この記事では「クロックマダム」と「クロックムッシュ」の違いについてみていきます。どちらもパンを使った料理で、名前に使われている「ムッシュ」や「マダム」からフランスなイメージがあるよな。違いはずばり形と食べ方のようですが、名前の由来や作り方などを調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな2つの違いを、神社や名所巡りの他にカフェ通いが好きな小説家兼ライターさらささらと一緒に調べていきます。

ライター/さらささら

少女向け小説家兼ライター、神社や名所を訪ねるのが趣味。お話のネタにするため様々な雑知識を集め、わかりやすい言葉で説明。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」とは?

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皆さんは「クロックマダム」や「クロックムッシュ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。カフェ好き女子ならご存じかと思われますが、これら2つはパン料理の名称なのです。それぞれの言葉に「マダム」や「ムッシュ」など異性への敬称が入っていますが、その理由とは一体なんなのでしょう?

これらの疑問を解明するため、「クロックマダム」と「クロックムッシュ」のレシピを確認したうえで、2つの相違点や似たパン料理のご紹介などをしたいと思います。

「クロックムッシュ」は紳士の意味

「クロックムッシュ(croque monsieur)」は"ムッシュ=紳士"が入っている事でもお気づきかと思われますが、フランスの言葉です。誕生したのは意外と古く、今から100年ほど前、フランスはオペラ座近くのカフェで作られたパン料理でした。

「クロックムッシュ」の意味は「"かりっ"とした紳士」ですが、その由来は定かではありません。しかし、一説には「食べる時に(かりっと)音がするので上品ではないから男性向け」、「ワイルドに手づかみで食べることができるクロックムッシュは男性の名」……と言われているそうです。

「クロックマダム」は淑女の意味

「クロックマダム(croque madame)」も「クロックムッシュ」同様にフランス語ですが、こちらは"マダム=淑女"が入っています。後ほど作り方などと併せて説明しますが、「クロックマダム」とは「クロックムッシュ」の上に目玉焼きをのせたメニューです。そのため、目玉焼きがのった様子が「女性が帽子を被っている姿に似ているから」その名が付けられたと言われています。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の作り方

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「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の違いを確認するため、それぞれの作り方(レシピ)を簡単ですがご紹介します。

\次のページで「「クロックムッシュ」のレシピ」を解説!/

「クロックムッシュ」のレシピ

「クロックムッシュ」の材料は以下の通りです。
・食パン…2枚
・ハム…適量
・チーズ(グリュイエールチーズやエメンタールチーズなど)
・バター
・ベシャメルソース(ホワイトソース)やモルネーソース(ベシャメルソースにブイヨンを加えて煮詰めたものにチーズやバターをいれたもの)

【作り方】
1.2枚のパンにハムとチーズをはさみます。
2.それをバターを塗ったフライパンで軽く焼いて下さい。
3.ベシャメルソースやモルネーソースを塗ったら完成です。
※ちなみに、この記事の1枚目の画像が「クロックムッシュ」になります。

「クロックマダム」のレシピ

「クロックマダム」の材料は「クロックムッシュ」とほぼ同じになります。
・食パン
・ハム
・チーズ(グリュイエールチーズやエメンタールチーズなど)
・バター
・ベシャメルソース(ホワイトソース)やモルネーソース(ベシャメルソースにブイヨンを加えて煮詰めたものにチーズやバターをいれたもの)
・卵(目玉焼き)

【作り方】
1~3の工程は「クロックムッシュ」と同じです。
4.完成した「クロックムッシュ」の上に目玉焼きをのせたものが「クロックマダム」になります。
※ちなみに、この記事の2枚目の画像が「クロックマダム」です。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の相違点

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「クロックムッシュ」と「クロックマダム」のレシピを比べると、目玉焼きを上にのせるか以外はほぼ同じであることが分かりましたね。そこでこちらでは、2つの相違をさらに掘り下げてみたいと思います。

フランス生まれのパン料理

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の似た点は以下の通りです。

・見た目がおしゃれ。
・名前が似ている。
・同じフランス生まれのパン料理
材料や工程がほぼ同じ

目玉焼き以外の違い

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の違う点は以下の通りです。

・「クロックマダム」は上面に目玉焼きをのせる
・「クロックマダム」はベシャメルソースを省くことも多い。
・「クロックムッシュ」は手早く素手で食べらるようにできている。
・「クロックマダム」は卵の黄身を崩しながらパンに絡めて食べるためナイフとフォークが基本

細かなところを確認すると、意外な違いを発見することができました。

\次のページで「似たパン料理「フレンチトースト」や「モンティクリスト」とは?」を解説!/

似たパン料理「フレンチトースト」や「モンティクリスト」とは?

