今回は「料理酒 日本酒」の違いについて解説していきます。料理の定番調味料としてあげられる両者ですが、みんなは両者の違いを知っているか。結論を言うと、その違いは加工しているかいないかなんです。この記事ではそんな料理酒と日本酒の違いをはじめ、料理にそれらを使用する効果や同じ定番調味料として挙げられる「みりん」との違いについてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずは日本酒と料理酒の定義を辞書で確認!

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様々な料理で使用される定番の調味料として挙げられるのが「料理酒」ですが、日本酒との違いは果たしてどこにあるのか。まずは辞書でそれぞれの定義を確認していきましょう。

1.日本酒:日本在来の醸造法によって造ったお酒

まず日本酒についてですが、一般に以下のように定義される日本のお酒。原料を発酵させて作る「醸造酒」に分類されるお酒で、その起源は縄文時代~弥生時代とされています。

日本在来の醸造法によって造った酒。特に、清酒をいう。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「日本酒」)

2.料理酒:料理用に加工された日本酒

一方で料理酒は以下のように定義されるもので、食塩や酢などを添加した料理用に加工された日本酒のことを言います。

煮物や炒め物などをはじめとした料理に使われる日本酒の総称。スーパーの調味料のコーナーで販売されている料理酒は、食塩や酢などが添加されていたり、うまみ成分や糖分などが添加されたり、などといった加工が行われている。

(出典:実用日本語表現辞典「料理酒」)

\次のページで「日本酒と料理酒の違いは「食塩が含まれているか」と「値段」にあり!」を解説!/

日本酒と料理酒の違いは「食塩が含まれているか」と「値段」にあり!

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簡単に言えば、料理酒は加工した日本酒。ではその違いは実際にどんなものが挙げられるのか。以下より両者の違いを詳細に解説していきます。

1.食塩の有無

まず両者の違いとして挙げられるのが「食塩の有無」。一般的に市販されている料理酒には、2~3%程度の塩分が含まれています。これは飲用酒として扱われないようにするための処置だそうです。

2.日本酒は「酒」、料理酒は「食品」に分類される

そもそも日本酒と料理酒はその分類が異なり、日本酒は「お酒」料理酒は「食品」に部類されます。お酒に部類される日本酒は酒税がかかり、料理酒はかかりません。つまり、料理酒の方が安価に購入できることになります。

料理に日本酒を使うのはなぜ?

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料理には欠かせない調味料である日本酒ですが、なぜ料理に使われるのか。料理に使う効果・その意図を以下より解説していきます。

1.味の染み込みをよくするため

まず日本酒を料理に使う効果として挙げられるのが、味の染み込みをよくさせるという点。これは日本酒に含まれるアルコール分が、旨みやその他調味料の成分を食材へ染み込ませる効果をもたらします。ですが、塩分を含有する料理酒の場合は砂糖の甘みの染み込みを軽減させてしまうという欠点もあるので、できれば塩分量の少ない日本酒を使用するのがおすすめです。

\次のページで「2.食材を柔らかくするため」を解説!/

2.食材を柔らかくするため

続いて日本酒を料理で使用する効果2点目は、食材を柔らかくする効果。こちらも同様に日本酒に含まれるアルコール分や糖分が、食材の保水性を高めてくれる上、素材・食材を柔らかくしてくれます。

3.臭みとり

最後に日本酒を料理で使用する効果3点目は、臭みとり効果。肉や魚特有の臭みを取り除くためには日本酒の使用が必須です。これは日本酒の「共沸効果」によるもので、日本酒に含まれるアルコー分が揮発する際に、食材のにおい成分も一緒に取り除く効果になります。

結局、日本酒と料理酒はどっちがいい?

加工しているか否かで異なる日本酒と料理酒ですが、結局どっちを使用するのが良いのか。結論を言うと、日本酒を使用するのが料理の仕上がりという点ではベストです。以下よりその理由を解説していきます。

できれば日本酒を使用するのがおすすめ

繰り返しになりますが、料理に使用する際はできれば料理酒よりも日本酒を使用するのがおすすめ。というのも料理酒に含まれる塩分が日本酒の様々な効果を邪魔してしまうという点が理由です。上記でも触れましたが料理酒に含まれる塩分は、食材の旨みやその他調味料の甘みなどの染み込みを軽減させてしまいます。そもそも、料理酒に含まれる塩分は食品としてより安価に購入できるようにするためである上、飲用酒としての扱いを防ぐための措置。なので、料理で使用する際はできれば日本酒を使用するのがおすすめです。

似たような言葉「みりん」との違いは?

料理酒や日本酒同様に調味料に定番として挙げられるのが「みりん」。みりんは日本酒や料理酒とは異なり甘みが特徴の調味料です。日本酒や料理酒が素材を柔らかくしたり、味の染み込みをよくするために使用されるのに対し、みりんは照りやつやを出したり甘みをつけるために使用されます。

\次のページで「日本酒と料理酒の違いを理解して料理に活かそう!」を解説!/

日本酒と料理酒の違いを理解して料理に活かそう!

この記事では日本酒と料理酒の違いを解説してきました。おさらいすると両者の違いは加工しているか否かにあり、塩分などを添加した料理酒は食品に部類され飲用酒として扱われないような措置がなされています。その分安価に購入できる料理酒ですが、日本酒と比較して味の染み込み効果などが軽減されてしまうという欠点があるのも事実です。なのでより本格的に料理がしたい方は日本酒を使用して調理するのがおすすめですよ。ぜひこの記事であげた点について理解して料理に活かしてくださいね。

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雑学食べ物・飲み物

3分でわかる料理酒と日本酒の違い!似たような言葉「みりん」との違いは?料理に日本酒を使用する理由を含め雑学大好き現役大学生がわかりやすく解説

今回は「料理酒 日本酒」の違いについて解説していきます。料理の定番調味料としてあげられる両者ですが、みんなは両者の違いを知っているか。結論を言うと、その違いは加工しているかいないかなんです。この記事ではそんな料理酒と日本酒の違いをはじめ、料理にそれらを使用する効果や同じ定番調味料として挙げられる「みりん」との違いについてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

まずは日本酒と料理酒の定義を辞書で確認!

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様々な料理で使用される定番の調味料として挙げられるのが「料理酒」ですが、日本酒との違いは果たしてどこにあるのか。まずは辞書でそれぞれの定義を確認していきましょう。

1.日本酒:日本在来の醸造法によって造ったお酒

まず日本酒についてですが、一般に以下のように定義される日本のお酒。原料を発酵させて作る「醸造酒」に分類されるお酒で、その起源は縄文時代~弥生時代とされています。

日本在来の醸造法によって造った酒。特に、清酒をいう。

(出典:デジタル大辞泉(小学館)「日本酒」)

2.料理酒:料理用に加工された日本酒

一方で料理酒は以下のように定義されるもので、食塩や酢などを添加した料理用に加工された日本酒のことを言います。

煮物や炒め物などをはじめとした料理に使われる日本酒の総称。スーパーの調味料のコーナーで販売されている料理酒は、食塩や酢などが添加されていたり、うまみ成分や糖分などが添加されたり、などといった加工が行われている。

(出典:実用日本語表現辞典「料理酒」)

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