この記事では「目が眩う」について解説する。

端的に言えば「目が眩う」の意味は「めまいがする」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

建設系広報誌の企画や校閲を6年経験したMaicodoriを呼んです。一緒に「目が眩う」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Maicodori

建設系広報誌の企画・校閲などに6年以上携わり、言葉の意味や使い方を調べることが得意なWEBライター。年間100冊を超える豊富な読書量も活かし、「目が眩う」の意味をわかりやすく伝える。

「目が眩う」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「目が眩う」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「目が眩う」の意味は?

「目が眩う」には、次のような意味があります。

眩うと同じ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目が眩う

(ふつう「目がまう」の形で)めまいがする。目がまわる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「眩う

「目が眩う」は「めがまう」と読み、めまいがしたり目が回ったりした際に使用する言葉です。上述したように、「目が眩う」は「眩う」単体で使用した場合でも同じ意味となります。「眩」という漢字は口語では「くらむ」と読むことがほとんどで、「まう」とはあまり使わないと思いますので、しっかりと読めるようにしておきましょう。

「目が眩う」の語源は?

次に「目が眩う」の語源を確認しておきましょう。「目が眩う」の語源は明確ではありませんが、2つの単語がくっついた慣用句ですから、それぞれ意味を確認しておきます。

まず「目」は身体器官そのものの意味というよりも、「物を見る能力。視力。」や「視界」のことを指しています。次に「眩う」ですが、この言葉の語源は「舞う」であり、ここでは「くるくるまわる」という意味でしょう。

そのため「目が眩う」を丁寧に言い回すと、「見えている視界がくるくるまわる」となり、転じて「めまいがする」や「目が回る」となることがわかりますね。

「目が眩う」の使い方・例文

「目が眩う」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「目が眩う」の類義語は?違いは?」を解説!/

1. 感染症対策で院内は目が眩うほど忙しいよ。猫の手も借りたいくらいだ。

2. 今回の週間ランキングは大幅に更新されて、推していたアイドルがランク外だったから目が眩うよ。月間では復活すると良いんだけど。

3. 変な物を摂取しちゃったのかな、なんか目が眩うんだ。病院行ってこようかな。

例文の1と2はどちらかというと「忙しさ」や「ショック」の比喩として使用されており、実際に身体器官に異常があるわけではありません。一方で例文3は実際にめまいがしている状況で使用されています。このように「状況を修飾する」場合と、「実際に身体に異常がある」場合とで使用されますので、意味を取り違えないよう注意しましょう。

「目が眩う」の類義語は?違いは?

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それでは次に、「目が眩う」の類義語を3つほどピックアップしましたので、見ていきましょう。

1. 「目が眩む」

今回最初にご紹介する類義語が「目が眩む」(めがくらむ)です。「目が眩う」と似ていますので、国語辞書で意味を確認しておきましょう。

1. 目まいがする。

2. 強い光線などのために、一時的に視力を失う。

3. 心を奪われて判断力がなくなる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目が眩む

「目が眩う」の類義語としては1の意味ですね。ほとんど同じ意味を有していることがわかりますが、「目が眩む」には「目が回る」といった比喩的な意味は無く、「目まい」といった身体器官に関する意味のみが含まれていることに注意しましょう。

\次のページで「2. 「くらくら」」を解説!/

2. 「くらくら」

次にご紹介する類義語が「くらくら」です。口語でも良く用いられる言葉ですが、念のため意味を確認しておきます。

1. めまいがして倒れそうになるさま。ぐらぐら。

2. 湯などが沸きたつさま。ぐらぐら。

3. 怒りや嫉妬などで心の中が燃え立つようなさま。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「くらくら

こちらも「目が眩う」の類義語としては1の意味です。「目が眩む」と同じように、「目が回る」という比喩的な表現は含まれておらず、「目まい」かつ「倒れそう」という身体の状態を示す言葉ですね。ただし口語では3の意味で、「怒りでくらくらしてしまう」というように比喩的に用いられるシーンは多いので、正確な意味を理解しておきましょう。

3. 「立ちくらみ」

最後にご紹介する類義語が「立ちくらみ」(たちくらみ)です。こちらも口語では良く用いられますが、意味を確認しておきます。

(「たちぐらみ」とも)立ち上がるときに、または立っているときに急にめまいがすること。また、そのめまい。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「立ちくらみ

このように「立ちくらみ」は「目まい」という状況を示す言葉群の中で、さらに「立ち上がった際」に限定した言葉であることがわかります。

「目が眩う」の対義語は?

