この記事では「Cc」と「Bcc」の違いについてみていきます。どちらもメールの送受信に欠かせないものです。電話研修と共にビジネスメール研修で企業勤めになって初めて知った人もいるんじゃないか。違いはずばり「他の受信者に見えるかどうか」のようですが、それぞれの用途や注意点を理解しておくことも必要でしょう。今回はそんな「Cc」と「Bcc」それぞれの意味や使い方、マナーについて、元プログラマーのライターSadaieと一緒に解説していきます。

ライター/Sadaie

プログラマー、ヘルプデスク経験者。パソコン関係以外では文学、歴史が好き。それらの知識をわかりやすいかたちで配信したいと考えている。

メールの宛先は三つ種類存在する

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メールでの宛先の指定方法にはTo、Cc、Bccの3つがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

メインの相手はTo

メインとなる宛先の相手はToに指定します。

手紙などの場合、似たような使い方をするものに、Dearがありますね。この二つは使い分けてどちらも用いられるもので、Dearの方がフォーマルな書き方。日本語でいう「親愛なる~様へ」という書き方です。

内容を共有したい相手はCc

メインの宛先ではないものの、内容を共有したい相手はCcに指定します。上司やプロジェクトのメンバーを入れるのが一般的でしょう。

単に「シーシー」と呼ばれることが多いですが、Ccの読み方はカーボンコピー(Carbon Copy)。カーボン紙に複写された文書のことを指します。よく見るところだと、運送業者の送り状の2枚目以降がまさにそれにあたりますね。その複写という意味からメールでも転用されるようになりました。

他の受信者に知られたくない相手はBcc

BccもCcと同じでメインの宛先ではないものの、内容を共有したい相手を指定します。Ccとの違いは他の受信者にBccの人物の情報が一切知らされないこと。Bccに誰かのアドレスが存在するのかすら知ることは出来ません。相手の情報を秘匿したい場合に使用することになります。

単に「ビーシーシー」と呼ばれることが多いですが、Bccの読み方はブラインドカーボンコピー(Blind Carbon Copy)。Blindとは見えなくすることを指します。

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Bccは一斉送信で利用されるが、注意が必要!

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Bccは受信者の情報を秘匿したい場合に用いると説明しました。どのようなケースが考えられるのでしょうか。例えば、複数の取引先に対してのメルマガやキャンペーンのメール送信が挙げられるでしょう。ただ、Bccの一斉送信には注意が必要だということを覚えておきましょう。

情報漏洩トラブルになる可能性がある

例えば、A、B、C社へのBccの一斉送信をA社だけCcに設定して送信してしまった場合はどうなるでしょう。A社と全く関係のないB社、C社にA社の情報を漏洩させたことになる訳です。裁判沙汰にすらなり得るリスクがある点を理解しておきましょう。

迷惑メールとしして判定されるケースもある

一斉送信を何度も送るとメールサーバー側でスパム(迷惑メール)判定がなされることがります。そうなってしまうと、アカウントの制限や停止となり、メールが送れずに業務に支障がでてしまいますね。

一日に送信可能なメールの数、一斉に送信できる宛先の数はサーバーごとに設定されていますので、確認しておくとよいでしょう。例えば、Gmailの場合、一日の送信上限数が500通で、一通のメールの宛先上限数も500となります。

Cc、Bccのマナーと注意点

CcとBccには送信者、受信者双方に使用上のマナーがあります。

どちらもあくまで「Toではなく情報共有のために設定された宛先」である点を考えると自ずと見えてくることでしょう。絶対のルールというわけではなく、守った方がベターというレベルのルールになります。

Ccを入れるときはその旨の説明を

送信者のマナーはCcを入れるときはその旨の説明をする必要があるということです。

上司やプロジェクトメンバーに対して事前にCcに入れる旨を伝えておかないとCcで受信した側が混乱するでしょう。また、先方に対しても「情報共有のため私の上司の~をCcに追加させていただきました。ご承知おきください。」などとメール本文内に明記することが望ましいです。

