今回は「羊羹 水羊羹」の違いについて解説していきます。和菓子の定番として知られる羊羹ですが、みんなは羊羹と水羊羹の違いについて知っているか。結論から言うと、羊羹は大きく3つの羊羹に大別できそのうちの一つが水羊羹なんです。この記事ではそんな羊羹と水羊羹の違い加え、羊羹の語源や似たような和菓子としてよく知られる「ういろう」や「きんつば」、「すあま」との違いについてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずは羊羹と水羊羹の定義を辞書で確認しよう!

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和菓子の代表例とも言える羊羹。中でも水羊羹と呼ばれる種類の羊羹を聞いたことや食べたことも多いと思います。みなさんは羊羹と水羊羹の違いをご存知でしょうか。まずは両者の定義から確認していきましょう。

1.羊羹:小豆を使用した餡に砂糖などを加え、蒸す又は寒天を用いて固めたもの

まず羊羹についてですが、辞書では以下のように定義されています。簡単にまとめれば、羊羹は小豆を主体とした餡に砂糖などを加え、蒸したり、寒天で固めたりしたものです。

1.棹物 (さおもの) の和菓子のー。あんに砂糖を入れて蒸し、あるいは寒天液を加えて練ったもの。蒸し羊羹・練り羊羹・水羊羹など。
2.「羊羹色 (ようかんいろ) 」「羊羹紙 (ようかんがみ) 」の略。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「ようかん【羊羹】」)

2.水羊羹:水分量の多い羊羹

一方水羊羹は以下のように定義されるもので、羊羹の中でも水分量の多い羊羹のことを言います。

寒天を煮溶かし、小豆あん・砂糖を加えて混ぜ、容器に流し込んで冷やし固めた、水分の多い夏向きのようかん。《季 夏》

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「みずようかん【水羊羹】」)

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羊羹は大きく3種類!その1つが水羊羹!

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羊羹・水羊羹の定義が確認できたところで、ここからは両者の相違点について見ていきましょう。結論から言うと、羊羹という言葉は総称名でその種類が水羊羹を含め大きく3種類。いずれもその作り方・レシピが相違点です。以下で解説していきます。

羊羹は「練り羊羹」「蒸し羊羹」「水羊羹」に大別される

羊羹は大きく「練り羊羹」「蒸し羊羹」「水羊羹」に大別され、羊羹という名は総称名になります。また一般に「羊羹」とよばれるお菓子は練り羊羹のことを指す場合が多いです。

水羊羹は羊羹の中でも水分量が多い

上記でも解説した通り、水羊羹は一般的な羊羹よりも水分量の多いものを指し、ぷるぷるとした水々しい食感が特徴になります。夏に食べられることが多く夏限定の食べ物として認識する方も多いかと思いますが、京都や石川、山形などでは冬の定番和菓子として食べられているそうです。

羊羹の語源は?羊羹の歴史について解説!

ようかんは漢字で「羊羹」と書きますが、なぜこのような字を書くのかその語源が気になった方も多いと思います。以下より羊羹の語源・歴史について見ていきましょう。

\次のページで「羊羹のルーツは「羊肉のスープ」」を解説!/

羊羹のルーツは「羊肉のスープ」

羊羹は中国の「羊肉のスープ」という料理がそのルーツで、日本へは鎌倉~室町時代に中国へ留学していた禅僧が天心料理として伝えられたそうです。ではなぜ羊肉ではなく小豆を使用した現在のような形になったか。というと、その理由は禅僧が肉食を禁じられていたからだそうです。

似たような和菓子「ういろう」「きんつば」「すあま」との違いは?

