この記事では代名詞のitとthatの違いについてみていきます。2つともどちらも和訳すると「それ」という意味があるよな。違いはずばり文章のどこを指しているかのようですが、使い方の違いもいろいろとあるみたいです。
今回は似た意味を持つ2つの代名詞の違いを、thisとの違いも合わせて雑学好きなライター食いしん坊主婦と一緒に解説していきます。

ライター/食いしん坊主婦

食べることと調べることが大好き。気になった物事はついつい調べてしまうが忘れっぽいのが難点。

itとhatの違いは文章のどこを指しているかにあり!?

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itとthat、どちらを使えばいいか迷う時ってありますよね。どちらも「それ」という意味ではありますが、微妙に違いがあるんです。特に混同しやすいのは、先に出た文章の内容に対して指すときではないでしょうか。「I like〇〇.」に対して私もそれが好き」という際に、「I like△too.」△に入るのはitなのかthatなのか、悩む人も少なくないはず。実は違いは文章のどこを指しているかにあるんです。

文章内の一部を指しているit

基本的にitは文章内の一部を指しています。これはどういうことかとitが使われる前の文章、上記でいうと「I like〇〇.」の部分。この文章に出てきた一部を指しており、言葉の繰り返しを避けるために使用されるということ。分かりやすく、例文を引用させていただくとこのような感じです。

Aさん:I like surfing.(私はサーフィンが好きです。)

Bさん:I like it too.(私もサーフィンが好きです)

※ここでのitは「サーフィン」を指している。

(出典:E.T.web https://u-ful.com/)

このように、「it」はサーフィンという具体的な一部を指していることが分かりますよね。

文章全体を指しているthat

一方、Thatは一部ではなく文章全体のことを指すときに使います。こちらも例文を見た方が分かりやすいので早速例文を引用させていただきましょう。

\次のページで「itとthatの意味の違い」を解説!/

Aさん:I don\'t like surfing.(私はサーフィンが嫌いです。)

Bさん:I understand that!(それ理解できるよ!)

※ここでのThatは「サーフィンが嫌いなこと」という全体を指している。

(出典:E.T.web https://u-ful.com/)

このような感じです。「サーフィンが嫌い」という文章全体のことをthatと表現していることが分かりますよね。

itとthatの意味の違い

itとthat、単体ではどのような意味を持つのでしょうか。それぞれ辞書でみてみるとこのような意味がありました。

・it

(主な意味)それは、それを、それに

(コア)すでに述べられた対象,事柄をさしたり,あとから述べられる事柄をさす

    また,英語では主語を立てる必要があるため天候,気温,時間,距離などを漠然と指す

・that

(主な意味)その、あの、あちらの、例の

(コア)あの 空間的,時間的に自分から離れた対象を指す

 
(出典:weblio和英辞典・英和辞典 https://ejje.weblio.jp/)
 

このようにみてみると、なんとなく指しているものが違うのが分かりますよね。似たような意味合いでもニュアンスが違うので、区別する手掛かりになればと思います。

\次のページで「itとthatの使い方の違い」を解説!/

itとthatの使い方の違い

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上記のitの意味でも触れていますが、itは季節・天候・時間・温度・明るさ・距離などを表現する際にも使います。これは形式主語と呼ばれ具体的な人や物がいない場合にも使えるんですね。英語には主語が必要なので代わりにitを主語にしていますが、この場合訳しません。一方Thatは指示代名詞。話している相手に近い事物・場所・方角を具体的に表すときにも使います。なので前の文章がなくてもいきなり使うことができるんです。解説付きで分かりやすい例文がありましたので、ご紹介しますね。

itの使い方
 
・It's 7:40 am.(今は午前7時40分です。)
 
※時間は目に見えるものではないので、代わりにitを使う。
 
・It is easy to study English.(英語を勉強するのは簡単です。)

※名詞節やto不定詞を主語にすると主語が長くなってしまうので、代わりに形式主語のitを使い、わかりやすい文章にすることもできる。

 

thatの使い方

・Can I get that?
(あれください?)
※ここでのthatは「それ、あれ」という意味で話し相手に近いところにある具体的な何かを指している。

・When did you buy that laptop?
(そのノートパソコン、いつ買ったの?)
※ここでのthatは「その、あの」という意味でlaptopを指している。

ちなみに相手より自分の方が近くにある事物・場所・方角を示す場合はThisですね!

