image by iStockphoto
なお、われわれヒト(人間)もこの霊長目の一員です。とはいえ、ヒトをわざわざ「サルの仲間」ということはあまりないですよね。一般的に「サル」というと、ヒト以外の霊長類を指すようです。
霊長類の特徴
それでは、霊長類とよばれる動物にみられる共通点や特徴を確認してきましょう。
ものを掴める5本の指
霊長類は、ふつう手足に5本の指をもっています。5本指をもっている動物は霊長類以外にも存在しますが、大事なのはその指を使って「ものが掴める」という点です。
image by iStockphoto
私たちがものを掴めるのは、5本の指のうちの1本(親指)がほかの4本と離れ、向かい合うように配置ししているからです。これを母指対向性(ぼしたいこうせい)といい、霊長類ならではの特徴となっています。
霊長類の多くは樹上生活。ものを掴んだり話したりできる手足は、樹を登ったり、枝をつかむために必要だったと考えられています。
ヒトの祖先は樹上生活から地上生活をするようになりました。平坦な地面を歩くためには、足の指でモノを掴めるよりも、親指の配置も他4本にそろえ、しっかり大地を踏みしめられる方がいいでしょう。
すなわりヒトの場合、足の母指対向性は進化の過程で失われてしまったと考えられているのです。
\次のページで「熱帯域に生息しているものが多い」を解説!/