
2文字熟語の前後を入れ替えた言葉

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「当該」と「該当」以外にも、2文字熟語で前後の漢字を入れ替えても成り立つ言葉はたくさんあります。
一例として
「火花・花火」「末期・期末」「会社・社会」「数字・字数」「外国・国外」「中心・心中」「国王・王国」「女王・王女」…などが挙げられるでしょう。
こうしていくつもの例文を並べ・比べてみるうちに、それぞれの漢字が持つ意味は同じでも、熟語として成立してる内容は大きく変わってしまうのがわかるかと思います。
例えば「末期・期末」はどちらも”終わり”を意味しますが、末期は人生など概念的なものに対し、期末はある決まった期間の終わり頃です。反対に「外国・国外」だと、”国の外”と言う意味ではかなり近いかもしれませんね。
【同じ漢字を前後を変えて使った2文字熟語】
「作動・動作」「名作・作名」「材木・木材」「実現・現実」「長身・身長」「食間・間食」
「車外・外車」「外野・野外」「科学・学科」「液体・体液」「部下・下部」「陸上・上陸」
「情事・事情」「和平・平和」「事故・故事」「家出・出家」「分子・子分」「進行・行進」
「配分・分配」「色気・気色」「部外・外部」「中年・年中」「数日・日数」「奇数・数奇」
他にも色々あるかと思いますので、熟語辞典などで確認してみて下さい。
こちらでは「該当」と「当該」の違いをまとめてみました。
■「該当」
・条件や資格などに当てはまること。
【使い方】
連体詞や動詞として名詞の頭に置いて使います。
例)「該当商品」、「該当する商品」どちらOK。
■「当該」
・対象となっている事柄に直接関係があるものを指す。そのもの。
・「対象=その(指示語)」のかしこまった表現。
【使い方】
連体詞として名詞の頭に置いて使います。
例)「当該商品」、「当該の商品」…OK
「当該する商品」…NG ←このような「当該」の使い方は出来ません。
「当該」と「該当」の使い方をマスターしてステップアップ!
「当該」と「該当」2つの言葉を耳にすると、なんだか堅苦しいイメージを持たれる方がいるかもしれません。どちらもあまりくだけた内容には合わない言葉なので、使い方に躊躇してしまいそうです。
しかし、これらの意味をきちんと理解し、TPOに合わせた使い方が出来たのなら、貴方に対する周りの評価は変わるでしょう。さらに、それは間違いなく貴方自身のスキルアップに繋がるはずです。
難しかったり、使いづらい言葉にも躊躇せず、次なるステップアップに挑みましょう。