1. 自分が大統領や観衆の前でアメリカの国家を斉唱するなんて、気持ちが昂るというよりも緊張しかないよ。胸に手を置いて、深呼吸しないと。
2. 演奏前に起立してから心臓の鼓動が止まらないんだ。日本から世界中にリリースするからかな、胸に手を置いて落ち着かないと。
3. 忠誠を誓ったはずなのに、あなたはチームメイトを信頼していないのですか。胸に手を置いて考えてみなさい。
例文の1と2は「心を落ち着かせる」という意味合いで使用されているのに対し、例文3は「じっくり考える」という意味で使われていることがわかりますね。このように若干違う意味を有していますので、文脈によって取り違えないよう注意しましょう。
なお例文にあるように、「胸に手を置く」は自分に対しても、他者に対しても使用できる言葉です。
1. 「思案に沈む」
今回ご紹介する最初の類義語が「思案に沈む」(しあんにしずむ)です。念のため国語辞書で意味を確認しておきましょう。
深く考え込む。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「思案に沈む」
「胸に手を置く」における「じっくり考える」の意味と類義関係にあることがわかりますね。ただし比較すると、「思案に沈む」はより深く考え込んでいるニュアンスがありますので、使い分けると良いでしょう。
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