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パン料理といえば、「ホットドッグ」や「ハンバーガー」以上に、「サンドイッチ(サンドウィッチ)」を思い出す方も多いのではないでしょうか。実は、パンなどに肉や野菜などの具材を挟んだ料理を「サンドイッチ」と呼ぶそうです。つまり、「クロックムッシュ」や「クロックマダム」も「サンドイッチ」になります。

そこでこちらでは、「クロックムッシュ」や「クロックマダム」に似たパン料理をご紹介しますね。

「フレンチトースト」は各国で違う

日本で「フレンチトースト」といえば、卵と牛乳を溶いた液に食パンを浸し、バターを敷いたフライパンなどで焼いて砂糖などをまぶしたものですね。とこが、この「フレンチトースト(french toast)」、「フレンチ=フランス」としながら実は英語なのです。

フランス語でこのパン料理は「パンペルデュ(pain perdu)」と言って、元々は古く固くなったバケットを卵や牛乳で柔らかくし、焼いて食べていました。

この「フレンチトースト」は各国でかなり調理の仕方や材料などが違っており、フランスやアメリカ以外に、香港、台湾、イタリア、果てはインドなどでも独自の「フレンチトースト」が存在しているそうです。

「モンティクリスト」は「クロックムッシュ+フレンチトースト」

「モンティクリスト」とはカナダの朝食として生まれたパン料理です。「クロックムッシュ」を「フレンチトースト」のように卵や牛乳に浸し、砂糖をまぶします。材料からも分かる通り、かなり高カロリーな朝食です。

パニーニは温かいサンドイッチ

「パニーニ」とはイタリア生まれの温かいサンドイッチのことです。パン(チャバタ)に具材を挟み、パニーニ用の波上になった鉄板で焼きます。そのため、パニーニの特徴はしま模様の焼き目なのです。同じパン料理の「ホットサンド」に似ていますが、「ホットサンド」は食パンを使う上、基本平らな鉄板を使います。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の大きな違いは「目玉焼き」の有無と、目玉焼きの黄身を絡めるためのナイフトフォークの存在です。

それ以外は材料も作り方もほぼ同じで、両方ともフランス生まれのパン料理(サンドイッチ)であることが分かりました。

他の似たパン料理もありますが、それぞれアレンジを加えるとかなり違ったり近づいた内容にもなるようです。

\次のページで「独自のアレンジで美味しいパン料理が楽しめる」を解説!/

独自のアレンジで美味しいパン料理が楽しめる

コロッケの元となったクリケットは1700年ごろに美食の国・フランスが発祥ですが、実は料理とファーストフード(ファストフード)の双璧で世界に普及していきました。

手早く食べられるようにと開発された「クロックムッシュ」でしたが、目玉焼きをのせることでファーストフードから少し離れた「クロックマダム」になりました。こうした小さなアレンジや変化により、私たちの食生活がさらに豊かで楽しいものになるのかもしれませんね。

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雑学食べ物・飲み物

クロックムッシュとクロックマダムの違いとは?言葉の由来やレシピの他にモンティクリストについても紹介!

この記事では「クロックマダム」と「クロックムッシュ」の違いについてみていきます。どちらもパンを使った料理で、名前に使われている「ムッシュ」や「マダム」からフランスなイメージがあるよな。違いはずばり形と食べ方のようですが、名前の由来や作り方などを調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな2つの違いを、神社や名所巡りの他にカフェ通いが好きな小説家兼ライターさらささらと一緒に調べていきます。

ライター/さらささら

少女向け小説家兼ライター、神社や名所を訪ねるのが趣味。お話のネタにするため様々な雑知識を集め、わかりやすい言葉で説明。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」とは?

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皆さんは「クロックマダム」や「クロックムッシュ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。カフェ好き女子ならご存じかと思われますが、これら2つはパン料理の名称なのです。それぞれの言葉に「マダム」や「ムッシュ」など異性への敬称が入っていますが、その理由とは一体なんなのでしょう?

これらの疑問を解明するため、「クロックマダム」と「クロックムッシュ」のレシピを確認したうえで、2つの相違点や似たパン料理のご紹介などをしたいと思います。

「クロックムッシュ」は紳士の意味

「クロックムッシュ(croque monsieur)」は”ムッシュ=紳士”が入っている事でもお気づきかと思われますが、フランスの言葉です。誕生したのは意外と古く、今から100年ほど前、フランスはオペラ座近くのカフェで作られたパン料理でした。

「クロックムッシュ」の意味は「“かりっ”とした紳士」ですが、その由来は定かではありません。しかし、一説には「食べる時に(かりっと)音がするので上品ではないから男性向け」、「ワイルドに手づかみで食べることができるクロックムッシュは男性の名」……と言われているそうです。

「クロックマダム」は淑女の意味

「クロックマダム(croque madame)」も「クロックムッシュ」同様にフランス語ですが、こちらは”マダム=淑女”が入っています。後ほど作り方などと併せて説明しますが、「クロックマダム」とは「クロックムッシュ」の上に目玉焼きをのせたメニューです。そのため、目玉焼きがのった様子が「女性が帽子を被っている姿に似ているから」その名が付けられたと言われています。

「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の作り方

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「クロックムッシュ」と「クロックマダム」の違いを確認するため、それぞれの作り方(レシピ)を簡単ですがご紹介します。

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