
即是仏心:ありのままの心が仏なのだ
即是仏心(そくしんぜぶつ)とは唯今の心が仏なのだという教えのこと。心仏に差別はなく、ありのままの喜怒哀楽の心もまた仏であるということです。
心随万境転:心はその時々の縁に従うだけなので心のままに泣き、喜ぶべし
心は万境(ばんきょう)に随(したが)って転ずと読みます。
喜怒哀楽は人生につきものであるが、その実態は何もなく、その時々の縁に従って感情が発生しているに過ぎない。だとすれば、その時々の心のままに感情を発するほうがよい。因縁や執着を無くすことで心は自由で伸び伸びしたものとなり、幽玄に近づくという教えです。
幽玄とは深い趣き、美的理念の一つの境地のこと。
「喜怒哀楽」は健康の証しですが、表に出すのはほどほどに
禅語で喜怒哀楽に身を任せるのが良しとされるように、喜怒哀楽の感情を表出されるメリット他にもあります。喜怒哀楽は、その感情が乏しくなると統合失調症の一種である陰性症状に陥ることも。陰性症状とは会話の量が減り、社会生活が困難になる危険な状態。とは言え、ビジネスの場や友達・恋人とのコミュニケーションで喜怒哀楽を出し過ぎるのも考え物。その時々の縁に従って適度に感情を表出することが大切といえるでしょう。