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ここからは羊羹と似たような和菓子としてしられる「ういろう」「きんつば」「すあま」との違いについてそれぞれ解説していきます。

ういろうは穀粉に砂糖と湯水を加えて蒸したもの

ういろうは一言で表すなら、穀粉に砂糖と湯水を加えて蒸しあげたもののこと。羊羹との違いは小豆を使用しているかどうかにあり、羊羹は小豆を使用しますが、ういろうは使用しません。その代わりに米粉や葛粉などの穀粉を使用するのが特徴です。使用する穀粉は地域によって異なり、山口ではわらび粉を使用した「生ういろう」というものも存在します。

きんつばはつぶあんを寒天で固めたものでその表面を小麦粉の生地で覆い焼いたもの

きんつばはつぶあんを寒天で固めた上で、その表面を小麦粉を使用した生地で覆い焼いたものになります。小豆を使用すると言う点では羊羹と共通しますが、表面を生地で覆い焼くところが相違点です。とはいえ、最近では小豆ではなくさつまいもを使用した「芋きんつば」というものも出てきています。

すあまは上新粉を用いた餅菓子

すあまは上新粉を用いた餅菓子で、ういろうと同様に羊羹との相違点は小豆を用いないと点です。ではういろうとすあまの違いは何かというと、加工方法にあります。ういろうは材料を混ぜて練った後で型に流して蒸しあげますが、うあまは材料を混ぜて練った後で搗いてつくられるのが特徴です。つまり最後の工程で蒸すのが「ういろう」で、搗くのが「すあま」になります。

羊羹には様々な種類がある!

この記事では羊羹と水羊羹について解説してきましたが、おさらいすると羊羹とは総称の名で大きく「練り羊羹」「蒸し羊羹」「水羊羹」に大別されます。その名の通り水羊羹は、寒天の量を減らし水分量を多くした羊羹のことで水々しい味わいです。また、羊羹には小豆を原料とするもの以外に栗羊羹や芋羊羹など様々な種類が存在します。ぜひこの機会に様々な羊羹を食べ比べてみてはいかがでしょうか。

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3分でわかる羊羹と水羊羹の違い!羊羹の語源は?ういろうやきんつば、すあまとの違いを雑学大好き現役大学生がわかりやすく解説

今回は「羊羹 水羊羹」の違いについて解説していきます。和菓子の定番として知られる羊羹ですが、みんなは羊羹と水羊羹の違いについて知っているか。結論から言うと、羊羹は大きく3つの羊羹に大別できそのうちの一つが水羊羹なんです。この記事ではそんな羊羹と水羊羹の違い加え、羊羹の語源や似たような和菓子としてよく知られる「ういろう」や「きんつば」、「すあま」との違いについてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずは羊羹と水羊羹の定義を辞書で確認しよう!

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和菓子の代表例とも言える羊羹。中でも水羊羹と呼ばれる種類の羊羹を聞いたことや食べたことも多いと思います。みなさんは羊羹と水羊羹の違いをご存知でしょうか。まずは両者の定義から確認していきましょう。

1.羊羹:小豆を使用した餡に砂糖などを加え、蒸す又は寒天を用いて固めたもの

まず羊羹についてですが、辞書では以下のように定義されています。簡単にまとめれば、羊羹は小豆を主体とした餡に砂糖などを加え、蒸したり、寒天で固めたりしたものです。

1.棹物 (さおもの) の和菓子のー。あんに砂糖を入れて蒸し、あるいは寒天液を加えて練ったもの。蒸し羊羹・練り羊羹・水羊羹など。
2.「羊羹色 (ようかんいろ) 」「羊羹紙 (ようかんがみ) 」の略。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「ようかん【羊羹】」)

2.水羊羹:水分量の多い羊羹

一方水羊羹は以下のように定義されるもので、羊羹の中でも水分量の多い羊羹のことを言います。

寒天を煮溶かし、小豆あん・砂糖を加えて混ぜ、容器に流し込んで冷やし固めた、水分の多い夏向きのようかん。《季 夏》

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「みずようかん【水羊羹】」)

\次のページで「羊羹は大きく3種類!その1つが水羊羹!」を解説!/

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