理科生き物・植物生態系生物

二次遷移とは?特徴や一次遷移との違いについて現役理系学生がわかりやすく解説

2 三河高原の土砂崩れ

昭和47年7月12日から7月13日にかけて、4時間で300mm以上の集中豪雨が愛知県を襲い、三河高原に3000か所以上の土砂崩れをもたらしました。

この集中豪雨から8年後の崩壊地を観察したところ、崩壊地に新たに生えた植物は、その周囲の植生と同じものばかりだったそうです。このことから、周囲の植物からの種子が飛来してきた、もしくは土壌中に種子が埋まっていたことで、周囲と同じ植生になるように遷移が進んだことが考えられますね。

二次遷移の利用

私たち人間の生活のために、あえて二次遷移を起こして、その仕組みを利用することがあります。その代表例である「雑木林」「二次草原」について学びましょう。

1 雑木林

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里地や里山の中心的な存在である雑木林。日本では、クヌギやコナラ、アカマツなどの陽樹から構成していることがほとんどです。雑木林は伐採されて薪炭材(しんたんざい)にしたり、落ち葉を回収して堆肥に作り替えられたりなど、人間の手によって管理され、それを利用することで、遷移を止めています

2 二次草原

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日本の草原は、長い間、牧畜や農耕を営むために、「野焼き」などによって遷移の進行を止めて、人為的に維持してきました。例として、熊本県の阿蘇の草原が有名です。阿蘇では、少なくとも1000年前から、草原を利用し、維持し続けてきたと言われています。野焼きは春の彼岸を中心に一斉に野焼きが行われるそうです。この維持された草原は牛の放牧などに利用されています。

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生態系や生物の研究者は、よく三宅島などの火山島に足を運び遷移の研究をしているそうだ。この火山島のような場所には、火山噴火の影響により全く生物が存在しない。そのため、どのように植生を含めた陸上の生態系が一から形成されるのかを長期的に観察することができるそうだ。だから火山島は遷移の研究地に向いているのだな。

二次遷移と一次遷移は別物!

二次遷移と一次遷移の違いについて解説しましたが、両者の最も大きな違いは土壌の有無による遷移スピードの違いでしたね。二次遷移の土壌には植物の生育に欠かせない水分や養分に加え、植物の種子などが埋まっているので、圧倒的なスピードで遷移が進むのです。一次遷移との違いももちろんですが、二次遷移の利用についてもしっかりと覚えておきましょう。

イラスト引用元:いらすとや

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