この記事では一味と七味の違いについてみていきます。どちらも辛さを足したいときに料理にふりかける調味料のイメージがあるよな。この2つは同じような見た目で区別がつかないように思われがちですが、違いはずばり原材料の数にあるようです。その他にも由来や体への効果、辛さの違いや使い分け方など調べるといろいろとあるみたいです。
今回は料理に辛みのアクセントをつけるのには欠かせない一味と七味の違いを、保存方法も合わせて確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

料理やお菓子作りが好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

一味と七味の違いは原材料の種類の数にあった!

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うどんや丼などの料理にふりかけると、辛さと風味がプラスされる一味と七味。はっきりと使い分けているというよりも、何となくある方を使っている人も多いのではないでしょうか?この一味と七味では、同じ辛さを味わう調味料といっても、原材料の種類の数が異なるためさまざまな点で違いがあるのです。

一味の原材料は唐辛子のみ

一味と呼ばれているものは「一味唐辛子」のことで、唐辛子の実を乾燥させてすり潰し、粉末状にした調味料のことです。地域によってそのまま一味と呼んだり、「一味とんがらし」や「大辛」(おおから)などと呼ばれています。

唐辛子の品種としては鷹の爪が日本では一般的ですが、激辛と呼ばれるハバネロやブートジョロキアなどを使用したものもあり、これらの唐辛子を1種類のみ使用したものが一味唐辛子と呼ばれているのです。

七味は香辛料や薬味を数種類ブレンド

七味も一味唐辛子と同様に、正式には「七味唐辛子」のことを指します。地域によって「七味」や「七色」(なないろ)などと呼ばれ、唐辛子1種類の一味に対して、粉末にした唐辛子にその他の香辛料や薬味を加え、7種類で作られていることからその名で親しまれているのです。

しかし、香辛料の数が必ず7種類でないといけないわけではなく、それ以下やそれ以上の場合も七味唐辛子と呼びます

七味唐辛子の主な原材料の種類

七味唐辛子にブレンドされるものには決まりはなく、メーカーや製造元によってさまざまです。主によくブレンドされているものとしては、けしの実・麻の実・山椒・陳皮(みかんの皮)・ごま・生姜・シソ・青のりなど。

これらを粉末にしたものを唐辛子と合わせてブレンドしており、製造元によって辛さや風味の違いが楽しめるのです。ブレンドする薬味の種類や分量を店先で選んで、調合してくれる専門店などもあります。

\次のページで「一味と七味の由来や身体への効果は?」を解説!/

一味と七味の由来や身体への効果は?

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一味と七味の原材料については分かりましたが、誕生した経緯や名前の由来などにも違いがあります。両者のベースとなる唐辛子の身体への効果についても合わせてみていきましょう。

七味唐辛子に合わせて唐辛子を一味と呼ぶようになった?

七味唐辛子は日本特有の調味料で、1625年に「やげん堀中島」が漢方薬をヒントに香辛料と薬味をブレンドして開発し、販売されたことが始まりです。

この七味唐辛子が世間に広がり人気となっていったため、これと区別するために粉末状の唐辛子を一味唐辛子と呼んだのではないかと推測されますが、はっきりとした由来は明らかではありません。

一味と七味の身体への効果

一味と七味のベースになる唐辛子にはカプサイシンという辛味成分が含まれていますカプサイシンは血行を良くして体を温め、冷え性の改善や体脂肪の燃焼を助けたり、美肌へ導くなどさまざまな効果が期待できるのです。

また、カプサイシンは少ない塩分量でも塩味を感じやすく、辛いものを食べれば減塩につながるとの報告もあるそう。しかし辛さは刺激にもなりますので、摂取しすぎると胃腸を傷つける場合もあり、過剰摂取には注意が必要です。

一味と七味の辛さや使い分けは?

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一味と七味は料理に辛さを足したい時、自分で調整してかけることができるのでとても便利ですよね。みなさんはどのように使い分けていますか?どちらの方が辛いのかを知ると、なんとなく使っていたという人も、これからは使い分けができるようになるでしょう。

一味の方が辛さが強い

唐辛子に数種類の薬味がブレンドされた七味に比べて、唐辛子のみを使用している一味の方が唐辛子の量が多いため、当然辛さが強くなります

また、唐辛子の品種によっても辛さが異なるため、激辛を謳ったハバネロやブートジョロキアを使用した一味などは、危険を感じるほどの辛さが想像できますよね。

七味でも唐辛子の種類や薬味で辛さが強いものもありますが、香りや風味のバランスも考えて調合されているので、唐辛子だけの一味に比べれば辛さはマイルドなものが多くなります。

\次のページで「辛さを足すには一味、風味も欲しい時には七味!」を解説!/

辛さを足すには一味、風味も欲しい時には七味!

