この記事では「ドレスシャツ」と「ワイシャツ」の違いについてみていきます。どちらも主にビジネスシーンで着用されるファッションアイテムで、半袖または長袖のシャツというイメージがあるよな。違いはずばり「色」のようですが、ワイシャツはドレスシャツに含まれる概念でもあるんです。今回はそれぞれのシャツの定義を整理しつつ、歴史やカジュアルシャツとのディティールの違いについて、ファッションオタクのライターSadaieと一緒に解説していきます。

ライター/Sadaie

プログラマー、ヘルプデスク経験者。パソコン関係以外では文学、歴史が好き。それらの知識をわかりやすいかたちで配信したいと考えている。ファッションオタクでもある。

ドレスシャツとワイシャツの定義とは

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それぞれの定義を「色」「柄」「生地」の観点から見ていきましょう。

ドレスシャツはルーツである欧米での呼び方

ドレスシャツ(Dress shirt)は欧米での呼び方で、主に仕事の場やフォーマルな場で着用されるシャツ全般を指す言葉です。

色は白、サックス、ピンクが基本。ボタンの素材にはプラスチックの他に貝も使用されます。

柄は無地とストライプ。チェックは含みません。

生地は下記のようなものがあります。

・きめ細かくしなやかな「ブロード(ポプリン)」
・斜めに模様が入ったシワに強い「ツイル」
・目が粗くカジュアルな「オックスフォード」
・上向きの矢印のような模様の「ヘリンボーン」
・通気性の良い「鹿の子」

おすすめは最も光沢感のあるブロード。オックスフォードも後述するボタンダウンと合わせると相性が良いです。

ワイシャツは日本生まれの呼び方

ワイシャツはY shirtのことではありません。ホワイトシャツ(White shirt)がなまったもので、和製英語。海外では通じません。

柄や生地に指定はありませんが、色は当然「白」のみを指します。

\次のページで「ドレスシャツの中にワイシャツは含まれる!」を解説!/

ドレスシャツの中にワイシャツは含まれる!

上の定義を見て気付かれましたでしょうか。

そう、白いシャツなら何でもいいワイシャツは、実はドレスシャツの中に含まれるのです。

ドレスシャツの歴史

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ドレスシャツの歴史について見ていくと、明治時代の文明開化以降に日本に伝わった洋服文化は日本独自のスタイルで発展していったことがうかがえます。

ドレスシャツは本来下着!

ドレスシャツとは本来下着。元々は現在のものよりもさらに着丈が長く、パンツとしての役割も担っていたようです。日本では考えられませんね。

胸ポケットは無いのが当たり前だった

上記のように、シャツは下着と考えられていますからもともとは胸ポケットは存在しませんでした。海外では今でも胸ポケットがあるシャツはカジュアルなシャツだとみなされます。

\次のページで「ドレスシャツやワイシャツと「カジュアルシャツ」は何が違う?」を解説!/

ドレスシャツやワイシャツと「カジュアルシャツ」は何が違う?

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オンの時に着用するドレスシャツに対して、オフの時に着用されるシャツが「カジュアルシャツ」。

ワイシャツはさきほど述べたように「白いシャツ」という意味ですから、ドレスシャツにもカジュアルシャツにも含まれることになります。紛らわしいですね。

タックイン前提のドレスシャツとタックアウト前提のカジュアルシャツ

タックイン、アウトというのはシャツの裾(すそ)をズボンの中にしまうか、外に出すかということ。

ドレスシャツはタックイン前提のため着丈が長くなっており、カジュアルシャツはタックアウトが前提のため着丈が短くなっているのが特徴です。

色や素材もドレスシャツより自由なカジュアルシャツ

カジュアルシャツはドレスシャツの定番色である、白、サックス、ピンク以外にも多種多様な色がありますね。

素材も自由なので、夏場の「麻」や冬場の「フランネル」など、季節ごとの装いが楽しめます。

ドレスシャツとワイシャツの着こなしのポイント

シャツを語るうえで忘れてはいけないディティールがあります(ディティールとは「細部」という意味)。それは、襟(えり)です。

あなたは、襟の先がボタンになったシャツを持っていませんか。その襟のことを「ボタンダウン」と呼びます。もともとはカジュアルシャツのディティールでした。

襟はその角度が狭いほどフォーマル。最もフォーマルなレギュラーカラーでは75~90度、それ以上のワイドカラーでは100~140度、それ以上のものをホリゾンタルカラーと呼びます(カラーとは色ではなく、襟のこと)。

シチュエーションに合った襟型を選択することで、「かっちり感」や「抜け感」を演出できるのです。

ビジネスカジュアル化が進むからこそ、シャツにはこだわりを!

