この記事ではメモリとストレージの違いについてみていきます。どちらも〇〇GBという形で容量を表すため、かなり混同されがちな言葉です。ですが、それぞれの意味をしっかりと把握しておけば、自分に合ったパソコンやスマホを選ぶ上で、大いに役立つでしょう。

今回はわかりやすい例を交えながら、それぞれの違いや容量の選び方のポイントを、Webディレクターでもあるライターのサイトウマサヒロと一緒に解説していきます。

ライター/サイトウマサヒロ

Webディレクターや会員制Webサービスの運営業務を行なっている会社員。プライベートでもSNSや動画配信サイト漬け、週末はもっぱらアイドルやバンドのライブ三昧。

メモリとストレージの違い

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みなさんは、パソコンやスマートフォン、タブレットを購入する際、どのような点を重視していますか?値段はいくらか、サイズや重さはどのくらいか、CPU性能やグラフィック性能はどうかなど、選び方のポイントは様々ですが、「容量」を気にして選びたい、という方は少なくないでしょう。

しかし、パソコンやスマホなどのデバイスに関して、「容量」という言葉が使われる時には、「メモリ容量」を指している時と「ストレージ容量」を指している時があることはご存知でしょうか?

メモリとストレージは混同されがちですが、実はどちらも違う意味を持っています。この記事では、両者の違いを解説していきますので、この機会にわかりづらい用語の違いをぜひ学んでみてください。

どちらもデータの保管場所

メモリとストレージは、どちらも記憶領域を指した言葉で、データを保管する場所のことです。では、いったいどこに違いがあるのでしょうか?

それはズバリ、保管時間。データを「一時的に」保存しておくか、「ずっと」保存しておくか、という点です。

メモリは一時的に保管する場所

メモリは、データを一時的に保管する場所で、コンピューターが瞬間的な処理を実行する時に使われています。

例えばWebサイトにアクセスしてページを読み込む時や、アプリを利用してゲームをしたり画像・動画編集を行う時などには、メモリを使って様々な計算や処理が行われるのです。

メモリは、電源が入っている間しかデータを保存できない、「揮発性」と呼ばれる性質を持っています。

ストレージはずっと保管しておく場所

一方のストレージは、データを永続的に保管する場所です。写真や動画、音楽などのデータは、ここに保存されています。

WebサイトやSNSを通じてダウンロードしたファイルなどは、ストレージに保管されているのですね。スマホやパソコンを選ぶ際に多くの人が気にする「容量」は、ストレージを指していることが多いかもしれません。

ストレージは、電源が入っていない間もデータを保存できる、「不揮発性」と呼ばれる特徴があります。

メモリは作業机、ストレージは引き出し

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メモリとストレージの関係は、しばしば作業机引き出しに例えられます。ややこしいメモリとストレージの違いを、それぞれに置き換えて考えてみましょう。

\次のページで「メモリは大きいほど効率が上がる」を解説!/

メモリは大きいほど効率が上がる

机の上に資料やノート、ペンや計算機などを置いて作業を行うとき、机が小さくてはなかなか作業が捗りません。机が十分なサイズであれば、効率よく作業を行うことができますね。

同じように、メモリも容量の大きさが作業効率や速度に関係しており、大きいほど安定した動作や、高速な動作が期待できます

ストレージは大きいほど多くのデータを保存できる

引き出しが小さければ、当然書類などを少ししかしまうことができません。多くの種類を保管するには、大きな引き出しが必要です。

ストレージもこれと同じで、大きければ大きいほど、より多くのデータを保存できます

メモリ容量の選び方

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メモリが大きければ大きいほど効率的で大掛かりな作業を行うことができますが、高性能の端末はその分コストがかかってしまいます。

それでは、どのようにして最適なメモリ容量を選べば良いかのポイントを見ていきましょう。

パソコン・Androidスマホは用途に合わせて

パソコンのメモリは4GB、8GB、16GBなど様々で、購入の際に戸惑った経験のある方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、メールやインターネットの利用、Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフトの使用、簡単な画像編集などが主な用途であれば、4GBのパソコンでも特に問題ありません。

多くのプログラムを同時に使用する場合や、一般的な画像・動画編集を行う方は、8GB以上のパソコンがオススメです。また、本格的な動画編集オンラインゲームVRを楽しむ方は、16GB以上のメモリ容量があると安心でしょう。

スマホ選びの際も同様で、用途はインターネットSNSくらい、という方は2GBのスマートフォンでも十分快適に利用できます。複数のアプリを同時に使用したり、ゲームアプリをプレイしたいという方は4GB、より高画質の動画やアプリを楽しみたい方は6GB以上のスマホを購入すると良いでしょう。

iPhoneのメモリは非公表

スマートフォンの中でも、iPhoneはメモリ容量が公式には公表されていません。

現在販売中のiPhoneはどれもゲームアプリなどを楽しむには十分な性能を持っている製品ですが、「Pro」「Pro Max」などの機種はよりメモリ容量が大きくなっているので、よりハイクオリティなゲームなどを利用する予定がある場合は、購入を検討してみましょう。

\次のページで「ストレージ容量の選び方」を解説!/

ストレージ容量の選び方

メモリと同様にストレージも、大きいに越したことはないとはいえコストに関わるので、それぞれに合った容量を選ぶのが重要です。

どのくらいデータが保存できるかの目安を確認し、最適な容量を見極めましょう。

画像や動画はどのくらい保存できる?

