この記事では「二つと無い」について解説する。

端的に言えば二つと無いの意味は「唯一無二」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「二つと無い」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「二つと無い」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「二つと無い」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「二つと無い」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「二つと無い」の意味は?

「二つと無い」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.代わりになるものがない。「二つと無い珍宝」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「二つと無い」

「二つと無い」はあるものを指して、その代わりになるものが存在していないことを表す慣用句です。どこを探しても同じものがない、唯一無二の物。「二つと無い」はこうしたただ一つしかない物を指して使われている言葉となっています。主にその物の価値を伝えるために使われている言葉です。

よく似た表現に「一つとして同じものはない」という慣用表現があります。この言葉と混同し、「二つとして無い」と書くことは誤った表現のため、こちらも注意して覚えておきましょう。この機会に「二つと無い」の意味・用法をしっかりと覚え、ご自身の語彙を増やしていきましょう。

「二つと無い」の語源は?

次に「二つと無い」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「二つと無い」の語源は現在はっきりとしていません。「二つと無い」の語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「二つと無い」は二つ無いことを強調する意味で、「と」が加えられた表現となっています。

あるものが、世の中全体を見ても二つ無い。「二つと無い」はこうした意味を表現する言葉として生まれています。現在主に書籍・新聞・小説といった文章中において使われている表現です。口語ではあまり使われていないため、こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

\次のページで「「二つと無い」の使い方・例文」を解説!/

「二つと無い」の使い方・例文

「二つと無い」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.そこには世界に二つと無い貴重な品が集められている。
2.この世に二つと無い宝石を見つける。
3.二つと無い奇妙な形をした窓を見かける。

「二つと無い」は例文のように、ある物と代わりになるものが他にないことを表して使われている言葉です。主にその物の貴重さ・珍しさを伝えるための表現となっています。二つと無い品・二つと無い宝石など、物を修飾形で使われていますね。実際に使用する際はこうした用法に注意していきましょう。

口語としては基本的に使われていません。主に小説・新聞等の文章中において使われている言葉となっているため、使用する際はこちらの点にも注意が必要です。それが唯一無二であり、とても貴重、またはとても珍しいということを強調して伝えたい場面で使用していきましょう。

「二つと無い」の類義語は?違いは?

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続いて「二つと無い」の類義語・違いについて確認していきましょう。「二つと無い」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「二つと無い」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「唯一無二(ゆいいつむに)」

「唯一無二」はただ一つだけで、二つと無いことを表す言葉です。こちらもある物が一つのみで代わりがないことを表す言葉となっており、「二つと無い」と同様の意味をもった類義語となっています。細かいニュアンス等に違いがあるため、意味・用法の違いに注意しながら使い分けていきましょう。

\次のページで「その2「オンリーワン」」を解説!/

その2「オンリーワン」

「オンリーワン」はほかに無い唯一のものを表す外来語です。こちらもある物がただ一つのみで、代わりになるものが無いということを表すことができる言葉となっており、「二つと無い」とよく似た意味もった類義語となっています。こちらは外来語となっているため、用法の違いに注意していきましょう。

その3「比類ない(ひるいない)」

「比類ない」は比較できるものがない、並ぶものがないという意味を表す言葉です。こちらはある物が比較できるものがないほど優れているという意味を表す言葉となっており、「二つと無い」と少し似た意味をもった類義語となっています。こちらも意味の違いに注意して使い分けていきましょう。

その4「掛け替えのない(かけがえのない)」

「掛け替えのない」は代わりになるものがない、このうえなく大切という意味を表す言葉です。こちらも代わりになるものが他にないという意味を示す言葉となっており、「二つと無い」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは代わりになるものがない大切な物という意味を表す点に注意しましょう。

「二つと無い」の対義語は?

つづいて「二つと無い」の対義語についても確認していきましょう。「二つと無い」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「陳腐(ちんぷ)」

「陳腐」はありふれていてつまらないことを表す言葉です。「二つと無い」がある物がただ一つのみで、代わりになるものがないという意味を表していたのに対し、こちらは物事がありふれていることを表す言葉となっています。対義語として、こちらの表現についてもあわせて覚えておきましょう。

「二つと無い」の英訳は?

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つづいて「二つと無い」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「the one and only」」を解説!/

「the one and only」

「the one and only」は他に代わりになるものがないという意味を表す英フレーズです。こちらは日本語の「二つと無い」と同じく、ある物事を指してその代わりになるものが他にない、それほど貴重であるということを伝えることができる言葉となっています。英語での表現としてこちらも覚えておきましょう。

「二つと無い」を使いこなそう

この記事では「二つと無い」の意味・使い方・類語などを説明しました。「二つと無い」は代わりになるものがないという意味を表す慣用句です。ある物を指してその代わりになるものが全く無い、それほど貴重・珍しい物であるということを伝える言葉となっています。口語ではあまり使われない点に注意しましょう。

また類義語には「唯一無二」、「オンリーワン」、「比類ない」、「掛け替えのない」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「二つと無い」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「二つと無い」について解説する。

端的に言えば二つと無いの意味は「唯一無二」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「二つと無い」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「二つと無い」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「二つと無い」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「二つと無い」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「二つと無い」の意味は?

「二つと無い」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.代わりになるものがない。「二つと無い珍宝」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「二つと無い」

「二つと無い」はあるものを指して、その代わりになるものが存在していないことを表す慣用句です。どこを探しても同じものがない、唯一無二の物。「二つと無い」はこうしたただ一つしかない物を指して使われている言葉となっています。主にその物の価値を伝えるために使われている言葉です。

よく似た表現に「一つとして同じものはない」という慣用表現があります。この言葉と混同し、「二つとして無い」と書くことは誤った表現のため、こちらも注意して覚えておきましょう。この機会に「二つと無い」の意味・用法をしっかりと覚え、ご自身の語彙を増やしていきましょう。

「二つと無い」の語源は?

次に「二つと無い」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「二つと無い」の語源は現在はっきりとしていません。「二つと無い」の語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「二つと無い」は二つ無いことを強調する意味で、「と」が加えられた表現となっています。

あるものが、世の中全体を見ても二つ無い。「二つと無い」はこうした意味を表現する言葉として生まれています。現在主に書籍・新聞・小説といった文章中において使われている表現です。口語ではあまり使われていないため、こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

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