現代社会

3分で簡単「箱根駅伝」なぜ人気?創設された理由や尽力した人物などを歴史好きライターがわかりやすく解説!

箱根駅伝は10人全員が20キロメートル以上を走る

箱根駅伝は、全長217.1キロメートルを、10人のランナーで走破するものです。最長区間は、「花の2区」と呼ばれる2区と、復路で2区と同じコースを走る9区。23.1キロメートルあります。5区と6区が最も短いですが、それでも20.8キロメートルもあり、容易に走れる距離ではありません。

つまり、箱根駅伝では10人のランナーが全員20キロメートル以上を走ることになります。20キロといえば、ほぼハーフマラソンの距離です。真冬にコンディションの良い選手を10人揃え、なおかつ全員にハーフマラソンを走れるだけの脚力が必要。そういった難しさが箱根駅伝にはあるのです。

なぜ箱根駅伝は正月の風物詩となったのか?

image by iStockphoto

では、なぜ箱根駅伝は日本人の正月に欠かせないものとなったのでしょうか。それには、以下のことが考えられます。

箱根駅伝は正月三が日にテレビで見られる

箱根駅伝の中継は、1953(昭和28)年にラジオで行われたのが最初です。1987(昭和62)年より、日本テレビ系列が全区間で生中継するようになりました。完全生中継実現までに時間を要したのは、東京の市街地から箱根の山中まで、あらゆる場所から電波を絶やさずに配信する技術の開発が難しかったためです。

完全生中継が実現し、新春の風物詩として箱根駅伝は定着。視聴率は30%を超えるほどの人気コンテンツとなりました。正月三が日のテレビは、ドラマやバラエティなどの特別番組で占められがちです。それら以外のものを見たいという人々の受け皿に、箱根駅伝がなったといえるでしょう。

チームスポーツを好む国民性が箱根駅伝を応援させる

2020(令和2)年にスポーツ庁が実施した調査によると、「この1年間でどんなスポーツを現地で観戦したか?」という問いの答えで多かったのは、順にプロ野球・Jリーグ・高校野球・ラグビー(ワールドカップや大学ラグビーなど)・マラソン(駅伝含む)でした。上位はほとんどがチームスポーツです。

好きなスポーツの問いには、大相撲・フィギュアスケート・テニス・ゴルフなどの個人種目も上位に入りますが、観戦となるとチームスポーツが好まれる傾向にあります。オリンピックでは日本チームを応援し、野球やサッカーでは地元のチームを応援。チームを応援することが好きな日本人が箱根駅伝を好むのは、必然かもしれません。

箱根駅伝の魅力はプロや企業ではなく学生が懸命に走ること

日本人は、未完成のものを好みます。魔除けのために家をあえて未完成の状態にしたり、キャラクターを育成するスマホのゲームが売れたりなど。そういった日本人が、箱根駅伝で若者たちがひたむきに走る姿を見ることを好むのは、不思議ではありません。

そういったひたむきさを求める人が増えたため、予選会も生中継されるようになりました。本戦においても、総合優勝争いだけでなく、区間成績やシード権争いにも注目が集まっています。各種記録は、レース中でもニュースサイトなどオンラインで逐一調べられるようになりました。選手の成長や頑張りを見られる箱根駅伝は、日本人の好みに合っているといえるでしょう。

\次のページで「箱根駅伝が抱える課題とは?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: