
「泣きを入れる」の使い方・例文
「泣きを入れる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
・携帯を落としてしまいランキングアプリにログインできなくなって、デイリーボーナスを逃した僕は、サービスを運営している一般社団法人に泣きを入れたが、当然認めてもらえなかった。
・爆発的な感染症の拡大という事態のため、病院からの納品契約や価格更新が遅れに遅れたものの、それで泣きを入れられたどうしようもできないと業者の友人がボヤいていた。
・投資家には株価が急落した際のリスクを回避する方法がいくつかあるものの、一般的に責任の多くは当人にあり、往生際が悪いと誰にも泣きを入れられない状態になることもある。
「相手にお願いを、それも強いお願いをしている」というニュアンスが伝わりますでしょうか。お願いをしている人の「どうしても、そこをなんとか」という気持ちが込められているのを読み取りましょう。
ただ、最終的には相手の「情」に訴えることで結果を変えようとしていますので、場合によっては少し「ずるい」意味合いを帯びてくる場合もあることには注意。
たとえば「試験の悪い点数を許して欲しい」や「借金の返済期限を延ばして欲しい」などなど「泣きを入れる」場面を想像してみると、そもそもの良くない結果は本人に大きく責任があることも考えられます。
どんな理由や気持ちで「泣きを入れ」ているのかについて複雑な事情があることもあり、しっかり背景まで読み取る必要がある表現です。
「平身低頭」
「平身低頭」は「ひれ伏して、頭を深く下げてぺこぺこすること」を意味する四字熟語です。「泣きを入れる」との違いは、こちらは「ひたすら謝る。恐れ入る」というニュアンスが強く、何かをお願いする部分はあまり出てこない点。
使われている感じの通り「身を平らにして」「頭を低くする」わけですから、地面と平行になるくらいひれ伏しているイメージです。深く強い謝罪を表したい時には、こちらの言葉を使うといいでしょう。
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