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窒素同化とは?どこで合成される?窒素固定や仕組みを現役理系学生が徹底わかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。みんなは、植物などが行う「窒素同化」はどういった反応なのかを説明できるか?名称がよく似ている「窒素固定」とよく勘違いしてしまうことがあるが、この2つは全く違う反応なのだ。もし窒素同化が存在していなければ、植物は生きていくことは厳しい。それほど窒素同化は植物にとって重要な働きなのだ。そんな窒素同化のメカニズムを窒素固定と合わせて、生物に詳しいライターききと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/きき

大学生の頃は農学部に所属し植物のことを勉強した。現在は大学院に進学し植物のことを研究中。生物や植物の面白さを伝えられるライターを目指している。

窒素同化って何?

image by iStockphoto

窒素同化とは、「植物が体外から取り入れた無機窒素化合物からアミノ酸を合成し、核酸やタンパク質などの有機窒素化合物を作る働き」のことを言います。アミノ酸は生物体を構成するタンパク質や塩基、核酸などの生体物を構成する材料になり、私たち人間はもちろん、植物にとっても生きるために欠かせない存在なのです。そんなアミノ酸は、窒素同化という働きで無機窒素化合物を原料として作られます。

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「有機窒素化合物」とは炭素を主な成分とする「有機化合物」に「窒素原子」を含むものの総称だ。例としてアミノ酸のアラニン(C3H7NO2)やアスパラギン酸(C4H7NO4)があるぞ。

これに対して、硝酸(HNO3)やアンモニア(NH3)は炭素を主成分としない「無機窒素化合物」に「窒素原子」を含む「無機窒素化合物」と呼ばれているぞ。

アミノ酸の仕組みとは?

アミノ酸の仕組みとは?

image by Study-Z編集部

窒素同化でアミノ酸が合成されるのですが、そのアミノ酸は何で構成されているのでしょうか。実は、アミノ酸は「有機酸」と「アミノ基」からできており、どちらも外界からある物質を取り入れ、植物体内で合成されるのです。

ここでは、窒素同化について解説する前に有機酸とアミノ基はどういった物質で、どのように合成されるのかを学びましょう。

有機酸

有機酸は上記の図の赤い四角で囲まれた部分に当たります。カルボキシ基(-COOH)を含み、植物体内で生成されるのです。

植物は、二酸化炭素や水を元に光合成によってグルコースなどの炭水化物を作ります。この炭水化物を呼吸のクエン酸回路という反応で使われることで有機酸が合成されるのです。

アミノ基

アミノ基とは、図の青い四角で囲まれたNH2の部分に当たる官能基です。構造はアンモニア(NH3)に似ていますよね。アンモニアは植物体内ではアンモニウムイオン(NH4+)の状態でいることが多く、アミノ基はこのNH4+から作られるのです。

\次のページで「窒素同化のメカニズム」を解説!/

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