
上司や先輩と状況を共有し事態を円滑に
私たちが学校や会社、社会生活を営む中で状妖精の高い言葉が3つも含まれている「ほうれんそう」。しかし、前述したように、「ほうれんそう」は元々がビジネスの為に生まれた言葉です。
不測の事態が起きた場合も、上司や先輩と状況を共有し事態を円滑にするため以下の「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」を心掛けましょう。
【ビジネスに於けるほうれんそう】
・報告…主に上司や上の権限を持つ相手に業務遂行の状況を伝える。
・連絡…上司に限らず、同僚や仕事先など幅広い相手と情報共有をすること。
・相談…大きな損失や事故を回避することが多く、重要性が高い内容が多い。
また、「報告」「連絡」「相談」を行う際には、分かりやすく、簡潔に伝えることが大事です。とは言え、自分のミスや裁量以上の内容、急なアクシデントの場合は混乱してしまいます。そんな時は「5W1H」を意識しながら、一旦内容を整理してから伝えてみましょう。
報連相より相連報が上司の信頼を得る?
ビジネスシーンで重要視される「ほうれんそう(報連相)」ですが、使う順番としては並び順のまま「報告」「連絡」「相談」とされています。ところが、ありがちなのが「報告」「連絡」だけで終わってしまい、「相談」が行われない事です。事実を伝える「報告」+情報を伝える「連絡」で止まってしまい、意見が欲しい時に伝える「相談」が抜け落ち、結果として組織内の協力体制や統制が不十分となってしまっては意味がありません。
そこで、新たに見直されているのがこの「ほうれんそう(報連相)」の順番を変えた「そうれんほう(相連報)」です。最初に「相談」することで、上司は部下が抱える問題を把握し適切な指示を出せますし、互いの信頼関係も築けます。つまり、その後の「連絡」や「報告」を安心して待つことが可能となるのです。
実際は「ほうれんそう」が主流ではありますが、案件によっては「そうれんほう」の順を使う事で上司の信頼を得る事になります。
これからは「ほうれんそう」より「かくれんぼう」?

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前の項目で「そうれんほう(相連報)が上司の信頼を~」と記載しましたが、自立した人材を育てるためには「相談」を「確認」に差し替えた「かくれんぼ(確連報)」が効果的だとの声もあるそうです。
しかし、これら「ほうれんそう」関連は主に、部下が上司へと行う対応でした。今では「ほうれんそう」を行った部下に対して、上司側は「おひたし」が良いとの声も上がっています。
お…怒らない
ひ…否定しない
た…助ける(困り事あれば)
し…指示する
互いに「ほうれんそう」の「おひたし」を心掛ければ、新人や部下は早めの相談ができ、上司は問題点の早期解決が叶う訳です。
ここまでは主に「部下→上司」に対する情報共有の説明をしました。ですが、上司側には「おひたし」以外に、「こまつな」や「ちんげんさい」もあるとか。それらを分かりやすくまとめてみました!
【部下側】
・ほうれんそう=「報告」+「連絡」+「相談」…一般的
・そうれんほう=「相談」+「連絡」+「報告」…上司の信頼を得る
・かくれんぼう=「確認」+「連絡」+「報告」…自立した人材を育てる
【上司側】
・おひたし=「怒らない」+「否定しない」+「助ける」+「指示する」…ほうれんそうに対する返事
・こまつな=「困ったら」+「使える人(できる人)に」+「投げる(協力を要請する)」…ほうれんそうを貰った後の仕事の効率化
・ちんげんさい=「沈黙する」+「限界まで言わない」+「最後まで我慢」…ほうれんそうを行った後の部下に対する配慮
折角「報告」「連絡」「相談」をしても、上司が咎める様な対応だと次から部下は情報を共有してくれなくなって(黙って)しまいます。これらは会社関係だけではなく、教師と生徒、親子、兄弟、友人などにも当てはまるであろう大切な考えなので、今回ご紹介させて頂きました。
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