死後は自らも検体に?!
ジョンは1793年10月16日に狭心症で65年の生涯を終えました。彼の弟子や学生は遺言に従い、彼の遺体の解剖を行ったそうです。その後、遺体はセント・マーティンズ協会の地下納骨堂に安置されました。1879年にウェストミンスター寺院という名に改装され、新しいジョンのお墓には王立外科医師会によって「科学的外科の創始者」という銘文が贈られたそうですよ。
全ては医学の進歩のため
ここまで読んでいただきありがとうございました。今回はイギリスの奇人と言われた解剖学者ジョン・ハンターについてお話してきました。動物や人体の解剖に憑りつかれ、墓荒らしをしてまでも遺体を手に入れようとする彼の行動は、一般人から見れば常識離れしているように見えますね。しかし、当時の宗教的な風潮や考えにとらわれず、ちゃんと自分の目で確かめたいという信念は、科学の本質をついているようにも感じます。そういう意味でもジョン・ハンターは「医学の進歩のためには何が一番大切なのか」をよくわかっていた人物なのかもしれませんね。彼のコレクションはスコットランドにあるハンテリアン博物館に展示してあります。機会があれば行ってみてくださいね。
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