細菌の種類
細菌は、乳酸菌や大腸菌などがこれに当たりますよ。これらの細菌で、形状、どのような環境を好むのかで違います。酸素があることろで育ち生存可能なのは、好気性細菌。好気性菌であれば、写真のようにペトリ皿(シャーレともいいます。)などで寒天培地上で培養可能です。
好気性細菌とは逆で、酸素のあるところでは死滅してしまう、偏性嫌気性菌と言うタイプの菌がいますが、こちらは寒天培地上では培養することができませんよ。
分離培養と純粋培養
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細菌の培養方法で分離培養という方法がありますここでは、上で述べた好気性細菌の場合について説明しますよ。分離培養とは、様々な種類の細菌の中で、単一の種類の微生物(ここでは好気性細菌)を分離し培養することです。
まず、環境中もしくは患者や動物などの体液、糞便を採取し、寒天培地上に白金耳(はっきんじ)などの道具を使って表面に塗ります。(播種)37℃くらいの環境に半日から一日置くと、寒天状にいろいろな形の丸いものが生えていることに気づくでしょう。これをコロニー(集落)と言いますよ。
細菌の種類によって、色や形が違うので、培養したい細菌のコロニーのみまた白金耳などで拾って、別の寒天培地で培養します。(液体培地の場合もあり。)
これで、単一の細菌を分離培養することができました。そして、分離した単一の細菌を、他の微生物が混入する(コンタミネーション)ことなく培養することを純粋培養と言いますよ。
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ロベルト・コッホ
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ロベルト・コッホ(1843年-1910年)は、ルイ・パスツールと共に近代細菌学の開祖とされていますよ。写真の建物は、ドイツのベルリンにある、コッホ研究所ですよ。コッホの功績は実に偉大!コッホは、ドイツの医師であり、細菌学者です。また、恐れられていた伝染病の炭疽(たんそ)菌、結核菌。コレラ菌を最初に発見した人です。
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細菌の純粋培養のヒント
培養したい細菌だけを培養するのは至難の業。目には見えないいろいろない種類の細菌がいろいろなところに存在しているからです。よって、他の細菌も混入してしまうコンタミネーションも起こりやすくなりますよ。特定の微生物だけを培養する方法の確立が大切であるとコッホは考えました。
固形物の表面に分離した微生物がたくさん増殖すると、目に見えるほどの塊ができます。これをコロニー(集落)といいますよ。そして、コロニーは一つの微生物から成り立っていることに注目しました。
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