シャツの着こなしを考える上で大切なのは、スーツなのかジャケパンスタイルなのか、或いはそもそも上着を着ないのか、ネクタイを締めるかどうか。色柄や生地、襟型をシチュエーションによって分けるのが良いでしょう。例えば、同じ白色でも上着を着用しない夏場なら、無地でレギュラーカラーのシャツを着ている人と、ストライプでホリゾンタルカラーのシャツを着ている人なら、後者の方がオシャレに見えますよね。反対に、スーツとネクタイを着用した商談というシチュエーションなら前者の方が好感を持たれそうです。ただ、ビジネスカジュアル化が進む昨今、カジュアルシャツがビジネスの場でも台頭する日がくるかもしれないですね。かつてカジュアルシャツとして開発されたボタンダウンが現在のビジネスの場に定着したように。

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暮らし雑学

3分でわかるドレスシャツとワイシャツの違い!見分け方やカジュアルシャツとの違いについてファッションオタクのライターがわかりやすく解説

ドレスシャツやワイシャツと「カジュアルシャツ」は何が違う?

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オンの時に着用するドレスシャツに対して、オフの時に着用されるシャツが「カジュアルシャツ」。

ワイシャツはさきほど述べたように「白いシャツ」という意味ですから、ドレスシャツにもカジュアルシャツにも含まれることになります。紛らわしいですね。

タックイン前提のドレスシャツとタックアウト前提のカジュアルシャツ

タックイン、アウトというのはシャツの裾(すそ)をズボンの中にしまうか、外に出すかということ。

ドレスシャツはタックイン前提のため着丈が長くなっており、カジュアルシャツはタックアウトが前提のため着丈が短くなっているのが特徴です。

色や素材もドレスシャツより自由なカジュアルシャツ

カジュアルシャツはドレスシャツの定番色である、白、サックス、ピンク以外にも多種多様な色がありますね。

素材も自由なので、夏場の「麻」や冬場の「フランネル」など、季節ごとの装いが楽しめます。

ドレスシャツとワイシャツの着こなしのポイント

シャツを語るうえで忘れてはいけないディティールがあります(ディティールとは「細部」という意味)。それは、襟(えり)です。

あなたは、襟の先がボタンになったシャツを持っていませんか。その襟のことを「ボタンダウン」と呼びます。もともとはカジュアルシャツのディティールでした。

襟はその角度が狭いほどフォーマル。最もフォーマルなレギュラーカラーでは75~90度、それ以上のワイドカラーでは100~140度、それ以上のものをホリゾンタルカラーと呼びます(カラーとは色ではなく、襟のこと)。

シチュエーションに合った襟型を選択することで、「かっちり感」や「抜け感」を演出できるのです。

ビジネスカジュアル化が進むからこそ、シャツにはこだわりを!

シャツの着こなしを考える上で大切なのは、スーツなのかジャケパンスタイルなのか、或いはそもそも上着を着ないのか、ネクタイを締めるかどうか。色柄や生地、襟型をシチュエーションによって分けるのが良いでしょう。例えば、同じ白色でも上着を着用しない夏場なら、無地でレギュラーカラーのシャツを着ている人と、ストライプでホリゾンタルカラーのシャツを着ている人なら、後者の方がオシャレに見えますよね。反対に、スーツとネクタイを着用した商談というシチュエーションなら前者の方が好感を持たれそうです。ただ、ビジネスカジュアル化が進む昨今、カジュアルシャツがビジネスの場でも台頭する日がくるかもしれないですね。かつてカジュアルシャツとして開発されたボタンダウンが現在のビジネスの場に定着したように。

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