その2「しれっとした顔」
何か起こっても動じずにいる表情のことを「しれっとした顔」と言います。自分は無関係かのような態度でいたり、何事もなかったように振る舞うさまを表わす言葉です。「しれっと◯◯する」といった表現を普段から使っている人も多いのではないでしょうか。「澄まし顔」と「しれっとした顔」は、どちらも普段の自分や本心を隠しているという点で、近い意味合いを持っている表現だと言えるでしょう。
「澄まし顔」の対義語は?
それでは「澄まし顔」の対義語には、どのようなものがあるでしょうか?
残念ながら、対義語・反対語としてピックアップできる具体的な言葉は、検索しても見つかりませんでした。ただ、反対の意味合いを持つ言葉として考えれば、「ドヤ顔」という表現が当てはまるのではないでしょうか。喜怒哀楽を隠さずに得意満面の表情を指す「ドヤ顔」。かたや、本心を隠してとりすましている「澄まし顔」。両者は真逆の表情だと言えるかもしれません。
「澄まし顔」の英訳は?
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日本語の「澄まし顔」は英語で表現すると、どのようになるのでしょうか?
ここからは日本というフィールドを離れて、文化や習慣の異なる英語圏の視点から「澄まし顔」の英語訳を見ていきましょう。
その1「straight face」
英語で「澄まし顔」を表す場合、「澄まし」の部分に「straight」を用いて表現することができます。カタカナ英語「ストレート」としてもお馴染みですね。一見、簡単に思えるこの単語。実は「正直な」「たて続きの」「矛盾のない」など、多くの意味を持っています。真っ直ぐな状態は曲がったことの対比であることから、意味に広がりが生まれるためです。
「face」と組み合わせると「真顔」という意味になり、「顔に感情を出さないさま」を表すことができます。表情を変えない状態から、「すました顔」「まじめな顔」「笑いをこらえる」といった表現に使えることができるというわけですね。
その2「poker face」
日本語の「澄まし顔」の英訳には「poker face」といった表現を使うこともできます。英語を見てもピンとこないかもしれませんが、こちらもカタカナ英語「ポーカーフェイス」でお馴染みですね。トランプゲームのポーカーをするときは、手札を悟られまいと無表情を装います。ここから、顔色一つ変えない 無表情な顔つきのことを「poker face」というようになりました。
感情が表に出ていないさまは「澄まし顔」よりも徹底しているニュアンスがあり、さまざまな場面で使える表現と言えるでしょう。
1.My boyfriend lied to me with a straight face.
彼氏は澄ました顔で、私に嘘をついた。
2.Even when I showed my boyfriend a picture of his affair partner, he kept a poker face.
浮気相手の写真を見せたにも関わらず、彼は澄ましてポーカーフェイスを貫いた。
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