この記事ではクジラとイルカの違いについてみていきます。どちらも海で過ごしたり、哺乳類のイメージがあるよな。違いはずばり大きさのようですが、獲物や食事量・群れのつくり方が違うなど調べてみるといろいろあるみたいです。

今回はそんな海洋生物に欠かせないクジラとイルカの違いを、定義から確認しつつ、雑学好きライター熊家と一緒に解説していきます。

ライター/熊家

現在ライターとして、さまざまな分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし文学や歴史、雑学などの知識を分かりやすく解説していく。

ざっくりクジラとイルカの違いは?

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クジラとイルカは同じ海の哺乳類生物です。肺で呼吸するという共通点を持ちます。見た目の違いでは、大きさ表情などがありますが、他にも違いはあるのでしょうか。はじめにざっくりと、クジラとイルカの違いについて解説していきます。

全長が4メートルより大きければ「クジラ」

クジラといえば海で一番大きい生物で、イルカは小型~中型サイズの生物というイメージがあります。この2つの生物の違いはなんと、イメージ通りの大きさだけなのです。約4メートル以上のサイズはクジラと決められ、基準は曖昧になります。

全長が4メートルより小さければ「イルカ」

クジラの定義は「4メートル以上」ですが、イルカも同じ基準で「4メートル以下」という定義です。先述のとおり定義が曖昧なので、個人や地域によっても基準が違います。イルカは見た目だけでは可愛らしい表情で、軽やかにジャンプするという印象がありますね。

特徴1:クジラとイルカの特性の違いは?

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ざっくりクジラとイルカの違いがわかりました。違いは大きさということでしたが、定義は曖昧です。もしかしたら、他にも特徴に違いがあるのかもしれません。体のつくりや属性の違いなど、ここからは詳しく特性について追っていきます。

クジラ:哺乳類のクジラ目

クジラは哺乳類のクジラ目で、形態はハクジラとヒゲクジラに大別されます。前肢が魚の胸びれのような形に変化した体のつくりです。爪も存在しません。体が大きく、海で出くわすと大迫力です。呼吸や食事の際は、海から顔を出します。

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イルカ:哺乳類クジラ目ハクジラ亜目

クジラとイルカの定義についてはっきりしていませんが、区別されるようになった原因としては、日本人が古くからクジラとイルカを呼び分け、全く異なる生き物と認識していたからといわれています。分類学上は「イルカ」に相当する系統群は存在しません。ハクジラの中で、比較的小型の種類をイルカと呼ぶことが多くあります

特徴2:クジラとイルカの獲物の違いは?

クジラとイルカの獲物に違いはあるのでしょうか。体の大きさに違いがあるので獲物にも違いがありそうです。肉食なのか草食なのか、歯はあるのかなど気になりますね。この章では、クジラとイルカが何を食べているのかご紹介します。

クジラ:魚・イカ・オキアミなど

クジラの種類によってエサの種類は変わりますが、基本的には魚・イカ・オキアミなどさまざまな種類の海の生き物がエサです。1日に大量のエサを、ひげでこして飲み込むように食べます。クジラは人間と同じように魚を食べるので、生態系を崩してはいけません。

イルカ:サバ・イワシ

イルカはなんでも食べますが、基本的にサバやイワシを食べます。1日の食事量は8~11kgほどです。クジラと比較すると少なく感じますが、結構な量のエサを食べていますね。イルカは知能が高く、工夫しながら歯を使って食事します。

1年間に世界中でクジラが食べるエサの量は、3億~5億トンになります。イルカは1年間で3650kgです。イルカの場合は1日に自分の体重の3~4%の量のエサを食べています。このことから、漁業で人間が魚を獲りすぎてはいけないということがわかりますね。

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特徴3:クジラとイルカの群れの作り方の違いは?

