
ハリネズミ:心拍数を下げる
最近はペットでも人気になってきているハリネズミ。主にペットとして飼われているヨツユビハリネズミはアフリカ大陸の赤道付近の乾燥地帯に住む種です。そのため夏眠する習性があるんですよ。
ペットで飼っているハリネズミでも、室温が30℃を超えると夏眠してしまうことがあります。動物は夏眠や冬眠をすると心拍数が下がり、眠っているのか死んでいるのかわからない状態になります。眠りから覚める時に問題なく心臓が動いてくれればよいのですが、時にはうまく回復せず、そのまま死んでしまう場合があります。そのためペットで飼っているハリネズミは絶対に夏眠や冬眠をさせないようにしましょう。これはハムスターでも同様です。
植物だって夏眠する?!
夏眠をするのは動物だけではありません。植物だって夏眠をするんですよ。地中海地方では夏に雨が少なくなるため、多くの植物が夏眠をするんです。日本でもフクジュソウやヒガンバナなどが挙げられます。
普通、多くの植物は春に芽を出し、夏には強く降り注ぐ太陽をいっぱいに浴びて成長しますよね。しかし、夏眠をする植物は日光の争奪戦には参加せずに、夏に葉を枯らして栄養を蓄えます。そして他の植物が徐々に枯れていく秋ごろから花を咲かせ、たくさんの日光を独り占めするんですよ。身体いっぱいに太陽を浴びるための賢い戦略なんですね。
夏眠はただの夏バテじゃない!
ここまで読んでいただきありがとうございました。夏の間に生物が眠りにつく「夏眠」。冬眠は知っていても夏眠という言葉は今回の記事で初めて知ったという人もいたのではないでしょうか。一見、夏バテしてしまっているんじゃないかとも思われますが、実は生物が過酷な季節をのりこえるための工夫だったんですね。人間も夏眠できたらいいのにと思いますが、残念ながら人間にはその機能は備わっていません。暑い夏でも寒い冬でも仕事や勉強が嫌になってしまいますが、人間ならではの知恵と工夫でなんとか乗り切っていきましょうね。
画像使用元:いらすとや