スマホのストレージは小さいものは16GBほどから大きいものは1TBまで、ノートパソコンでは128GBから1TBほどが一般的です。

しかし、16GBの容量だと、スマートフォンのOS(システム全体を司るソフトウェア)だけでほとんどの容量を使い切ってしまいます。写真や動画、アプリを保存することを考えると、16GBより大きい容量がオススメです。

64GBと512GBの容量を比べてみると、画像は64GBでは約5万枚512GBでは約40万枚の保存が可能。動画は64GBでは約17時間、512GBでは約142時間、保存が可能です。自分で動画もたくさん取りたい!映画や音楽をダウンロードしてたっぷり楽しみたい!という方は、十分なストレージを確保しておくと良いでしょう。

また、SNSやゲームアプリだけで数GBを使うこともあるので、要注意です。

ストレージが足りなくなったら?

ストレージは、容量が足りなくなっても外付けハードディスクやSDカード、クラウドストレージを活用することで保存できるデータ量を増やすことができます。

パソコンでは、本体の内蔵ディスクだけでなく、外部のハードディスクにデータを転送することが可能です。ストレージが不足してしまった場合、ハードディスクの購入も検討してみましょう。

Androidの一部機種は、SDカードへのデータ保存に対応しています。内部ストレージが足りなくなっても、SDカードに画像や動画を保存し持ち歩くことが可能です。

iPhoneでは、本体以外にストレージを増設することはできません。ですが、インターネット上にデータを保管するクラウドストレージを活用することで、容量不足を回避することができます。iCloudやGoogleフォト、Amazon Photosなどは、無料で数GB利用可能(さらに利用する場合は有料アップグレードが必要)ですので、是非試してみてください。クラウドストレージは、iPhone以外のスマホやパソコンでも利用可能です。

メモリは机、ストレージは引き出し、あなたにピッタリのサイズ選択を!

しばしば混同されがちなメモリとストレージの違いを解説いたしました。「せっかく買ったパソコンやスマホの性能が物足りない」「奮発して高性能の機器を買ったけど、持て余してしまった」そんな失敗も、しっかり用語の違いを理解していれば防ぐことができます。まずは、身の回りの端末のメモリやストレージを気にしてみてください!

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IT・プログラミング雑学

3分でわかるメモリとストレージの違い!どちらもデータの保管場所?スマホ・PCでの容量の選び方は?Webディレクターがわかりやすく解説!

この記事ではメモリとストレージの違いについてみていきます。どちらも〇〇GBという形で容量を表すため、かなり混同されがちな言葉です。ですが、それぞれの意味をしっかりと把握しておけば、自分に合ったパソコンやスマホを選ぶ上で、大いに役立つでしょう。

今回はわかりやすい例を交えながら、それぞれの違いや容量の選び方のポイントを、Webディレクターでもあるライターのサイトウマサヒロと一緒に解説していきます。

ライター/サイトウマサヒロ

Webディレクターや会員制Webサービスの運営業務を行なっている会社員。プライベートでもSNSや動画配信サイト漬け、週末はもっぱらアイドルやバンドのライブ三昧。

メモリとストレージの違い

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みなさんは、パソコンやスマートフォン、タブレットを購入する際、どのような点を重視していますか?値段はいくらか、サイズや重さはどのくらいか、CPU性能やグラフィック性能はどうかなど、選び方のポイントは様々ですが、「容量」を気にして選びたい、という方は少なくないでしょう。

しかし、パソコンやスマホなどのデバイスに関して、「容量」という言葉が使われる時には、「メモリ容量」を指している時と「ストレージ容量」を指している時があることはご存知でしょうか?

メモリとストレージは混同されがちですが、実はどちらも違う意味を持っています。この記事では、両者の違いを解説していきますので、この機会にわかりづらい用語の違いをぜひ学んでみてください。

どちらもデータの保管場所

メモリとストレージは、どちらも記憶領域を指した言葉で、データを保管する場所のことです。では、いったいどこに違いがあるのでしょうか?

それはズバリ、保管時間。データを「一時的に」保存しておくか、「ずっと」保存しておくか、という点です。

メモリは一時的に保管する場所

メモリは、データを一時的に保管する場所で、コンピューターが瞬間的な処理を実行する時に使われています。

例えばWebサイトにアクセスしてページを読み込む時や、アプリを利用してゲームをしたり画像・動画編集を行う時などには、メモリを使って様々な計算や処理が行われるのです。

メモリは、電源が入っている間しかデータを保存できない、「揮発性」と呼ばれる性質を持っています。

ストレージはずっと保管しておく場所

一方のストレージは、データを永続的に保管する場所です。写真や動画、音楽などのデータは、ここに保存されています。

WebサイトやSNSを通じてダウンロードしたファイルなどは、ストレージに保管されているのですね。スマホやパソコンを選ぶ際に多くの人が気にする「容量」は、ストレージを指していることが多いかもしれません。

ストレージは、電源が入っていない間もデータを保存できる、「不揮発性」と呼ばれる特徴があります。

メモリは作業机、ストレージは引き出し

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メモリとストレージの関係は、しばしば作業机引き出しに例えられます。ややこしいメモリとストレージの違いを、それぞれに置き換えて考えてみましょう。

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