今回は「羊羹 ういろう」の違いについて解説していきます。日本の代表的な和菓子として挙げられる両者ですが、みんなはその違いをきちんと把握しているか。結論を言ってしまうとその違いは「原料」と「食感」にあるんです。この記事ではそんな羊羹とういろうの違いをはじめ、似た様な和菓子「きんつば」との違いやそれぞれの名前の由来や歴史についてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

羊羹とういろうの違いは「原料」と「食感」にあり!

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共に和菓子に部類される羊羹とういろう。その見た目から違いがあまりわからないのが正直なところですよね。結論を言うと、両者の違いは「原料」と「食感」にあります。以下よりその違いを詳しくみていきましょう。

1.羊羹:小豆を原料としていて、柔らかく舌触り滑らかな食感

まず羊羹についてですが、羊羹とは小豆を原料とした和菓子です。一般にその作り方は小豆を使用した餡を寒天で冷やし固めたものになります。食感にかんしてもういろうと異なり、柔らかく舌触り滑らかであるのが特徴です。

2.ういろう:原料は穀物を使用した粉で、もっちりとした食感が特長的

一方でういろうは、穀物を使用した粉を原料とした和菓子。主に米粉や小麦粉、わらび粉などが使用される場合が多く、それら穀物を使用した粉に砂糖と湯水を混ぜ合わせ、型に注いで蒸籠で蒸しあげて作られます。また、羊羹とは異なりもっちりとした食感なのが大きな特徴です。

羊羹と水羊羹の違いとは?その他羊羹の種類を紹介

上記で解説した羊羹であるがその種類は豊富に存在し、その製造方法はその種類によって異なります。以下よりその種類をいくつか箇条書きで紹介していくので確認していきましょう。

\次のページで「羊羹とういろうの名前の由来と歴史」を解説!/

羊羹の種類

・練り羊羹:寒天を溶かした水に、小豆餡を加えて練ったもの。
・水羊羹: 寒天の量は最小限に抑えた羊羹。
・蒸し羊羹:寒天を使用せず、小麦粉や葛粉を使用して蒸しあげてつくられる羊羹。
・でっち羊羹:小豆の出汁で作られる羊羹。近畿地方を中心に食べられている。
・玉羊羹:ゴム風船を容器として使用した羊羹。

羊羹とういろうの名前の由来と歴史

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羊羹とういろうの違いを確認してきましたが、羊羹とういろうという名は果たしてどのような由来から来ているのか。その歴史と共に以下より解説していきます。

1.羊羹:もともとは羊のお肉を煮込んだスープだった!?

今でこそ日本の和菓子として定着している羊羹ですが、かつては中国の料理だったそう。もともとは羊のお肉を煮込んだスープのことをさし、「羊」の「羹(あつもの=熱いお吸い物)」に由来するそうです。日本へは鎌倉時代から室町時代にかけて伝わり、当時日本の禅宗ではお肉を食べることが禁じられていたことから、羊肉をあずきで見立てて作られるようになりました。それが現在の日本における羊羹の原型となったそうです。

2.ういろう:薬の名前「外郎(ういろう)」に由来する!?

続いてういろうについてですが、その由来は諸説挙げられます。1つは、薬の名前である外郎から由来しているという説。これは中国の薬の調達をする官職(礼部員外郎)にあった陳宗敬という人が日本に帰化した際、痰切りなどに効く万能薬「透頂香」、別名「外郎(ういろう)」を伝えたことがきっかけだという説です。また、外郎薬の口直しに用いた菓子が薬の形や色に似た菓子だったから、「外郎」と呼ぶようになったともいわれています。

似た様なお菓子「きんつば」との違いは?

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羊羹・ういろうに加え、混同しやすい和菓子として挙げられるのが「きんつば」。きんつばとは、寒天で固めた粒あんを小麦粉の皮で焼き包んだ和菓子になります。あんこを寒天で固めるという点では羊羹と似ていますが、その大きな相違点は小麦粉の皮で包むという点です。ういろうとは羊羹と同様、原料が異なります。

きんつばの名前の由来とは?

きんつばは漢字で「金鍔」と表記されますが、もともとは江戸時代に京都で生まれた「銀鍔(ぎんつば)」がルーツとされています。銀鍔は日本刀の留め具部分をヒント・モチーフに作られた和菓子で、銀鍔から金鍔へと変化したきっかけは、庶民へ銀鍔が徐々に広まっていく際に「金の方が縁起が良い」といった理由で金鍔という名が定着していったそう。

\次のページで「日本の伝統的お菓子「和菓子」を味わおう!」を解説!/

日本の伝統的お菓子「和菓子」を味わおう!

この記事では和菓子の代表例である羊羹とういろうの違いについて解説してきましたが、おさらいするとその違いは「原料」と「食感」にありました。現在の日本では食文化が洋食化へとすすみ、洋菓子に手を出す方が多く昔ほど和菓子を食べる機会が少ないかと思います。この機会にぜひ今回あげた羊羹やういろうをはじめ和菓子を味わいましょう。

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雑学食べ物・飲み物

3分でわかる羊羹とういろうの違い!似た様な和菓子「きんつば」との違いは?名前の由来とともに雑学材好き現役大学生がわかりやすく解説

今回は「羊羹 ういろう」の違いについて解説していきます。日本の代表的な和菓子として挙げられる両者ですが、みんなはその違いをきちんと把握しているか。結論を言ってしまうとその違いは「原料」と「食感」にあるんです。この記事ではそんな羊羹とういろうの違いをはじめ、似た様な和菓子「きんつば」との違いやそれぞれの名前の由来や歴史についてを雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

羊羹とういろうの違いは「原料」と「食感」にあり!

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共に和菓子に部類される羊羹とういろう。その見た目から違いがあまりわからないのが正直なところですよね。結論を言うと、両者の違いは「原料」と「食感」にあります。以下よりその違いを詳しくみていきましょう。

1.羊羹:小豆を原料としていて、柔らかく舌触り滑らかな食感

まず羊羹についてですが、羊羹とは小豆を原料とした和菓子です。一般にその作り方は小豆を使用した餡を寒天で冷やし固めたものになります。食感にかんしてもういろうと異なり、柔らかく舌触り滑らかであるのが特徴です。

2.ういろう:原料は穀物を使用した粉で、もっちりとした食感が特長的

一方でういろうは、穀物を使用した粉を原料とした和菓子。主に米粉や小麦粉、わらび粉などが使用される場合が多く、それら穀物を使用した粉に砂糖と湯水を混ぜ合わせ、型に注いで蒸籠で蒸しあげて作られます。また、羊羹とは異なりもっちりとした食感なのが大きな特徴です。

羊羹と水羊羹の違いとは?その他羊羹の種類を紹介

上記で解説した羊羹であるがその種類は豊富に存在し、その製造方法はその種類によって異なります。以下よりその種類をいくつか箇条書きで紹介していくので確認していきましょう。

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