さて、同義語の次は対義語(反対語)を見ていきましょう。

\次のページで「「泰然自若」」を解説!/

「泰然自若」

「目が眩う」と反対の意味にある言葉として、「泰然自若」(たいぜんじじゃく)が挙げられるでしょう。意味としては「落ち着いていて物事に動じないさま。」ですから、バタバタと目が回っている状況である「目が眩う」とは対義関係にあることがわかりますね。

「目が眩う」の英訳は?

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最後に、「目が眩う」を英訳するとどうなるかを見ていきましょう。

「dizzy」

「目が眩う」を英語で言い回す場合は「dizzy」が適切でしょう。意味としては「目まいがする」、「目がくらくらする」、「ふらふらする」という風に使用可能です。以下に例文を見てみましょう。

・I think there's some kind of microorganism or something working in my body that caused this. I've never heard of people getting dizzy like this.

微生物なり何かが体内で働いて発症したんじゃないか。こんな風に目が眩うなんて聞いたことがないぞ。

・I was dizzying myself trying to set up a professional website, and as a result, I was on the daily rankings for number of views.

専門サイトを開設するために目が眩うほど奔走して、結果として表示数のデイリーランキングに載ったんだ。

・I've had a tumultuous social life before this, and I've often been dizzy, but I'm at rest now.

この前までは波乱万丈な社会生活だったから、目が眩うこともしばしばあったんだけど、今は安静だよ。

「目が眩う」を使いこなそう

この記事では「目が眩う」の意味・使い方・類語などを説明しました。簡単に復習しておきましょう。

「目が眩う」はめまいがしたり目が回ったりした際に使用する言葉でした。ビジネスシーンでも日常生活でも、「目が眩う」ほど忙しい仕事や時期はどうしても生じてしまうものですが、そんな時に「泰然自若」で落ち着いて対応することができると周囲から尊敬される存在になれるかもしれませんね。

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国語言葉の意味

【慣用句】「目が眩う」の意味や使い方は?例文や類語を元校閲者がわかりやすく解説!

この記事では「目が眩う」について解説する。

端的に言えば「目が眩う」の意味は「めまいがする」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

建設系広報誌の企画や校閲を6年経験したMaicodoriを呼んです。一緒に「目が眩う」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Maicodori

建設系広報誌の企画・校閲などに6年以上携わり、言葉の意味や使い方を調べることが得意なWEBライター。年間100冊を超える豊富な読書量も活かし、「目が眩う」の意味をわかりやすく伝える。

「目が眩う」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「目が眩う」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「目が眩う」の意味は?

「目が眩う」には、次のような意味があります。

眩うと同じ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「目が眩う

(ふつう「目がまう」の形で)めまいがする。目がまわる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「眩う

「目が眩う」は「めがまう」と読み、めまいがしたり目が回ったりした際に使用する言葉です。上述したように、「目が眩う」は「眩う」単体で使用した場合でも同じ意味となります。「眩」という漢字は口語では「くらむ」と読むことがほとんどで、「まう」とはあまり使わないと思いますので、しっかりと読めるようにしておきましょう。

「目が眩う」の語源は?

次に「目が眩う」の語源を確認しておきましょう。「目が眩う」の語源は明確ではありませんが、2つの単語がくっついた慣用句ですから、それぞれ意味を確認しておきます。

まず「目」は身体器官そのものの意味というよりも、「物を見る能力。視力。」や「視界」のことを指しています。次に「眩う」ですが、この言葉の語源は「舞う」であり、ここでは「くるくるまわる」という意味でしょう。

そのため「目が眩う」を丁寧に言い回すと、「見えている視界がくるくるまわる」となり、転じて「めまいがする」や「目が回る」となることがわかりますね。

「目が眩う」の使い方・例文

「目が眩う」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「目が眩う」の類義語は?違いは?」を解説!/

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