端的に言えば何の面下げての意味は「なんの面目があって」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「何の面下げて」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「何の面下げて(どのつらさげて)」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「何の面下げて」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「何の面下げて」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「何の面下げて」の意味は?
「何の面下げて」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。
1.なんの面目があって。よくも恥ずかしくなく。「何の面下げて帰れようか」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「何の面下げて」
「何の面下げて」はなんの面目があって・よくも恥ずかしげもなく、という意味をもつ慣用句です。面目とは人に合わせる顔・世間に対する対面や評価を表す言葉で、何の面下げてはこうした面目が無いくせに、といった意味を表現する言葉となっています。書籍・新聞等のほか、口語でも使用される言葉です。
主に合わせる顔がないような立場の人物が面会に訪れ、その際に相手を罵る意味で使われます。怒気を含んだ攻撃的な言葉となっているため、実際に使用する際はこの点に注意していきましょう。この機会に「何の面下げて」の意味・用法を覚え、自身の語彙力を高めていきましょう。
「何の面下げて」の語源は?
次に「何の面下げて」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「何の面下げて」の語源は現在はっきりとはしていません。「何の面下げて」の語源ははっきりとしていないと覚えておきましょう。「何の面下げて」は1746年の浄瑠璃・菅原伝授手習鑑にも「丞相様へどの顔さげて逢ふと思し召すぞ」と登場しています。
この点から見ても、「何の面下げて」は非常に古くから使われている表現であることが分かりますね。「何の面下げて」は古くから使われている表現ですが、現在も書籍・新聞等の文章中のほか口語においても時折使用される言葉となっています。こちらも確認していきましょう。
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