クジラとイルカの群れの作り方に違いはあるのでしょうか。家族と一緒に生活するのか気になります。クジラは単独や親子で過ごし、イルカはたくさんの群れで行動しているイメージです。この章ではクジラとイルカの群れの作り方をご紹介します。

クジラ:流動的な群れを作る

クジラは基本的にメスと子で群れを作ります。仲間同士が集まり、特有の発声の仕方を学び合いながら、群れを形成していることがわかってきました。ただし、新しいクジラが加わったり離れたりと、群れの形態は流動的です。また、遠方から来て群れに加わるクジラも存在します。

イルカ:かなりの数で群れを作る

自然界にいるイルカ多数の群れで行動しますが、その理由は情報伝達をしやすいからといわれています。イルカは群れで狩りや遊ぶことを好み、とても社交的な動物です。ときには人間と一緒に泳ぐこともあります。

イルカがクジラの子どもを育てる?

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クジラとイルカの違いは大きさの違いということから、子どもは皆イルカなのかという声があります。親子関係に関してはクジラの子はクジラで、イルカの子はイルカです。しかし、過去にイルカがクジラの子どもを育てたという事例があります。気になる謎を解明していきましょう。

野生のイルカがクジラを3年間子育て

2014年仏領ポリネシア沿岸海域で、ハンドウイルカの母親が、幼いオスのクジラを世話しているところを研究者たちが発見しました。そのとき母親自身の子と思われるイルカも一緒だったそうです。そこから3年間イルカはそのクジラの子どもを育てたといいます。

この発見はとても珍しく、いままでにない事例でした。イルカの母親は子煩悩なので、親から離れたクジラの子を見つけ、育てたのではないかといわれています。

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クジラとイルカの違いは大きさ

クジラとイルカの違いは大きさで、定義は「クジラが4メートル以上」「イルカが4メートル以下」です。その他にもクジラとイルカは身体の大きさに違いがあるので、獲物や食事量が違います。このようにクジラとイルカは同じ仲間になりますが、少しずつ違いがあるとわかりました。しかし、その定義は曖昧なものです。

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生物雑学

3分でわかるクジラとイルカの違い!特性や境目・仲間の群れや子ども教育の違いなどを雑学好きライターが詳しくわかりやすく解説

特徴3:クジラとイルカの群れの作り方の違いは?

クジラとイルカの群れの作り方に違いはあるのでしょうか。家族と一緒に生活するのか気になります。クジラは単独や親子で過ごし、イルカはたくさんの群れで行動しているイメージです。この章ではクジラとイルカの群れの作り方をご紹介します。

クジラ:流動的な群れを作る

クジラは基本的にメスと子で群れを作ります。仲間同士が集まり、特有の発声の仕方を学び合いながら、群れを形成していることがわかってきました。ただし、新しいクジラが加わったり離れたりと、群れの形態は流動的です。また、遠方から来て群れに加わるクジラも存在します。

イルカ:かなりの数で群れを作る

自然界にいるイルカ多数の群れで行動しますが、その理由は情報伝達をしやすいからといわれています。イルカは群れで狩りや遊ぶことを好み、とても社交的な動物です。ときには人間と一緒に泳ぐこともあります。

イルカがクジラの子どもを育てる?

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クジラとイルカの違いは大きさの違いということから、子どもは皆イルカなのかという声があります。親子関係に関してはクジラの子はクジラで、イルカの子はイルカです。しかし、過去にイルカがクジラの子どもを育てたという事例があります。気になる謎を解明していきましょう。

野生のイルカがクジラを3年間子育て

2014年仏領ポリネシア沿岸海域で、ハンドウイルカの母親が、幼いオスのクジラを世話しているところを研究者たちが発見しました。そのとき母親自身の子と思われるイルカも一緒だったそうです。そこから3年間イルカはそのクジラの子どもを育てたといいます。

この発見はとても珍しく、いままでにない事例でした。イルカの母親は子煩悩なので、親から離れたクジラの子を見つけ、育てたのではないかといわれています。

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