磁石にレーザー？ネオジムの知られざる用途について日米を知る科学者が紹介

ライター／CDT

米国と日本の両国の化学メーカーで研究開発を経験しています。日米の経験を活かし、シンプルでわかりやすい解説を心がけるライターです。

「ネオジム」とは？

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ネオジムは原子番号60であり、英語で「Neodymium」でNdと表記されます。1885年にカール・アウアー・フォン・ウェルスバッハに発見されました。ネオジムの名前は、新しい双子を意味するギリシャ語の「neosdidymos」に由来しています。ネオジムは、より反応性の高いランタニドの1つであり、周期表で57〜71の番号が付けられた同様の金属元素のグループですね。希土類元素のひとつでもあります。外観は銀白色の金属で空気中で急速に変色するのですね。

ネオジムの用途は、非常に強力な永久磁石としても知られています。これは鉄とホウ素との合金によってなりるからですね。この発見により、1983年から携帯電話、マイク、スピーカー、電子楽器など、多くの電子機器の小型化が可能になりました。これらの磁石は、車のワイパーや風力タービンにも使用されています。ネオジムは、プラセオジムとともに、ジジミウムガラスの成分です。吹きガラスや溶接時に使用されるゴーグル専用のガラスのことですね。エレメントは、バイオレット、ワインレッド、グレーのガラスの繊細な色合いを彩ります。

ネオジムは、日焼け紫外線は透過しますが、加熱赤外線は透過しないため、日焼けブースのガラスにも使用されているのですよ。また、ネオジムガラスはレーザーの製造に使用されています。これらは、レーザーポインターとしてだけでなく、眼科手術、美容整形、および皮膚がんの治療にも使用されるです。酸化ネオジムと硝酸塩は、重合反応の触媒としても使用されています。

ネオジムはどこにある？

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ネオジムは主に、モナザイトおよびバストネサイトの鉱床にある他の希土類元素との礫岩の一部として採掘されます。歴史的に、カリフォルニアの単一の鉱山は世界の希土類鉱物のほとんどを生産していましたが、90年代初頭以来、中国は世界の主要な供給源になりました。

2011年のピーク時には、中国はすべてのREEの95％以上を供給していました。

今日、中国は世界のREEの70％を供給しており、オーストラリアに新しい鉱山があり、再開された米国の鉱山が貢献しています。希土類の採掘と処理は、中国で広範な環境汚染を引き起こしました。

ネオジム磁石とは？

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1983年に、研究者は、鉄とホウ素と組み合わされたネオジムが非常に強力な永久磁石を作ることを発見しました。これにより、スピーカー、コンピューターのハードドライブ、携帯電話、自動車の電子部品などの電子機器の小型化が可能になりました。

ネオジム磁石は、セラミック磁石よりも10倍以上強力です。磁束密度が高く、非常に強い磁力を持っています。これらは、主にネオジム（Nd）、鉄（Fe）、およびホウ素（B）で構成されているため、NdFeB磁石またはNIBとも呼ばれているんですね。それらは比較的新しい発明であり、ごく最近になって日常使用のために手頃な価格になりました。

しかし、ネオジム素材はもろく、欠けやひび割れが発生しやすいため、従来の方法では機械加工できません。磁石を機械加工すると熱が発生しますが、注意深く制御しないと、磁石を消磁したり、燃焼時に有毒な物質に点火したりする可能性があります。磁石は機械加工しないことをお勧めされているそうですね。

ネオジムガラスレーザーとは？

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ネオジムガラスはレーザーの製造に使用されます。これらは、レーザーポインターとしてだけでなく、眼科手術、美容整形、および皮膚がんの治療にも使用されているのですね。

ネオジムガラスレーザーは等方性であり、高濃度で優れた均一性でドープできていますね。これらすべての特性により、ネオジムガラスレーザーは他の固体レーザーと区別されているのです。さらに、これらのレーザーは、ファイバーからロッドやディスクまで、さまざまなサイズと形状に作ることができるのですね。ただし、SiO2やP2O5などの酸化物は、レーザー作用を示す最も一般的な光学ガラスです。このレーザーは、サイズが大きく、物理的パラメーターに柔軟性があり、蛍光線が広いため、高エネルギーパルス動作に適しています。

ネオジムYAGレーザーとは？

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ネオジム-イットリウム-アルミニウム-ガーネットである通称ネオジウムYAGレーザーは、皮膚科レーザー医学で最も用途が広く興味深いレーザーの1つです。これほど幅広い用途を持つレーザーは他にほとんどありません。

YAGレーザーは、 CO2レーザーとは異なり、非アブレーションであるため、ダウンタイムが短くなります。YAGレーザー治療は、皮膚の最上層を除去しませんが、代わりに、レーザーが皮膚に浸透し、色素とテクスチャーの両方を治療するそうですね。

波長（1064 nm、周波数2倍532 nm）およびモード（連続、Qスイッチ、長パルス）に応じて、良性の色素性病変（入れ墨、外傷性入れ墨、太田母斑、カフェオレ斑、レンチギン）および血管病変（血管腫、ポートワイン染色、本質的な遠隔血管拡張症、血管腫）を治療することができるのだそうです。さらに、このレーザーは、カポジ肉腫や上皮性皮膚腫瘍の除去に使用されることもあるようですね。