フェライトコア
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ニッケルはフェライトコアの原料の1つです。フェライトコアはトランス(変圧器)やコイルなどの電気部品を作る際に使用されます。これらの部品は、電力変換やノイズ対策を行うために必要不可欠であり、今後も需要が拡大していくと考えられていますよ。
フェライトコアにはいくつか種類がありますが、ニッケル系のフェライトコアは高周波回路に向いていると考えられています。高周波回路というのは、通信機器などに含まれていますよ。
硬貨
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ニッケルは硬貨を鋳造する際にも使用されます。硬貨は人の手に何度も触れるので耐食性が高い必要があり、ニッケルを含んでいるのですね。日本の貨幣の場合、50円玉、100円玉、500円玉にニッケルが含まれています。また、米国の5セント硬貨もニッケルを含んでいますよ。
硬貨にニッケルが含まれている理由は、耐食性以外にもあるとされています。ニッケルは兵器の製造する際に必須となる材料で、有事に備えて貨幣としてニッケルを備蓄しているという説もありますよ。実際、第二次世界大戦の直前の時期、日本の10銭と5銭硬貨は純ニッケル素材だったのです。
ガスタービン
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ニッケルを含む合金は、耐熱性に優れています。そのため、ニッケル合金はガスタービンの材料として使われていますよ。ガスタービンの効率を高めるには、燃料の燃焼温度を向上させる必要があります。それゆえ、ガスタービンの高効率化には高温に耐えられるタービンが必要なのです。
高効率ガスタービンは火力発電所などで採用されており、持続可能な社会を実現する上で必要不可欠だと考えられています。エネルギー分野においても、ニッケル合金が活躍しているのですね。
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