自分がCc、Bccで受信しても返信はしない

受信者側のマナーはCc、Bccで受信しても返信はしないことです。

あくまで情報共有のために設定されたメールですから返信することは望ましくないでしょう。どうしても返信したい場合、「横から失礼します。Aが本日休みのため、私から返信させていただきました。」などと断りを入れましょう。

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一斉送信にはクラウドサービスを使用するのも手

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Bccは一斉送信に用いられると説明しましたが、現在ではクラウドサービスに移行するケースも増えています。誤送信防止のチェック機能を有しているため、人為的なミスを防ぐことができるのです。

クラウド上に受信メールを集約することも出来るので、社内で「メールはクラウドのサイト上で閲覧する」というルールを作ればCcでの情報共有すら不要になることでしょう。

Cc、Bccの少し特殊な使い方

Cc、Bccの少しには特殊な使い方もありますので紹介します。どちらも使用する機会としては少ないですが、頭の片隅に入れておいていただけるとよいでしょう。

あなた自身をCcやBccに設定して送信確認

自身が送信したメールは当然送信箱に残りますが、そのメールが相手にちゃんと送れたかは分かりません。そこで、自身をBccに設定し、受信することで正しくメールが送信出来たことを確認することができるのです。

Toに何も入れないで送信も可能

Toに何も入れないでCcやBbbのみで送信も可能です(使用しているメーラーによっては出来ないものもあり)。自分のメールアドレスの変更を連絡する時などに用いることができるでしょう。

To、Cc、Bccどれを指定する場合でも大事なのは最終確認

CcやBccは正しく利用することで情報共有のメリットがあります。Ccに入っていた人から助言を頂けることも多く、新しい気づきや新しい視点をもたらしてくれるのです。そのためには、送信者のマナーとしてCcに入れる人とのコミュニケーションが必要になってくるでしょう。そして、どの宛先を指定する場合でも一番大切なのは、最終確認を怠らないこと。人為的な作業にはミスが付き物なのですから。そのシンプな心掛けこそがCc、Bccのメリットを享受するための土台といえるでしょう。

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ビジネス雑学

CcとBccの違い!使い分け方やビジネスにおいてのマナーと注意点について元プログラマーがわかりやすく解説!

この記事では「Cc」と「Bcc」の違いについてみていきます。どちらもメールの送受信に欠かせないものです。電話研修と共にビジネスメール研修で企業勤めになって初めて知った人もいるんじゃないか。違いはずばり「他の受信者に見えるかどうか」のようですが、それぞれの用途や注意点を理解しておくことも必要でしょう。今回はそんな「Cc」と「Bcc」それぞれの意味や使い方、マナーについて、元プログラマーのライターSadaieと一緒に解説していきます。

ライター/Sadaie

プログラマー、ヘルプデスク経験者。パソコン関係以外では文学、歴史が好き。それらの知識をわかりやすいかたちで配信したいと考えている。

メールの宛先は三つ種類存在する

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メールでの宛先の指定方法にはTo、Cc、Bccの3つがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

メインの相手はTo

メインとなる宛先の相手はToに指定します。

手紙などの場合、似たような使い方をするものに、Dearがありますね。この二つは使い分けてどちらも用いられるもので、Dearの方がフォーマルな書き方。日本語でいう「親愛なる~様へ」という書き方です。

内容を共有したい相手はCc

メインの宛先ではないものの、内容を共有したい相手はCcに指定します。上司やプロジェクトのメンバーを入れるのが一般的でしょう。

単に「シーシー」と呼ばれることが多いですが、Ccの読み方はカーボンコピー(Carbon Copy)。カーボン紙に複写された文書のことを指します。よく見るところだと、運送業者の送り状の2枚目以降がまさにそれにあたりますね。その複写という意味からメールでも転用されるようになりました。

他の受信者に知られたくない相手はBcc

BccもCcと同じでメインの宛先ではないものの、内容を共有したい相手を指定します。Ccとの違いは他の受信者にBccの人物の情報が一切知らされないこと。Bccに誰かのアドレスが存在するのかすら知ることは出来ません。相手の情報を秘匿したい場合に使用することになります。

単に「ビーシーシー」と呼ばれることが多いですが、Bccの読み方はブラインドカーボンコピー(Blind Carbon Copy)。Blindとは見えなくすることを指します。

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