
とはいえ、基本的には菌類の体がベースですから、地衣類の名前は基本的に菌類につけられた名前になっています。
地衣類の”藻類”
では、菌類に共生して地衣類を構成している”藻類”とはどんなものなのでしょうか?
地衣類を構成する藻類は、緑藻やシアノバクテリアです。住み着く藻類の種類によって、地衣類の色は大きく変化します。緑色っぽいものもあれば、黄色やオレンジ色になるものもあるんですよ。
緑藻とシアノバクテリアの間には大きな違いがありますから、それぞれについて少し詳しく解説しましょう。
緑藻
緑藻は緑色植物のうち、陸上植物以外のものを指します。緑色植物というのは、文字通り緑色をした植物。なぜ緑色かといえば、光合成をするため緑色の色素をもっているからです。
陸上には維管束植物やコケ植物、シダ植物などがありますが、それ以外がすべて緑藻とよばれるのですから、ものすごく大ざっぱな総称だと思って間違いありません。
こちらの記事もおすすめ

シダ植物にはどんな特徴がある?現役講師がさくっとわかりやすく解説!
そうですね…中学校の理科の教科書に載っているようなものであれば、ミドリムシ、ミカヅキモ、イカダモ、ボルボックスなどはどうでしょう?いわゆる植物プランクトンですが、しっかり緑色ですよね。ほかにも、海藻のなかまであるアオサなんかは大型ですが、緑藻類に含まれます。
そのような緑藻のなかまが、菌類の体に住み着き、光合成をおこなっているのです。
\次のページで「シアノバクテリア」を解説!/