相手になる敵がいないほど強いということを表現する言葉となっています。その人物・チームの強さを表現する言葉のため、実際に使用する際はこのニュアンスに注目しましょう。

書籍・新聞等の文章中のほか、口語においても稀に使用されることがあります。古い表現のため、古風なニュアンスが含まれている点にも注意が必要です。この機会に意味・用法を覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「向かう所敵なし」の語源は?

つづいて語源について確認しましょう。残念ながら「向かう所敵なし」の語源は現在はっきりとはしていません。語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「向かう所敵なし」は、向かっていくところ対抗できる敵がいない、という言葉を短縮した形です。

誰も太刀打ちできないほど強いということを表現したい際に使われていますね。古くから使われている表現のため、古風なニュアンスを含んでいる点にも注意していきましょう。実際に使用する際は、こうしたニュアンスについても十分に注意した上で使用していくことが大切です。

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