元素と言えば金や銀、ナトリウム、炭素、酸素などいろいろある。その中で最初にタリウムが思い付く人はそういないでしょう。ですがタリウムは過去に何度が世の中を震撼させる事件に使われている。もしかしたら実際にニュースを見た人もいるかもしれない。
今回はそんなタリウムについて解説する。担当は毒劇物取扱者の資格を持つ化学系科学館職員のたかはしふみかです。
ライター/たかはし ふみか
周期表好きの科学館職員。 化学、元素、周期表と書かれた本はとりあえず手に取ってみる。 元素占いの結果がプルトニウムということで好きな元素はプルトニウムというリケジョ。危険物と毒劇物取扱者の資格を武器に、試薬と今日も格闘。
そもそもタリウムって何?タリウムの基本データ
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タリウムという元素を皆さん知っているでしょうか。 あまりメジャーではない元素だと思います。 というわけでまず、タリウムがどんな元素かデータから見てみましょう。
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タリウム(thallium)
元素記号:Tl 元素番号:81(第13族・金属元素)
原子量:204.38 密度:11.85gcm3
融点:304℃
発見:1861年 ウィリアム・クルックス
単離分離成功:1862年
ウィリアム・クルックス、クロ―ド・オーギュスト・ラミー
保存:石油中で行う
タリウムという名前の由来はギリシャ語で「緑の小枝」を意味するthallosです。タリウムは硫化バナジウムや黄鉄鉱(FeS2)などの硫化鉱物に微妙に含まれ、硫化鉱物を精錬するときに副生成物として回収されています。
タリウムは常温で固体の金属元素で、注目したいのがその毒性です。タリウムには毒性があり、そのため硫酸タリウム(Tl2SO4)・酢酸タリウム(Tl(CH3COO) )・硝酸タリウム(TlNO3)は劇物(大人の致死量が2~20gほどのもの)に指定されています。
毒劇物についてはこちらの記事をどうぞ。
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