この記事では「スラックス」と「スーツ」の違いについてみていきます。どちらも主にビジネスシーンで着用されるメンズのファッションアイテムというイメージがあるよな。違いはずばり「フォーマル度と、それに伴う着用シーン」のようですが、スーツのズボンも本来はスラックスの中に含まれるんです。今回はそんなスラックスの定義を整理しつつ、スラックスを用いたコーディネートとスーツ、それぞれの着用シーンについて、ファッションオタクのライターSadaieと一緒に解説していきます。

ライター/Sadaie

プログラマー、ヘルプデスク経験者。パソコン関係以外では文学、歴史が好き。それらの知識をわかりやすいかたちで配信したいと考えている。ファッションオタクでもある。

スーツのズボンはスラックスの一種に過ぎない!

皆さんはスラックスという言葉の定義をご存知でしょうか。

スラックスとはジャケットとセットで着用する長ズボン全般を指す言葉です。その定義でいくと、スーツのズボンも単体ではスラックスの一種なんですね。

スラックスの語源と類義語

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さきほど「スーツのズボン」と言ったように、下半身に穿く衣類には他にも色々な呼び方がありますよね。スラックスの語源を確認しつつ、似たような意味を持った言葉を見ていきましょう。

スラックスの語源は「ゆるい」

slack(s)とは英語で「ゆるい」、「ゆるんだ」という意味。元々はタック(プリーツとも。前部にあるヒダのこと)などを有した筒の幅が広いズボンのことを指しましたが、意味が拡大していきました。

スラックスよりもっと広義の「パンツ」

「パンツ」は下半身に穿く二股の衣類全般を指すスラックスよりもっと広義の言葉を指します。

日本での呼び方「ズボン」

「ズボン」は日本独自の呼び方で、指すものとしては「パンツ」とイコールです。幕末の頃からこの言葉が使われだしたと言われていますが、なぜそのように呼称されるようになったのかは不明。

\次のページで「スーツの源流イギリスでの呼び方「トラウザーズ」」を解説!/

スーツの源流イギリスでの呼び方「トラウザーズ」

さらに別の呼び方に「トラウザーズ」があります。これも指すものは「パンツ」とイコールで、スーツの源流といわれるイギリスでの独自の呼び方。上で紹介した日本の「ズボン」と同じですね。

スラックスを用いた代表的なコーディネート

本来スーツのズボンもスラックスの中に含まれるのですが、それはあくまで定義上での話なので、一旦置いておきましょう。

スラックを用いたコーディネートには大きく分けて2つあり、「セットアップ」と「ジャケパン」と呼ばれます。

上下で同じ生地を用いたセットアップ

セットアップはスーツと同様、上下で同じ生地を使用したコーディネートになります。当然、「スーツと何が違うの?」と思われますよね。詳しく後述しますが、簡単に述べるなら「スーツの様に全体の統一感を持ちつつ、カジュアル化したコーディネート」とお考え下さい。

上下で違う生地を用いたジャケパン

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上下で違う生地を用いたコーディネートをジャケパンと呼びます。ジャケットとパンツのことですね。ビジネスカジュアル化が進む近年、以前よりも街中で見かけるようになりましたね。

上下で異なる生地を使っているので、色のバランスが大切。ネクタイや靴の色も加味しないといけないので、少し上級者向けなコーディネートです。ジャケパンで用いられる代表的なスラックスにチノパンがありますね。ネイビーの上着と合わせるのが鉄則です。

セットアップとスーツの違い

セットアップとスーツの違いは何なのか。それは、素材感、売り方、デザインが挙げられるでしょう。

\次のページで「素材感がカジュアルなセットアップ」を解説!/

素材感がカジュアルなセットアップ

スーツの主な素材はウール(毛)です。対してセットアップはポリエステルやナイロンなどの化学繊維が主な素材。

ウールと比べて比較的安価であることに加えて、伸縮性、丸洗い可などのメリットもセットアップのウリ。見た目的にも光沢が抑えられており、スーツと比べて、カジュアルな印象になります。

上下別々に販売されるセットアップ

スーツは通常、上下セットで販売されており、セットアップは上下別々に販売されます。この利点は、自身の体系に合わせて購入が出きることですね。

スーツの場合、購入後にウエストの調整などをする場合がありますが、セットアップなら最初からジャケットのサイズよりも一つ上のサイズのスラックスを購入することで、余計な出費が抑えられ訳です。

