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汗がしょっぱいのはどうして?良い汗をかくための秘訣とは?獣医学部卒ライターがわかりやすく解説!

汗の塩分が再吸収される

汗の塩分が再吸収される

image by Study-Z編集部

そもそもなぜ、塩分を再吸収する必要があるのでしょうか?答えは身体の塩分濃度を一定に保つため。身体の中の体液は0.9%の塩分濃度で保たれています。この塩分が存在するおかげで、食べたもの消化が行われたり、細胞を保ったり、刺激を脳に伝えたり生きるための基本的な動作ができるんですね。

つまり、塩分は身体にとってなくてはならないものなんです。そんな塩分を余分に逃がしてしまわないように、汗をかく際には管から塩分の再吸収が行われるのですね。

こうしてエクリン腺の管では汗から塩分の再吸収が起きています。汗の量と、汗に含まれる塩分濃度は比例関係にあります。つまり、汗の量が少ないときには、汗は管をゆっくり通ってこられるので塩分がよく吸収されるんですね。そのため体外に出た汗は塩分が少ないんですよ。

一方で、暑いときや激しい運動したときなど、大量に汗をかかなければならないときには一度に大量の汗がでるため、汗は管を早く通らなければなりません。そうすると管の中で十分に汗を吸収できず、塩分を多く含んだままのしょっぱい汗が出ることになります。しょっぱい汗は一度に多くの塩分が失われているため、脱水の危険があるので注意しましょう。

良い汗はしょっぱくない!

しかし、汗をかくのは決して悪いことではありません。身体が汗をかくのに慣れてくると汗の分泌機能が高まり、塩分濃度の低い良い汗をかけるようになってきます。いい汗をかけるようになってくると、身体が暑いと感じると早い段階で汗をかけるようになってくるため、体温が過度に上昇することもなく、心拍数の増加を防ぐことができます。管の塩分の再吸収効率も高まり、徐々に塩分濃度の低いさらっとした汗をかけるようになってきます。熱中症対策たニオイやべたつきの解消のためにも、普段から汗をかける身体にしておくことはいいことですね。

汗の種類とその理由とは?

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一言で「汗」といっても、その種類は3種類あったことを知っていましたか?暑くて出る汗もあれば、緊張からくる冷や汗なんかもありますよね。ここからはそんな汗の種類とその理由について詳しく見ていきましょう。

温熱性発汗:体温の調節

暑いときや激しい運動をしたときには汗をかきますよね。これは、周りの温度や運動による体温の上昇を脳の体温調節中枢がキャッチして、汗を出す命令を出すことで起きているんですよ。このような発汗を温熱性発汗(おんねつせいはっかん)といいます。

どうして暑いと汗をかくのかというと、汗をかくことで身体の表面の水分が蒸発するときに身体の熱エネルギーを奪っているからなんです。ほとんどの動物は体温が40℃を超えると脳が正常に動かなくなってしまうのですが、私たちは汗をかくことで体温を調節していたんですね。

精神的発汗:ストレスや緊張

人前で話すときや面接などで緊張したり、一瞬びっくりして冷や汗なんかをかいた経験はありませんか?このような不安や緊張、驚きといった精神的なことがきっかけでかく汗を精神的発汗(せいしんてきはっかん)といいます。

手のひらや足の裏、わきの下などの限られた部位でおこっており、精神的なはたらきで汗をかくことに関して詳しいメカニズムはわかっていません。一説によれば人がサルのように木の上で生活していた時の名残りで、獲物を捕らえたり、敵から逃げる時などに手足が滑らないように湿り気を与える役割をはたしていたのではないかと考えられています。

\次のページで「味覚性発汗:刺激のある食べ物」を解説!/

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