唐辛子は世界各地の料理に使用されています。そんな唐辛子を粉末にした一味は日本食にとどまらず、インド料理や中華料理などの香辛料を使用する料理の辛みを足すのにはもってこいなんです。カレーやキムチ鍋、麻婆豆腐やピザなど、唐辛子の辛さをより強くしたい時に使えます

一方で七味は日本特有の調味料ですので、日本人の味覚に合う薬味がブレンドされているのです。丼ものや漬物、うどんやそばなどの和食に辛さと香りなどの風味をプラスしてくれます。少しピリッとした辛みと香りや風味を楽しみたい時に最適です

一味と七味の保存方法は?

一味と七味は、市販では小瓶に入っていることが多いですよね。そのまま蓋を開ければすぐに使えるため、卓上に置いているご家庭も多いはず。しかし、本来は冷蔵保存が良いとされています。

理由としては、常温だと吸湿によって風味が劣化しやすいことや、唐辛子を好む害虫もいるためそれらから守るためです。袋などに入っている場合は、密閉できる容器に移すか、袋の空気を抜いてしっかりと封をしましょう

一味と七味の辛さや風味の違いを味わおう!

一味唐辛子は唐辛子のみを粉末にした調味料で、七味唐辛子は唐辛子に数種類の薬味をブレンドした調味料でした。辛さが欲しい時には唐辛子だけの一味のほうが辛くて最適なのですが、辛さにちょっとした風味を足したい時にはさまざま香りや味わいのある薬味がブレンドされた七味が使えそうですね。どちらも辛さを増したい時に重宝しますが、なんとなくで使っていたという方は、料理にかけ比べて違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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雑学食べ物・飲み物

3分で分かる一味と七味の違い!原材料や身体への効果、辛さや使い分け方など料理好き主婦ライターがわかりやすく解説

この記事では一味と七味の違いについてみていきます。どちらも辛さを足したいときに料理にふりかける調味料のイメージがあるよな。この2つは同じような見た目で区別がつかないように思われがちですが、違いはずばり原材料の数にあるようです。その他にも由来や体への効果、辛さの違いや使い分け方など調べるといろいろとあるみたいです。
今回は料理に辛みのアクセントをつけるのには欠かせない一味と七味の違いを、保存方法も合わせて確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

料理やお菓子作りが好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

一味と七味の違いは原材料の種類の数にあった!

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うどんや丼などの料理にふりかけると、辛さと風味がプラスされる一味と七味。はっきりと使い分けているというよりも、何となくある方を使っている人も多いのではないでしょうか?この一味と七味では、同じ辛さを味わう調味料といっても、原材料の種類の数が異なるためさまざまな点で違いがあるのです。

一味の原材料は唐辛子のみ

一味と呼ばれているものは「一味唐辛子」のことで、唐辛子の実を乾燥させてすり潰し、粉末状にした調味料のことです。地域によってそのまま一味と呼んだり、「一味とんがらし」や「大辛」(おおから)などと呼ばれています。

唐辛子の品種としては鷹の爪が日本では一般的ですが、激辛と呼ばれるハバネロやブートジョロキアなどを使用したものもあり、これらの唐辛子を1種類のみ使用したものが一味唐辛子と呼ばれているのです。

七味は香辛料や薬味を数種類ブレンド

七味も一味唐辛子と同様に、正式には「七味唐辛子」のことを指します。地域によって「七味」や「七色」(なないろ)などと呼ばれ、唐辛子1種類の一味に対して、粉末にした唐辛子にその他の香辛料や薬味を加え、7種類で作られていることからその名で親しまれているのです。

しかし、香辛料の数が必ず7種類でないといけないわけではなく、それ以下やそれ以上の場合も七味唐辛子と呼びます

七味唐辛子の主な原材料の種類

七味唐辛子にブレンドされるものには決まりはなく、メーカーや製造元によってさまざまです。主によくブレンドされているものとしては、けしの実・麻の実・山椒・陳皮(みかんの皮)・ごま・生姜・シソ・青のりなど。

これらを粉末にしたものを唐辛子と合わせてブレンドしており、製造元によって辛さや風味の違いが楽しめるのです。ブレンドする薬味の種類や分量を店先で選んで、調合してくれる専門店などもあります。

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