デザインもセットアップとスーツで異なる

最後に挙げられるスーツとの違いはデザイン。セットアップの上着には肩パットが入っていない、ポケットが外側に付けられている(パッチポケット)、着丈が短いといった特徴があります。細かいことですが、これらの細かなディテールの違いの積み重ねが、絶妙なカジュアル感を生むのです。

スラックスを使ったコーディネートとスーツ、それぞれの着用シーンと魅力

上で紹介したセットアップとジャケパンスとスーツのそれぞれの着用シーンは、フォーマルな場であるかどうかで別れます。また、与える印象の違いもそれぞれの魅力と言えるでしょう。

カジュアルなシーンで着用するジャケパン、セットアップ

セットアップのデザインの特徴として挙げた、肩パットなし、外側付けのポケット、短い着丈といった特徴はジャケパンのジャケットにも当てはまります。柔らかく、親しみやすい雰囲気を演出することができますね。

普段使いから会社での着用まで、オンオフ問わず活躍可能な両スタイルですが、ジャケパンは上下の色の違いがあるため仕事場によっては不向きでしょう。

\次のページで「フォーマルなシーンで着用するスーツ」を解説!/

フォーマルなシーンで着用するスーツ

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言うまでもなく、フォーマルな場で着用されるスーツ。相手に信頼感や誠実な印象を与えることができるため、プレゼンや取引先へのご挨拶、謝罪の場などではスーツを着用するのが適切でしょう。

着用シーンや演出したい印象のイメージを持つことが上手な選び方!

近年流行となりつつあったセットアップは、コロナ禍のリモートワークによるWeb会議参加などに適しているため急激に人気となりました。また、少し敷居の高いジャケパンですが、セットアップを色違いで2セット購入するもおすすめです。2色の組み合わせでお手軽にジャケパンとセットアップが楽しめます。ビジネスカジュアル化が進んでいってもスーツを着用すべき場があるのは確か。それぞれの違いを理解した上でその場に適したスマートな着こなしが必要になります。百貨店やオーダー専門店で自分が与えたい印象を伝えて、アドバイスを受けてみるのも良いでしょう。

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スラックスとスーツのズボンの違いとは!スラックスを用いたコーディネートや着用シーンをファッションオタクのライターがわかりやすく解説

この記事では「スラックス」と「スーツ」の違いについてみていきます。どちらも主にビジネスシーンで着用されるメンズのファッションアイテムというイメージがあるよな。違いはずばり「フォーマル度と、それに伴う着用シーン」のようですが、スーツのズボンも本来はスラックスの中に含まれるんです。今回はそんなスラックスの定義を整理しつつ、スラックスを用いたコーディネートとスーツ、それぞれの着用シーンについて、ファッションオタクのライターSadaieと一緒に解説していきます。

ライター/Sadaie

プログラマー、ヘルプデスク経験者。パソコン関係以外では文学、歴史が好き。それらの知識をわかりやすいかたちで配信したいと考えている。ファッションオタクでもある。

スーツのズボンはスラックスの一種に過ぎない!

皆さんはスラックスという言葉の定義をご存知でしょうか。

スラックスとはジャケットとセットで着用する長ズボン全般を指す言葉です。その定義でいくと、スーツのズボンも単体ではスラックスの一種なんですね。

スラックスの語源と類義語

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さきほど「スーツのズボン」と言ったように、下半身に穿く衣類には他にも色々な呼び方がありますよね。スラックスの語源を確認しつつ、似たような意味を持った言葉を見ていきましょう。

スラックスの語源は「ゆるい」

slack(s)とは英語で「ゆるい」、「ゆるんだ」という意味。元々はタック(プリーツとも。前部にあるヒダのこと)などを有した筒の幅が広いズボンのことを指しましたが、意味が拡大していきました。

スラックスよりもっと広義の「パンツ」

「パンツ」は下半身に穿く二股の衣類全般を指すスラックスよりもっと広義の言葉を指します。

日本での呼び方「ズボン」

「ズボン」は日本独自の呼び方で、指すものとしては「パンツ」とイコールです。幕末の頃からこの言葉が使われだしたと言われていますが、なぜそのように呼称されるようになったのかは不明。

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