 

(出典:E.T.web https://u-ful.com/)

このような感じです。こうして解説付きで見るととても分かりやすいですよね!そしてもうひとつitとthatでは物事の一般的な内容か、個人的な内容を含む限定した内容かでも違ってくるようです。どういう事かというと、

・We should attend the meeting on time. It is a rule to follow.(私たちは会議に時間通り出席するべきで、それは守るべきルールです)

例文の「it」は「会議に時間通り出席するべき」の文章全体を意味しますが、一般論のルールに関する内容から「it」で置き換えても自然な表現です。

・I was often late last month. I’m ashamed of that.(私は先月、たびたび遅刻していました。それを恥ずかしく思います)

また、個人的な経験から述べている内容では限定した内容なので「that」で「I was often late」の部分を示していますね。自分の意見や考えを伝える場合に、「this/that」のが自然でしょう。

 

(出典:Aloha英会話 https://www.alohaenglish.jp/)

このような感じです。少し難しいかもしれませんが、このような使い方もあると覚えておくと良いと思います。

\次のページで「thisとはどう違う?」を解説!/

thisとはどう違う?

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thatと比較すると近い方が「this」、遠い方が「that」なので区別はつきやすいのではないでしょうか。すぐ手に届く範囲がthis、指を指して「あれ」というくらいの距離感がthatです。それから目の前で起きた出来事を話すときや個人の感情なども反映します。例えば、

・This is so sad for me.
→目の前にある残念な事態について表現

・That(It) is so sad for me.
→実際には目にしていない、間接的な内容について表現

好きであること・親身であるイメージには「this」

・I like this skirt.(このスカートを気に入りました)

・This is very delicious.(これはすごく美味しいです)

嫌いなこと・あまり知らなかったイメージには「that」

・That guy looks like a con man.(あの男は詐欺師みたいです)

・That’s a great idea! (それは素晴らしいアイデアです!)

 

(出典:Aloha英会話 https://www.alohaenglish.jp/)

このような感じで物理的な距離だけでなく、心理的な距離が近いときにもthisという表現になるんですね。

itとthatの違いを知って使い分けよう

似たような意味で使い分けがややこしく感じるかもしれません。itもthatも、海外映画やドラマでも使われるので、会話をチェックして使い方のコツを学ぶのも良いと思います。itもthatも、そしてthisも、スムーズに使い分けられるようになりたいですよね。少しでも使い分けのヒントになることができれば幸いです。

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言葉雑学

itとthatの違いはどこを指しているかにあり?itとthatの意味と使い方の違い、thisとの違いも雑学好きが徹底的に調べてみた

itとthatの使い方の違い

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上記のitの意味でも触れていますが、itは季節・天候・時間・温度・明るさ・距離などを表現する際にも使います。これは形式主語と呼ばれ具体的な人や物がいない場合にも使えるんですね。英語には主語が必要なので代わりにitを主語にしていますが、この場合訳しません。一方Thatは指示代名詞。話している相手に近い事物・場所・方角を具体的に表すときにも使います。なので前の文章がなくてもいきなり使うことができるんです。解説付きで分かりやすい例文がありましたので、ご紹介しますね。

itの使い方
 
・It’s 7:40 am.(今は午前7時40分です。)
 
※時間は目に見えるものではないので、代わりにitを使う。
 
・It is easy to study English.(英語を勉強するのは簡単です。)

※名詞節やto不定詞を主語にすると主語が長くなってしまうので、代わりに形式主語のitを使い、わかりやすい文章にすることもできる。

 

thatの使い方

・Can I get that?
(あれください?)
※ここでのthatは「それ、あれ」という意味で話し相手に近いところにある具体的な何かを指している。

・When did you buy that laptop?
(そのノートパソコン、いつ買ったの?)
※ここでのthatは「その、あの」という意味でlaptopを指している。

ちなみに相手より自分の方が近くにある事物・場所・方角を示す場合はThisですね!

 

(出典:E.T.web https://u-ful.com/)

このような感じです。こうして解説付きで見るととても分かりやすいですよね!そしてもうひとつitとthatでは物事の一般的な内容か、個人的な内容を含む限定した内容かでも違ってくるようです。どういう事かというと、

・We should attend the meeting on time. It is a rule to follow.(私たちは会議に時間通り出席するべきで、それは守るべきルールです)

例文の「it」は「会議に時間通り出席するべき」の文章全体を意味しますが、一般論のルールに関する内容から「it」で置き換えても自然な表現です。

・I was often late last month. I’m ashamed of that.(私は先月、たびたび遅刻していました。それを恥ずかしく思います)

また、個人的な経験から述べている内容では限定した内容なので「that」で「I was often late」の部分を示していますね。自分の意見や考えを伝える場合に、「this/that」のが自然でしょう。

 

(出典:Aloha英会話 https://www.alohaenglish.jp/)

このような感じです。少し難しいかもしれませんが、このような使い方もあると覚えておくと良いと思います。

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