
「足を向けて寝られない」の使い方は?
「足を向けて寝られない」の使い方をパターン別に例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.大学を卒業するまで、育ててくれた両親には足を向けて寝られない
2.会社の上司には仕事について様々なことを教わった。彼には足を向けて寝られない。
こちらのパターンでは、どちらも日頃からお世話になっている相手への感謝を示す言葉として使用されています。日頃から感謝している家族や職場の上司に改めてお礼を言っているのですね。
1.会社の資金繰りに困っていた時、援助をしてくれた友人には足を向けて寝られない。
2.テストの成績が悪く留年しかけた時、勉強を手伝ってくれた兄には足を向けて寝られない。
こちらのパターンでは自分ではどうにもできない窮地に陥った際助けてくれた人への感謝を示す言葉として使用されています。返しきれない恩を常に忘れずにいるという気持ちが表れていますね。
「足を向けて寝られない」の類語は?違いは?
「足を向けて寝られない」の類語として今回は「恩に着る」「身に余る」「頭があがらない」を見てみましょう。
「恩に着る」:恩を受けたことを感謝すること
「恩に着る」は人から恩を受けたことをありがたく思うことを意味する慣用句です。「着る」には「衣類を身に着ける」の他に「物事を自分の身に引き受ける」という意味があります。それが「相手からの恩をありがたく受ける」という意味になるんですね。
人に何か頼み事をする時に用いることも多く、どちらかと言えば日常会話で使用され、手紙や文書ではあまり使用されない慣用句です。
「身に余る」:受けた恩に対して謙遜すること
「身に余る」は受けた恩が不相応であると謙遜する気持ちを示す慣用句です。人から受けた評価や待遇が自身の立場や能力等に不相応でもったいないほどであると恐縮する気持ちを表し、「身に余る〇〇」という形で使用されます。
学校の先生や、職場の上司といった目上の人に対して使うことを多い慣用句です。
「頭があがらない」:恩を受けた相手に敬意を払うこと
「頭があがらない」は恩を受けた相手に敬意を払うことを意味する慣用句です。
相手に恩や借りがあるため対等な関係に立てない様子を表しており、「足を向けて寝られない」と比較してどちらかと言えば感謝よりも相手に引け目を感じているというニュアンスの方が強く感じられる言葉ですね。
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