
葉状地衣類
葉っぱのような薄い膜状になる地衣類は、まとめて葉状地衣類とよばれます。

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全体的に平らで、表面には菌類の菌糸からなる層があり、その下に藻類が多く見られる層があります。一番下には偽根とよばれる根のような構造があり、体を固定する役割があるのです。
ウメノキゴケやマツゲコケなどが、この葉状地衣類にふくまれます。
痂状地衣類
つづいては痂状地衣類。体全体が基質にべったりとくっつき、ものによっては”とけこんでいる”ようにも見える地衣類です。
”痂”という漢字は難しいですが、”かさぶた”を意味しています。
これにふくまれるのは、モジゴケやチャシブゴケなどの種です。
樹状地衣類
上の2つは基質上に薄く広がるような地衣類ですが、樹状地衣類はかなり見た目が異なります。まるで木の枝のように、立体的にひろがるのです。
あおもりくま(aomorikuma) – Sony Cyber-shot DSC-H3, CC 表示-継承 3.0, リンクによる
ハナゴケやサルオガセといった種がふくまれますね。
図鑑を見てほしい!
今回は地衣類という存在について、基本的なポイントをご紹介してきました。この記事を最後までお読みいただいたみなさんにぜひお伝えしたいのが、「地衣類の図鑑を見てほしい!」という点です。
一見地味な存在に見える地衣類ですが、図鑑などを見るとその多様性に驚かされます。以外にもカラフルだったり、非常に目立つ種もいたり…なかには「あ、これ見たことあるな」というものもあるはずです。
動物の中には地衣類を食べるものもいます。また、人の生活に利用されている地衣類もあるんです。奥深い地衣類の世界にぜひ興味を持っていただきたいと思います。
イラスト使用元:いらすとや