そういう点では、「偶蹄類」や「偶蹄目」を、「ウシの仲間」や「ウシ目」と言ってしまうのは、すこし大ざっぱすぎる気もしますよね。
ブタやイノシシ
ウシ科ではありませんが、同じく私たちの生活になじみ深いブタも、偶蹄類の一つです。前述のヒツジなどは毛を利用する(めん羊)こともありますが、ブタに関しては、日本ではほとんど食用でしょう。
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ブタは野生のイノシシを家畜化したものです。したがって、イノシシも偶蹄類の仲間ということになります。
ウマは偶蹄類ではなく、奇蹄類(きているい)という別のグル―プなんですよ!奇蹄類は奇数本の蹄をもつ動物のまとまりです。ウマの蹄は、「U」のような形をした1本ですよね。
なお、偶蹄類と有蹄類はいずれも蹄をもつことから、有蹄類(ゆうているい)という名称でまとめられることもあります。
シカ
シカの仲間も偶蹄類に含まれます。日本のニホンジカに加え、ヘラジカやトナカイなど、世界に30種以上が生息しているんです。
キリン
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アフリカの生物としておなじみのキリンも偶蹄類です。「偶蹄類は”ウシ目”」という印象をもっていると、なかなか想像しにくいかもしれませんね。
キリンはキリン科という分類群に属していますが、キリン科には現生種としてもう一つ、オカピという動物も含まれています。
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