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テルミット法って何?原理や反応式、用途例について理系出身のライターが5分で簡単に解説!

よぉ、桜木建二だ。皆はテルミット法という言葉を聞いたことがあるか?
テルミット法は、テルミット反応という化学反応を利用した金属の精錬方法のことだ。今回はテルミット法の原理やその用途について、材料の性質や加工に詳しい理系出身ライター「ふっくらブラウス」と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

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ふっくらブラウス

ライター/ふっくらブラウス

理系単科大学にて機械系を専攻。力学や電磁気学といった基礎的な分野のほか、材料物性や加工法についても学んでいる。塾講師時代の経験を活かし、シンプルで分かりやすい解説を心がけている。

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テルミット法とは金属の精錬方法の一つ

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テルミット法とは金属の精錬方法の一つです。精錬とは各種鉱石から酸素や窒素といった不純物を取り除く工程のことを言います。特に鉄鉱石などは、空気中に含まれる酸素と結合して酸化してしまっているものが多く、酸素を取り除くことが工業的に重要です。

鉄鉱石などの酸化した鉱物は工業的な方法としてコークス(石炭を加工した炭素塊)と共に燃焼させる精錬方法が広く用いられています。しかし、酸化したクロムやコバルト、マンガンといった金属は炭素との反応性が悪く、あまり還元できません。そこで活躍するのがテルミット法というわけです。

テルミット法はテルミット反応という化学反応を利用しています。テルミット反応は対象酸化物の酸素とアルミニウムが反応して結合し、純粋な物質と酸化アルミニウムが生成される反応です。まずはじめにテルミット法(テルミット反応)の具体的な流れについて見ていきましょう。

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テルミット法(テルミット反応)の具体的な手順

テルミット反応は比較的安価かつ簡単な方法で行うことが可能です。対象の金属酸化物およびアルミニウムを粉末状にして混合、反応の引き金となる熱源を近づける(着火する)ことで反応が開始、進行します。生成物は反応時の高温によって自然に融解、沈下するため純粋な金属を楽に取り出すことが可能です。

テルミット反応は大きな熱量と強い光が発生、持続する燃焼反応の一種となります。ただし、発生する熱量、光ともに普通の燃焼反応の比ではないため、可燃物を取り除く、反応物が飛び散らないよう陶磁器類(無機物質)で囲うなど、注意が必要です。

酸化物とアルミニウム粉末、着火源があれば実行でき特別な道具が必要ないため、鉄道レールなど鉄の溶接にも用いられています。また、炭素を必要としない精錬なので、生成した金属に炭素が含まれないのが利点です。

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テルミット法はアルミニウムの還元作用を利用した方法

ある物質が対象の酸化物から酸素を取り除くと、その酸化物は酸素を失い還元されたことになります。このように別の物質を還元させる(自身は酸化する)性質を還元作用といい、アルミニウムは高い還元作用をもつ物質である還元剤の一つです。では、テルミット法では具体的にどのような変化が起こっているのでしょうか?

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