3-1.家庭用品品質表示法における「麻」とは?
日本で売られる繊維製品には、「綿」「ナイロン」等、繊維の名称表示が付いています。この記載内容は家庭用品品質表示法で決められており、ここでの「麻」は、亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)のみを指すのです。
繊維型の大麻から取れるヘンプは、「指定外繊維(ヘンプ)」と表記しなければなりません。この法律上では、「麻」と大麻は違うものとして扱われていますね。
3-2.大麻取締法について
大麻取締法とは、大麻の所持、栽培、譲渡等に関する法律です。
大麻の栽培、輸出入、所持、譲受・譲渡等は原則禁止とされ、都道府県知事の免許を受けた大麻取扱者のみに許されています。違反すると懲役および罰金刑の対象に。大麻から製造された医薬品の施用も禁止とされ、研究目的でも許可されません(大麻由来でない、化学合成したTHC等の有効成分の研究は可能です)。
大麻取締法の規制対象は大麻草全体ではなく、成熟した茎や種子は規制対象から除外されています。向精神作用を示すTHCは花穂や葉に多く含まれ、成熟した茎や種子にはほとんど含まれていません。「麻の実」として七味の原料や小鳥のエサになる種子同様、茎から取れるヘンプも規制対象外です。
現代の日本では、大麻取扱者の免許を受けたごく少数の生産者が、限られた場所で伝統的な麻産業を担っています。国内で主に栽培されている改良品種の「トチギシロ」は、ほとんどTHCを含まない繊維型大麻です。
大麻は「麻」の一部と言えるが、家庭用品品質表示法での「麻」には大麻は入らない
大麻と麻は、同じものなのでしょうか。それとも違うものなのでしょうか?
大麻繊維のヘンプは、確かに「麻」の一部であり、その意味では同じだと言えるかもしれません。しかし、家庭用品品質表示法で規定された「麻」からは、ヘンプは除外されています。さらに、「大麻」でイメージされる薬物型大麻と、「麻」の原料として用いられる繊維型大麻は、有効成分の割合が異なる別の品種です。そうしてみると違うものだとも言えますね。
大麻と麻の違いとは何か……さまざまな視点から両者を比較することで、答えも変わってくるのではないでしょうか。